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産業財産権を侵害された時の対処法と侵害しないための注意点
著作権・商標権侵害 公開日:2018.1.15 弁護士監修記事

産業財産権を侵害された時の対処法と侵害しないための注意点

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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産業財産権とは、事業主が開発した産業物を、第三者から模倣防止するための権利であり、特許権、実用新案権、意匠権及び商標権の4つの権利が含まれます。

  • 特許権・実用新案権:商品の技術を保護するための権利
  • 商標権:商品のネーミングを保護するための権利
  • 意匠権:商品のデザインを保護するための権利

事業主が自社製品またはサービスの流通をスムーズに行うために、産業財産権は必要な権利です。しかし、産業財産権の線引きは難しく、故意でなくても他社の産業財産権を侵害してしまうケースは珍しくありません

事業主は、自社の産業財産権が侵害された場合の対処方法を確認する必要がありますが、同時に他社の産業財産権を侵害しないための予防策も押さえておくべきでしょう。今回の記事では、事業主へ向けて産業財産権侵害に関する対処方法を紹介していきます。

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産業財産権が侵害された場合の対応方法

では、早速ですが自社の産業財産権が侵害された時の対処方法について確認していきましょう。

侵害者の調査

まず、産業財産権の侵害の状況について確認していきます。侵害商品(産業財産権を侵害した商品)の生産者と販売者が誰なのか、その商品がどのように産業財産権を侵害しているのかを調べてください。

他社の製品が産業財産権を侵害しているのかどうかを、素人が判断することは難しいため、財産権の侵害状況は弁護士に依頼することをオススメします。

侵害者へ警告する

続いて、産業財産権の侵害者へ、侵害行為を止めるように警告します。警告状には以下の内容を記述するといいでしょう。

<警告状に記載する内容>

  • 自社が所有している財産権の内容(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)
  • 侵害事実(侵害者がどうして財産権を侵害しているのか)
  • 侵害行為を禁止させる旨
  • 侵害行為による慰謝料の請求

警告状の内容によっては、相手側から営業妨害として反対に損害賠償を請求されることもあります。したがって、警告状の作成・送付前に弁護士に相談することをオススメします。

民事訴訟の提起

警告状を送っても侵害行為を止めない場合は、裁判所へ「侵害禁止請求」と「損害賠償請求」の申立を行ってください。訴状には、「請求の趣旨」と「請求の原因」を記載する必要がありますが、「請求の原因」には、相手側がどのように産業財産権を侵害しているのか法的に説明しなければなりません。

裁判所へこちら側の主張を通しやすくするためにも、訴状の作成は弁護士のサポートがあると安心です。

仮処分の申立をする

判決が下されるまでには、多くの時間がかかりますが、それまでの間、侵害行為が継続的に行われたら、損害は大きくなります。そのため、速やかに侵害行為を止めたい場合は訴訟ではなく、「侵害禁止請求」の仮処分を申し立てましょう。

仮処分に関して詳しくは、「仮差押の効力と仮差押を申し立てる上で抑えておきたい知識のまとめ」を参考にしてください。

 

外国産業財産権の侵害対策をするために必要なこと

自社製品外国の市場へ展開するためには、国外の会社に自社製品を模倣されないように先に手を打っておかなければなりません。

海外における産業財産権を確認する

そのためには、まず展開先である国の産業財産権に関する制度の内容について確認する必要があります。国によって制度の内容が異なるため、自国で産業財産権を取得しても、海外で産業財産権が適用されるわけではありません。

当然、外国へ市場を展開するためには、その国の制度の内容に従って産業財産権を取得する必要があります。もし国外の会社が先に産業財産権を取得していた場合、国外の会社から産業財産権の侵害として訴えられかねません。

そのため、海外へ市場展開するためには、外国の産業財産権に関する制度の内容と、すでに産業財産権を取得されていないかを確認することが必要です。外国の産業財産権の制度については、「世界の産業財産権制度および産業財産権侵害対策概要ミニガイド|特許庁」を参考にしてください。

産業財産権を取得する

続いて市場の展開先である国で産業財産権を取得します。取得方法には、以下の二つの方法があります。

現地の特許庁へ申請する

展開先の国の特許庁へ申請する場合には、現地の特許事務所または弁護士事務所に依頼する必要があります。

国際登録出願をする。

国際登録出願は、日本の特許庁で手続きすることができるので、日本語で相談することが可能です。しかし、書面は英文で作成しなければならない上に、財産権の登録の審査をするために、WIPO(世界知的所有権機関)や各国の官庁と英語で対応する必要があります。

 

企業が産業財産権を侵害しないための予防策

産業財産権を侵害されないための対策も必要ですが、反対に自社が他社の産業財産権を侵害しないように気を付けなければなりません。もし、産業財産権の侵害で訴えられ、相手の請求が認められた場合、対象商品は廃棄しなければならず、商品を製造するためにかかったコストは無駄になります

また、侵害を受けた会社から、損害賠償請求で訴えられる可能性も否定できません。

よくある産業財産権の侵害の事例を知る

産業財産権を侵害しないためには、よくある侵害の事例を抑えておくべきです。

コンピューターでプログラムの複製をする

デスクワークの現場では、各自のパソコンへ業務上、必要なプログラムを複製することは珍しくありません。自社の生産性を上げるためには、各自のパソコンに業務に必要なプログラムがインストールされていた方が、効果的です。

しかし、産業財産権で保護されているプログラムを、権利者の承諾なしでインストール、複製することは、産業財産権を侵害したことになります。従業員が勝手にインストール、複製を行った場合でも、会社側が責任をとらなければなりません。

他社製品とデザインが似ている

デザインの独自性の線引きは難しいですが、大量生産されているデザインでさえ、部分的な模倣でも産業財産権の侵害に触れることがあります

自社について書かれた記事を利用する

他社のメディアで自社に関する記事が取り上げられた場合、自社を宣伝するために、その記事を活用したいと思うのは当然です。しかし、自社に関する記事でも他社が作成したのであれば、無断で使用することは産業財産権を侵害するかもしれません。

社内ルールを設ける

では、以上のことを踏まえて自社が産業財産権を侵害しないために必要なことは、産業財産権を侵害しないためのルールを社内で設けることです。禁止行為や、産業財産権を侵害する具体例を提示してあげると、産業財産権侵害の予防策になります。

他社の製品を使用する際には承諾を貰う

もし、他社の製品を使用する際には、必ず他社の承諾を貰いましょう。承諾は、口約束ですと万が一、訴えられた場合に弁解ができないので、承諾をする際には利用許諾書を作成してください。。

 

産業財産権侵害対策に関する相談先

最後に、産業財産権侵害対策をする上での相談先を紹介していきます。

特許庁

まず、産業財産権の登録は、特許庁で行いますが、登録方法がわからない方は、特許庁に問い合わせしてみてください。

参考:「産業財産権について – 特許庁ホームページ

また、シチュエーション別に産業財産権の侵害対策をしたい方は、「相談事例QA集|特許庁」を参考にすることをオススメします。

弁護士

産業財産権を侵害された場合は、弁護士に相談しましょう。交渉または裁判では産業財産権が侵害されたことを法的に主張しなければなりません。弁護士のサポートがあると、こちら側の主張を通しやすくなります。

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まとめ

事業主の方は、自社の利益を守るために、または他社から訴えられないために、産業財産権侵害に関する対策をきちんと行うべきです。産業財産権の侵害対策をする上で、今回の記事がお役に立てたらと思います。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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