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その他 公開日:2018.4.10 弁護士監修記事

【弁護士に聞いた】ネット上の誹謗中傷を削除する確実な方法は?

  1. 「お店のイメージが悪くなるようなことをネットで書き込みされた。」
  2. 「他人が自分になりすまして掲示板で誹謗中傷をしている。」

 

発言者の顔や名前がわからないインターネットでは、普段より強気な発言が多くなり、結果的に誹謗中傷へ繋がるケースがあります。また、第三者が誹謗中傷の書き込みを読んだら、そのことについて勝手に悪いイメージがついてしまうことも少なくありません。

自分のことはもちろん、お店を経営しているなどの場合には、クリーンなイメージを保つためにもいわれのない誹謗中傷は削除したいですよね。

この記事では、ネットに書き込まれた誹謗中傷を円滑に削除する方法をお伝えしていきます。

 

1:サイト運営者に削除を求める

誹謗中傷の被害に遭っているなら、サイト管理者に問い合わせフォーム or メールで以下の内容を含めて削除依頼を求めましょう。

【削除依頼するときに重要なこと】

  • 削除依頼に関する規約等の定めがないか探して読む
  • 削除したい書込みのURLと具体的箇所を明示する
  • 誹謗中傷の投稿により、どのような被害に遭っているかを具体的に記載する

 

Q:実際問題として、サイト運営者への連絡で削除に応じてもらえるケースは多い?

清水先生)内容と、サイト運営者の性格によります。一定程度削除できるという印象です。

 

2:サーバ会社に削除依頼する

清水先生)サイト管理者が削除してくれないときは、サーバを管理している会社がどこかを調べて、サーバ会社に「送信防止措置依頼書」を送りましょう

サーバ会社の調査は、WHOISというインターネット上で提供されているサービスを利用すると簡単です。使いやすいのは、aguse(https://www.aguse.jp/)というサービスで、調べたいサイトのURLを入力して『調べる』ボタンを押せば検索ができます。

検索結果は、左側にドメイン情報、右側にサーバ情報が出てくるので、右側を見ればよいでしょう。ちなみに、送信防止措置依頼書というのは、簡単に言えば、削除依頼の書面のことです。

書き方や書式はこちらにあるので、参照してみてください。

 

3:誹謗中傷の内容が削除されないときは弁護士に依頼をする

サイト管理者やサーバ会社に削除依頼をしたけれど、誹謗中傷が消えない場合は弁護士に依頼しましょう。依頼を受けた弁護士は、状況に応じて適切な方法を検討することになります。

本人が行った削除依頼の内容を法的観点から強化し、任意で削除してもらえる可能性があると考えれば、サイト管理者・サーバ会社へ再度削除依頼をすることもあるでしょう。

また、仮処分という裁判で削除が認められないと削除しないというサイトもあり、その場合には仮処分を申し立てることも検討することになります。なお、仮処分にかかる期間は、事案によっても異なりますが、1~6週間程度です。

 

誹謗中傷削除業者に依頼をするのはNG?

ネットの誹謗中傷に削除がされないからといって業者に依頼をするのはおすすめできません。誹謗中傷を受けた本人や弁護士以外が、報酬を受け取ってサイト管理者に削除させることは違法だからです。

(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)

第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

引用:弁護士法第72条

清水先生)すべての業者が非弁行為を行なっているわけではありませんが、SEOなどで見えにくくするということではなく、『削除をする』と言っている業者であれば、違法行為をしている可能性があるため、依頼するかどうかは慎重に判断することをおすすめします。

 

誹謗中傷リスクに弁護士費用保険という備え
弁護士費用を補償

ネットの誹謗中傷問題を弁護士に依頼した場合、投稿削除・開示請求・損害賠償で弁護士費用は100万円前後になることが多いです。

月額2,950円の保険料で、依頼したときにかかる弁護士費用(着手金)の補償が受けられます。

ネットの誹謗中傷問題だけでなく、労働問題、自転車事故、刑事事件被害、離婚や相続など様々なトラブルで使うことができます。

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この記事の監修者
法律事務所アルシエン
清水陽平 弁護士 (東京弁護士会)
インターネット上の法律問題について途を切り拓いてきた弁護士。​日本初の案件を多数取り扱っており、誹謗中傷の削除、発信者情報開示請求、損害賠償請求など、相談者のお悩みに沿った解決策を提案。

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ベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)編集部
編集部

本記事はベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。