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ワンクリック詐欺は原則無視でOK|無視・放置が危ない状況とは
架空請求 2018.8.31 弁護士監修記事

ワンクリック詐欺は原則無視でOK|無視・放置が危ない状況とは

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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ワンクリック詐欺(さんくりっくさぎ)とは、にせの請求をしてくる架空請求詐欺の一種です。主にアダルトサイトを閲覧しているときに突如として請求画面が出現し、高額な請求をするケースが一般的です。

上図のような請求画面をはじめて見た人にとって、請求に応じなければ会社や家族にバレてしまうのではないか、と焦る気持ちもあるでしょう。

しかし、ワンクリック詐欺は基本的に放置していて問題はありません

ただし、すべてのワンクリック詐欺系の請求画面を放置していて良い訳ではないため、ワンクリック詐欺に直面したときになにをすればいいのか、そしてその理由をこの記事でご紹介いたします。

▶︎ワンクリック詐欺を放置してはいけないケースとは

 

ワンクリック詐欺の手口とは?
ワンクリック詐欺・架空請求への対処法
もし架空請求会社に電話してしまったら・・・
ワンクリック詐欺の見分け方
架空請求・ワンクリック詐欺の相談

 

 

ワンクリック詐欺が基本的に放置でよい理由

ワンクリック詐欺によって請求画面が現れても、相手に連絡してはいけませんし、お金を支払ってもいけません。

架空請求会社に対しては、基本的に「放置」で良いのです。

またPCやスマホの画面上に請求画面が現れても、そこに書かれていることに怯えることも従う必要もありません。なぜならあなたが架空請求業者に従う必要など1ミリもないのですから。

名前や住所は割れていないから

請求画面には、IPアドレス、端末識別番号、リモートホスト、プロバイダといったサイトを閲覧している人の情報を表示してくることがあります。

これを見て「個人情報がバレている・・・」と思い焦ってしまうかもしれませんが、それを知られたからといって、閲覧者がどんな名前でどこに住み、どこの会社に務めているかがわかるわけではありません

IPアドレスなどを相手が表示してくる理由は、そういう知識の無い人々を脅すためにしているのです。

契約が成立していないから

契約は申込み承諾により成立するところ、ワンクリック詐欺の請求の場合、当該申込と承諾が成立していない場合がほとんどと思われます。

また、仮に申込みと承諾が合致していても、

  • 有料サービスであることを知らなかった
  • 料金が高額であることを知らなかった
  • サービス内容を知らなかった

といった錯誤による無効主張が可能な場合がほとんどです(電子取引については、電子消費者契約法第3条で錯誤要件が緩和されています。)。

つまり、事前にサービスの内容や対価の説明もない状態で、単にクリックしただけでは、契約が有効に成立しないのです。

(電子消費者契約に関する民法の特例)

第三条  民法第九十五条 ただし書の規定は、消費者が行う電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示について、その電子消費者契約の要素に錯誤があった場合であって、当該錯誤が次のいずれかに該当するときは、適用しない。ただし、当該電子消費者契約の相手方である事業者(その委託を受けた者を含む。以下同じ。)が、当該申込み又はその承諾の意思表示に際して、電磁的方法によりその映像面を介して、その消費者の申込み若しくはその承諾の意思表示を行う意思の有無について確認を求める措置を講じた場合又はその消費者から当該事業者に対して当該措置を講ずる必要がない旨の意思の表明があった場合は、この限りでない。

一  消費者がその使用する電子計算機を用いて送信した時に当該事業者との間で電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示を行う意思がなかったとき。

二  消費者がその使用する電子計算機を用いて送信した時に当該電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示と異なる内容の意思表示を行う意思があったとき。

【引用】電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律

インターネット上の正しい取引の表示とは

正しく商取引が運営されているサイト。例えば世界規模でインターネット商取引サービスを展開していることで有名なAmazonを見てみましょう。

注文内容を確認・変更する

Amazonであれば注文を確定する前にこのような画面が表示されます。

【引用】Amazon

上記のように「注文を確定する」ボタンを押すことで注文したことになるということを明示しています。

注文を確定する

【引用】Amazon

またボタンそのものも「注文を確定する」と記載されており、やはりクリックすることでその後どうなるのか(注文が確定する)誰が見てもわかるようになっています。

注文の詳細

【引用】Amazon

「注文の詳細」では商品と配送料を合わせた請求額(販売方法・送料)、支払い方法、商品の到着予定日(=引渡時期)がわかるようになっています。

注文を確定したあとでも、注文の詳細を見ることで、届け先の住所・支払い方法を変更でき、また一度確定した商品の購入をキャンセルすることもできます

Amazonに限った話になりますが、配送状況によってはこの方法でのキャンセルができないこともあります。しかし条件が整っていれば返品することも可能です。

返品の条件

最後に、返品の条件も以下のようにしっかりと記載されております。

【引用】Amazon

顧客側(サイト閲覧者)の意思を無視して勝手に登録したなどと言ってきたり、法律によって表示しなくてはならないものに対し業者側が表示を怠っていた場合は、そもそも契約が無効ですのであなたがお金を支払う必要はないのです。

ただし放置というのは相手に支払ったり連絡をしないことであって、ワンクリック詐欺に関してすべて無視というわけにはいきません。

使用されているPC・スマホがウイルスに感染してしまっている場合は、ウイルスを駆除する手間がかかります。やはり、最初からワンクリック詐欺に遭わないようにするべきです。

もしも連絡をしてしまい、自分の住所が架空請求業者にバレてしまったりすると裁判所を通して支払督促状が送られてくる可能性がでてきますので、連絡することは絶対にやめましょう。

 

ワンクリック詐欺を放置してはいけないケース

ワンクリック詐欺に関する無視してはいけないケースとは、どんな状況でしょうか。

ワンクリックウェアに感染してしまったとき

ワンクリック詐欺の中には、リンクを踏ませることでワンクリックウェアという悪意のあるソフトウェア(マルウェア)をあなたのPCにインストールさせることがあります。

このワンクリックウェアに感染してしまうと、請求画面を消したり再起動をしたとしても再び請求画面が表示される状況になりとても厄介です。

このような画面を消すためにはワンクリックウェア駆除ソフトを使用しましょう。

駆除ソフトでもダメであればメーカーに修理に出したり、自分でマルウェアを削除することが考えられますが、PCに詳しくない人が自分でやることはオススメできません。

ワンクリックウェアでも架空請求業者に対しては放置

もちろんワンクリックウェアに感染した場合においても、詐欺業者に対しお金を支払うとか連絡をするなんてことはしてはいけません。

架空請求をしてくる相手に対しては放置です。

裁判所から「本物」の通知が来たとき

架空請求の1つとしてハガキや封書で偽物の請求書が届くことがあります。架空請求業者から直接送られてきた書類であれば、無視してしまっていいのですが、中には無視してはいけないものもあるのです。

それが支払督促状少額訴訟呼出状です。

これらは特別送達という方法で届き、通常の郵送と異なるいくつかの特徴があります。

したがって以下に該当する書類が届いた場合は裁判所に出向かないと裁判に負けてしまう可能性がでてくるので、放置してはいけないのです。

  • 封書である
  • 封筒に「特別送達」の表記が封筒に記載されている
  • 送達方法は郵便職員による手渡し(受取拒否した場合はその場に置かれれば送達完了)
  • 口座番号は記載されていない
  • 対象の事件番号や事件名が記載されている
  • 裁判所名が記載されている
  • 受け取り時に署名・押印をする

【引用】架空請求詐欺の連絡が来たときに知るべきことと対処法まとめ

電話などの請求が止まない場合

ワンクリック詐欺より一歩進んだ状態かと思いますが、

  1. 『住所や氏名を伝えてしまった』
  2. 『電話やメール、書面などで次々と請求が来るようになった』
  3. 『金銭的・精神的な損害を被っている』 など

現実的に実害を被っている場合であれば、弁護士などの専門家に相談してもよいかもしれません。

 

ワンクリック詐欺に遭遇しないために|怪しいサイトにアクセスしない

ワンクリック詐欺の画面が表示された場合はそのまま放置でいいと言いましたが、そもそもワンクリック詐欺に全く関わりたくないという場合は、アダルトサイトを閲覧しないことです。

ワンクリック詐欺の罠が敷かれているサイトはアダルトサイトが多く、それゆえに架空請求画面が表示されることに対してある意味慣れている人もいるでしょうが、前述したワンクリックウェアの件もあるので、やはりそういったサイトへ安易に入ることは危険です。

【関連】

まとめ

いかがでしたでしょうか。

基本的に請求そのものに関しては無視でかまいません。

しかし、裁判所から通知が来たり、ウイルスにも感染してなさそうだけどどうしても不安だ……というときは、最寄りの消費生活センターに行きましょう。そちらではワンクリック詐欺に関する支払の相談などができます。

下のリンクから全国に存在する消費生活センターを探すことができるので、よろしければどうぞ。

【参考】独立行政法人 国民生活センター 都道府県別一覧

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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