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YouTube上で著作権を侵害されたときの対応策
著作権・商標権侵害 2018.5.14 弁護士監修記事

YouTube上で著作権を侵害されたときの対応策

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『YouTube』は米YouTube社が運営する、誰でも無料で利用できる動画投稿サイトです。2005年に設立され、2006年にグーグル社によって買収されました。

最近ではユーチューバーなどの台頭により、広く知られるようになり、視聴・投稿している人も多いのではないでしょうか。

YouTubeはアカウントさえ作成すれば、スマホで撮った動画でも投稿できるため、誰でも手軽に動画を全世界の人に見てもらうことができます。しかし、ここで問題になるのが著作権に関することです

誰でも簡単に投稿できる代わりに、あなたが作成した動画や音声を、他の人が勝手に流用してアップロードし、知らないうちにあなたの著作権が侵害される可能性も高まっているといえるでしょう。

また反対に、思いもよらぬケースによって、あなたが投稿した動画が、他人の著作権を侵害する場合もあります。そのような場合、著作権侵害を受けた人が対策をすれば、YouTubeから警告を受けます。

では、YouTube上で著作権を侵害された、もしくは著作権侵害の警告を受けたらどのように対応すればよいのでしょうか。

この記事では、ご自身の著作権が侵害されていた場合と、他人の著作権を侵害し警告を受けた場合の対応について紹介します。

 

YouTube上で保護される著作権とは

まずは、YouTubeで保護される著作権について確認しましょう。

ここでは、まず著作権に関する基礎知識を紹介し、その後YouTubeで保護される具体的な著作権の内容に関して説明します。

著作権の基礎知識

著作権とは、動画や音楽に限らず、文学、学術、美術などの、著作物を創作した著作者に対して与えられる権利のこと。

著作者に対して一定の権利を与えることで、芸術などの文化がより発展することを目的として著作権制度は制定されました。

著作権は大きく分けて、『著作者人格権』と『著作権(財産権)』の2つに分けられます。著作者人格権とは、著作者の人格を守るための権利、そして著作権(財産権)とは、著作者が創作物によって利益を上げることを守る権利のことです。

特に注意してほしいのが著作権(財産権)で、著作権法で保護される著作物を利用する場合には、原則として著作者の許可が必要という点です

代表的な権利として、以下のようなものがあります。

 
権利
内容
著作者人格権
氏名表示権
著作物に氏名を表示するか否か、またどのような氏名を表示するかについて著作者が決定する権利
公表権
著作物を公表するか否か、公表するならどのような形で行うかについて著作者が決定する権利
同一性保持権
著作物の内容を他人に変えられない権利
著作権(財産権)
複製権
印刷、コピー、録音、録画など、複製する権利
上演権・上映権など
演奏会、演劇会、上映などで、多くの人に見せる権利
公衆送信権
テレビやインターネットなどで発信する権利
翻訳・翻案権
翻訳、編曲、脚色などで二次的著作物を作る権利
二次的著作物の利用権
二次的著作物を使用する権利

参考:著作権法

【関連記事】著作権侵害の対処方法|侵害者にならないための注意点まとめ

YouTube上で著作物にあたるもの

では、YouTube上で著作物にあたるものとは具体的にどんなものでしょうか。

創作性のある作品で、何らかの形で記録されているものが対象になり、特に以下のようなものがYouTube上での著作物の具体例になります。

  • テレビ番組・映画などの音声や映像作品
  • 楽曲
  • 書籍・記事・楽譜などの執筆作品
  • 絵画・ポスター・広告などの視覚的作品
  • ビデオゲーム
  • 演劇作品

参考:YouTubeヘルプ|著作権とは

上記の著作物を、著作者に許可を取らず動画に使用しYouTube上にアップした場合に、著作権を侵害してしまうことになります。

 

著作権が侵害されている場合の対応

作成した動画が他人に利用されている場合や、作曲した曲が他人に利用されている場合など、ご自身の著作権が侵害されているケースでは、どのような対応をとればよいのでしょうか。

専用フォームから通知する

YouTubeには、著作権が侵害されていた場合に通知できる専用フォームがあります。以下のページからYouTubeにログインして、著作権が侵害されている旨を通知しましょう。

参考:著作権を侵害したコンテンツに対する削除通知の送信

著作権侵害を通知する前に注意すること

著作権侵害を通知する前に、フェアユースに該当していないか注意してください

フェアユースとは、著作物を公正利用する場合には、著作者から許可を得る必要がないと米国法で規定された法原理です。

排他的権利の制限:フェア・ユース

第106条および第106A条の規定にかかわらず、批評、解説、ニュース報道、教授(教室における使用のために複数のコピーを作成する行為を含む)、研究または調査等を目的とする著作権のある著作物のフェア・ユース(コピーまたはレコードへの複製その他第106条に定める手段による使用を含む)は、著作権の侵害とならない。

引用:公益社団法人著作権情報センタ―

YouTubeでは上記の通り、著作権侵害を通知することができますが、もしフェアユースに該当しており、虚偽の申立てと判断された場合には、アカウントが停止される可能性があります。

フェアユースに関する詳しい内容は、『YouTubeヘルプ|フェアユースに関するよくある質問』を参考にしてください。

ただし、ここで留意すべきなのは、フェアユースはあくまでもYouTubeの運営会社があるアメリカの法律上の概念だということ。あくまでYouTubeの利用規約の範疇ということですね。

もっとも、日本にもフェアユースと似た法律があり、著作物の自由利用を認める場合があるので必要に応じて専門家の意見を聞くとよいでしょう。

 

著作権侵害の申立ては撤回できる

著作権の侵害だと考え、著作権侵害に関する通知を行ったけれども、後にそれが誤解であることに気づいた場合には、上記の通りアカウントが停止される可能性がありますので、申立ての撤回をしましょう。

著作権侵害の申立て撤回は以下のフォームから行えます。

参考:YouTube|著作権侵害の申立てを撤回する

 

ご自身が著作権侵害の通知を受けた場合の措置

YouTubeに動画を投稿した際に意図せず他人の著作権を侵害しているケースもあるでしょう。

著作者がYouTubeに著作権侵害を通知した場合、YouTubeから警告を受け、投稿した動画などに関して措置が取られます

では、そのようなときどのように対応すればよいのでしょうか。ここで解説します。

警告を受けた動画への措置

仮にあなたの動画が著作権を侵害していた場合には、以下のような措置がとられます。

  1. 該当する動画が削除される
  2. 特定の地域で動画が閲覧できないようになる
  3. 動画に広告が表示され、その収益が著作者に与えられる

①は言葉通り、動画が削除され、誰も閲覧できない状態にされます。

②は、特定の国や地域のみで動画が閲覧できない状態にされます。なお、全世界で閲覧できないようにすることも可能で、そうなった場合、動画が削除されたことと同じ状態だといえるでしょう。

③は、動画の最初や途中に広告が強制的に表示されます。広告が表示されると、本来であれば動画投稿者に広告費が支払われますが、著作権侵害の場合は著作者に支払われます。

上記3つのうちどのような対応がとられるかは、著作者のYouTubeへの通知により決定されます。

警告を受けたアカウントへの措置

あなたが著作権を侵害していたとしても、ただちに何らかの措置が取られることはありません。

YouTubeでは、3回著作権侵害の通知がされた場合に、アカウントユーザーに対して以下のような措置がとられます。

  1. あなたのチャンネル(アカウントに関連したものすべて)が停止される
  2. 投稿した動画がすべて削除される
  3. 新たにチャンネルを作成できなくなる

 

著作権侵害の警告への対策3つ

ここでは、著作権侵害の警告を受けた場合の対策について紹介します。

①コピーライトスクールを受講する

コピーライトスクールとは、YouTubeが実施する著作権に関するweb上の講義のようなもので、いくつかの動画を閲覧した後、YouTubeが用意した著作権に関する質問に回答します。

回答は選択式となっており、すべての問題に解答すればコピーライトスクールを受講したことになり、完了後90日で警告の期限がきれます。

コピーライトスクールは以下のリンクから、メールアドレスとパスワードを入力すればいつでも受講できます。必要に応じて利用してみましょう。

参考:コピーライトスクールを受講する

②著作権侵害の警告を撤回してもらう

YouTubeでは、著作権侵害の通知をした著作者に対して、申立ての撤回を依頼することもできます。著作権侵害について誤解されている場合もあるので、必要であれば以下のリンクから撤回を申し立ててください。

参考:著作権侵害の撤回を依頼する

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

YouTubeは近年大変な盛り上がりを見せており、誰でも手軽に動画を投稿できるようになったぶん、気付かないうちに他人の著作権を侵害している可能性もあります。

著作権が侵害された、もしくは気付かないうちに誰かの著作権を侵害してしまっていた場合には、この記事を参考に対策を取ってくださいね。

参照元一覧

 

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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