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掲示板・SNS削除 ネット誹謗中傷 弁護士監修記事 公開日:2022.7.13  更新日:2022.7.13

5chで自分の書き込みは削除できる?削除が難しいわけ

阪神総合法律事務所
曾波 重之
監修記事
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「5ch(5ちゃんねる)」の魅力のひとつは、匿名で自由な書き込みができることです。

しかし、匿名で書き込みできるため、つい過激なことや他人の個人情報などを書いてしまう人もいます。

そのような自分の書き込みを後から削除したくなった場合は、専用フォームなどで削除依頼を出すと対応してもらえる可能性があるようです。

この記事では、5chの書き込みを削除したいという方に向けて、5chに用意されている削除方法や書き込みに伴う責任追及について詳しく解説します。

また、一般的には「削除は難しい」といわれているため、自力で削除できなかった場合の対処法も紹介します。

5chで自分の書き込みを削除できず困っている投稿者はぜひ参考にしてください。

5chの書き込みは削除できる?5chにおいて知っておきたいこと

5chの基本原則には「表現の自由は最大限保障されるべきものである。」と書かれており、むやみに書き込みを削除しない方針であることが伺えます。

しかし同時に「表現の自由も絶対無制限のものではなく、他人の権利を侵害するものについては削除を行う。」とも書かれています。

まずはそんな5chの削除の基本ルールを確認しましょう。

5chとは?

5ch(5ちゃんねる/旧2ちゃんねる)とは、1999年に開設された匿名形式のインターネット掲示板群のことです。

社会、地域、食文化、受験・学校、趣味など多岐にわたる「カテゴリ」があり、それぞれのカテゴリ内に「板」と呼ばれるジャンルが存在します。

板の中には「スレッド」と呼ばれる細かな掲示板があり、利用者はこのスレッド内に書き込みをおこないます。

使い方には最低限のルールとして「他人に迷惑をかけることはやめよう」と書かれています。

5chが書き込みを削除するときの判断基準とルール

5chにおける書き込みの削除ルールは「削除ガイドライン」に記載されています。

非常に文章量が多いガイドラインとなっているため、ここでは削除対象になる書き込みや、削除をおこなう担当者といったポイントとなる部分を解説します。

削除の対象になる書き込み

5ch内で削除対象となっている書き込みは固定ハンドル叩き、連続投稿、アスキーアート、下品ネタなどさまざまあります。(特定の「板」では認められている場合もあります)特に以下の書き込みは削除の優先度が高くなっています。

  • 個人情報(個人名・住所・所属・電話番号・メールアドレス・誹謗中傷・私生活情報)
  • 差別・蔑視
  • 荒らし行為
  • 判決・仮処分の決定

書き込み削除は削除人がおこなう

5ch内の書き込みの削除作業は、「削除人(削除屋)」という削除権限を与えられたボランティアが対応します。

そのため、投稿者や閲覧者が任意で書き込みを削除することができません。

また、書き込みを削除するかどうかは削除人の判断に任されており、削除依頼を出したからといって必ずしもその書き込みが削除されるわけではありません。

削除依頼を出したい場合は、後述の「5chの書き込みを削除するためにとれる手段」を確認してください。

削除はスレッドに対しても可能

書き込みだけでなく、スレッドの削除依頼を出すことも可能です。

スレッドの削除について5chは「掲示板の趣旨に関係があり、論理的で主観だけではない批判は残します。」としていますが、以下のようなものは削除対象になります。

  • 利用者の気分を害するため・利用者を揶揄するために作られたと判断したもの
  • 掲示板自体の事象や参加者に関するもので、議論にならないと判断したもの

5chの書き込みを削除するためにとれる手段

5chの書き込みを削除する手段は5種類あります。

これらの手段には、5ch上の公開の有無、受け付けている削除内容、利用できる人などいくつか違いがあります。

以下でそれぞれの主な違いや利用方法を確認しましょう。

【5chの書き込みを削除するためにとれる手段の早見表】

削除方法の種類

削除方法の特徴

削除依頼の種類

利用できる人

1.削除要請フォーム

  • 誰でも利用できるいわゆる「通報窓口」のこと
  • 申請内容は5chのスレッドに掲載されてしまう

重要削除対象

(権利侵害など)

当事者

利用者

2.運営会社へメール

  • 運営会社にメールで削除依頼を出す
  • 申請内容が5chの掲示板に掲載されない

当事者

3.削除要請の仮処分

  • 裁判所に記事削除の仮処分申し立てをおこなう
  • 仮処分の内容をメールで送ることで削除できる

4.指定の弁護士

による削除依頼

  • 5cn指定の弁護士経由で削除依頼をおこなう
  • 明確にどの弁護士事務所かは言及されていない

5.削除整理フォーム

  • 重要削除対象以外の削除依頼ができる
  • 誰でも削除依頼を出すことができる

その他の削除対象

当事者

利用者

1.削除 要請フォーム

5chが用意した「削除要請フォーム 」から削除依頼を出すことが可能です。

削除要請フォームで受け付けている依頼内容は個人情報、差別・蔑視、荒らし行為、企業への誹謗中傷といった重要削除対象などで、いわゆるガイドライン違反を報告するための通報窓口となっています。

なお、フォームを利用した場合は5ch内の削除スレッドに依頼情報が公開されます。

本名やメールアドレスなど、公開されて困る内容は入力しないように注意しましょう。

【削除要請フォームで削除依頼をする際の書き方】

入力項目

個人の場合

企業・団体の場合

お名前・担当者名・部署/役職

依頼主の名前を入力する

依頼主の名前、部署、役職を入力する

メール

依頼主のメールアドレスを入力する

法人名/団体名

空欄で問題ない

法人名や団体名を入力する

対象区分

通常は「個人・三種」を選択する

「法人/団体」を選択する

掲示板アドレス

対象となる掲示板のURLを入力する

※個人の場合は入力必須

例:http://○○.5ch.net/○○○/

対象となる掲示板のURLを入力する

例:http://○○.5ch.net/○○○/

既存依頼スレッド

空欄で問題ない

以前依頼した場合か、再依頼する場合は入力する

削除対象アドレス

対象となるスレッドのURLを入力する

例:http://○○.5ch.net/○○○/test/read.cgi/○○/○○

削除理由・その他

削除理由を入力する

例:個人の私生活情報晒しとして、個人の住所晒しとして、個人に対しての誹謗・中傷 など

2.メールで削除依頼

権利侵害の書き込みは、メールで削除依頼を出すことが可能です。

前述の削除要請フォームとは異なり、メールの場合はスレッド内に公開されないことが特徴となっています。

5chでは「同定可能性(中傷されている対象者と特定できること)」が重視されているため、氏名・住所・顔写真入りの本人確認書類の添付が必要です 。

【メールで削除依頼をする際の書き方】

項目

内容

宛先

meiyokison@5ch.net

件名

削除申し立て

内容

URL

レス番号

削除理由

添付資料

理由を根拠付ける資料

本人確認のための資料

3.裁判所の仮処分決定

裁判所から削除請求の仮処分決定が出された場合、5chはその命令どおりに対応してくれます。

メールやフォームで削除依頼をしても対応されなかったという方は、裁判所に記事削除の仮処分申し立てをおこないましょう。

申し立てが認められれば、仮処分の内容と疎明資料を添付のうえ、前述の「メールでの削除を依頼」を参考に削除依頼を出しましょう。

なお、5chの運営会社である「LokiTechnologyInc.」はフィリピン法人であるため、管轄の裁判所は東京地裁となります。

東京地裁は削除請求の無審尋上申(債務者を呼ばずに手続きすること)を認めていないため、手続きは複雑になってしまうでしょう。

4.「5ch」が認めた弁護士への削除依頼

5chのガイドラインによると、5chが認めた「表現の自由に配慮したリーガルマインドを持つ弁護士」からの正当な理由がある削除請求には原則対応してくれます。

しかし、「誰が認められているのか」「どういった基準で認めているのか」などはガイドラインに記載されていません。

そのため、任意で探して依頼するのは難しいかもしれません。

依頼する場合は、ネットトラブルに詳しい弁護士を探しやすい「IT弁護士ナビ」から、5chの削除経験がある弁護士を選んで相談しましょう。

5.削除整理フォーム

一般的な削除依頼は「削除整理フォーム」から出すことが可能です。

個人情報、差別・蔑視、荒らし行為、企業への誹謗中傷以外の違反がある場合には、こちらのフォームから削除依頼を出すと良いでしょう。

なお、削除整理フォームの書き方は前述の「【削除要請フォームで削除依頼をする際の書き方】」を参考にしてください。

5chに書き込んだ投稿者に対する責任追及

5chに書き込んだ内容によっては、プライバシー権の侵害や名誉毀損罪といった民事上・刑事上の責任を追及される可能性があります。

このような責任を追及するにあたり、被害者はサイト管理者やプロバイダに発信者情報開示請求という手続きをおこなうのが一般的です。

その後、不法行為に基づく損害賠償請求や刑事告訴などをおこないます。

発信者情報開示請求によって特定

5chのように投稿者を特定できないインターネットトラブルの場合は、サイト管理者とプロバイダなどに対して投稿者の氏名・住所・電話番号・IPアドレスなどを開示させる「発信者情報開示請求」という手続きが取られます。

5chへ開示請求

投稿者の特定を検討している被害者は、まず5chの運営会社(LokiTechnologyInc)に対して、投稿者のIPアドレスなどを開示させるための情報開示請求をおこないます。

5chの運営会社は送達条約に加盟していないフィリピンの法人であるため、請求中にログ情報が削除されないよう無審尋上申でおこなわれるのが一般的です。(情報開示請求の場合は無審尋上申が可能)

なお、この段階では投稿者は発信者情報開示請求されていることを把握できません。

プロバイダへ開示請求

IPアドレスを取得した被害者は、投稿者が利用しているプロバイダに対して、投稿者の氏名・住所・電話番号などを開示させるための情報開示請求をおこないます。

請求を受けたプロバイダは投稿者に対して「情報開示に同意するかどうか」という確認をするため、投稿者はこの段階で初めて情報開示請求されていることに気付きます。

開示を拒否することは可能ですが、裁判所から開示命令が出された場合は拒否していても開示されます。

損害賠償請求・刑事告訴

投稿者を特定した被害者は、投稿者に対して民事上の不法行為に基づく損害賠償請求をおこなうことが多いです。

損害賠償を請求された場合は、任意の話し合いをするか、裁判で争うことになります。

また、中には刑事責任を追及するために警察に告訴状を提出するケースもあります。

以下に、問われる可能性がある主な責任をまとめておきます。

【5chへの書き込み内容によって追及される主な責任】

責任の種類

書き込みの内容

民事上の責任

  • 他人の氏名や連絡先を書いてしまう(プライバシー権侵害)
  • 他人の写真や無断でアップしている(肖像権侵害)

刑事上の責任

  • 他人のイラストなどを無断でアップしている(著作権侵害)
  • 放火や爆破などの犯行予告を書き込む(脅迫罪・威力業務妨害)
  • 他人の社会的地位を低くする書き込みをする(名誉毀損罪・侮辱罪)

自分で5chに書き込んだものは削除できる?

5chに自分で書き込んだ内容でも、削除できる可能性はあるようです。

しかし、他人が書いた文章を削除するケースと同様で、5ch内の書き込みを削除するかどうかは削除人が判断します。

そのため、削除依頼を出したからといって、必ずしも希望どおりに削除されるわけではありません。

依頼しても書き込みが削除されなかった場合は弁護士に相談しましょう。

自力で対処できないときは弁護士に相談する

自力で削除できなかった場合は、IT問題を得意としている弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士に相談すれば被害者からの情報開示請求に関するアドバイスをもらえたり、逮捕や起訴を回避するために被害者と示談交渉をしてくれたりします。

以下で、5chの書き込みの内容や削除について弁護士に相談するメリットを確認しましょう。

意見照会に関するアドバイスがもらえる

5chは匿名掲示板なので、被害者は損害賠償請求や刑事告訴などをするために情報開示請求をおこなうのが一般的です。

その際、プロバイダから投稿者に対して「情報を開示しますか」という意見照会がおこなわれます。

事前に弁護士に相談しておけば、意見照会された際にどのような対応をすればいいのかアドバイスがもらえるでしょう。

逮捕や刑事罰などを防げる可能性がある

5chに自分の書き込みが残っていると、その書き込みを見た被害者が名誉毀損や侮辱などで投稿者(あなた)のことを刑事告訴するかもしれません。

しかし、名誉毀損や侮辱などは親告罪であるため、早い段階で弁護士に相談しておけば刑事告訴される前に示談がまとまる可能性があります。

示談が成立すれば逮捕や刑事罰などを回避できるでしょう。

削除代行業者は使わないようにしよう

削除代行業者とは、SNSやインターネット掲示板などに掲載された記事や投稿内容の削除を専門としている業者のことです。

中には「5chの削除にも対応している」と宣伝している削除代行業者もありますが、このような削除代行業者は弁護士法違反になっている可能性が高く、運営会社も削除代行業者からの削除要請には応じないことが多いようです。

トラブルがより大きくなるリスクもあるため、削除代行業者は使わないほうが賢明といえるでしょう。

まとめ|他人の個人情報などを書き込んでしまったら弁護士に相談を

インターネットトラブルを得意としている弁護士に相談することをおすすめします。

プロバイダからの意見照会に関するアドバイスがもらえたり、損害賠償請求や刑事告訴などになった際にサポートが受けられたりするでしょう。

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参考文献:

弁護士神田知宏著『インターネット削除請求・発信者情報開示請求の実務と書式』(日本加除出版)

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この記事の監修者
阪神総合法律事務所
曾波 重之 (大阪弁護士会)
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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。

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