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口コミ・レビュー削除 IT・ネット法務 ネットに強い弁護士 弁護士監修記事 公開日:2018.10.3  更新日:2021.6.29

景品表示法の優良誤認とされる事例と罰則|正しい広告表示を行うには?

富永法律事務所
富永慎太朗 弁護士
監修記事
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優良誤認(ゆうりょうごにん)とは、自社が提供する商品やサービスを、消費者に対して実際よりも優れたものとして表示する行為で、景品表示法第5条1項に規定されている違反事項の1つです。

消費者庁から、景品表示法に違反していると判断されると、不当な表示として『措置命令』が下されます。違反の恐れがあると判断された場合も、指導の対象になります。

また、事業者が不当表示をする行為をした場合、景品表示法第5条第3号に係るものを除き、消費者庁は、その他の要件を満たす限り、当該事業者に対し、課徴金の納付を命じます(課徴金納付命令)。

引用元:景品表示法違反行為を行った場合はどうなるのでしょうか?|消費者庁 (https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/violation/) 参照日:2021/6/28

広告を出して商品やサービスを提供している企業の広告担当者は、景品表示法や優良誤認について、しっかりと把握しておく必要があります。
そこでこの記事では、

  • 優良誤認には具体的にどのような表示が当てはまるのか
  • 優良誤認の疑いをかけられたときにできること
  • 優良誤認とみなされた場合どうなるのか

についてご紹介します。

この記事に記載の情報は2021年06月29日時点のものです

景品表示法とは

景品表示法(正式名称「不当景品類及び不当表示防止法」)は、一般消費者を保護することを目的として、企業が商品やサービスを販売する際に行う「消費者の判断を誤らせるような過大な景品類の提供」又は「消費者に誤認させるような不当な広告表示」を禁止している法律です。

景品表示法(景表法)は大きく2つ

前述のとおり、景品表示法は「過大な景品類の提供」と「不当な広告表示」を禁止しています。

過大な景品類の提供の禁止は、企業が商品やサービスへ誘導する際の過大な景品提供を禁止するものです。不当な広告表示の禁止は、企業が商品やサービスを広告する際の不当な広告表示を禁止するものです。

不当な表示を禁止する規制

不当な広告表示の規制対象は、

  1. 優良誤認表示
  2. 有利誤認表示
  3. その他誤認されるおそれのある表示

の3つです。

このうち、以下では、「優良誤認表示」について詳しく解説します。

景品表示法において優良誤認に当てはまる表示とは

景品表示法第5条第一号では、優良誤認を以下のように定めています。

(不当な表示の禁止)

第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。

一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

引用:不当景品類及び不当表示防止法 (https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=337AC0000000134&openerCode=1#20) 参照日:2021/6/28

簡単にまとめると、優良誤認とは商品やサービス(役務)の品質、規格などの内容を誇張して表現したり、他者の類似した商品や類似サービスよりも一段と優れていると表現したりすることです。

消費者は商品やサービスを購入するとき、広告に記載された内容を信頼した上で、購入するかどうかの判断基準にしています。広告に虚偽のある内容や誇大表現があると、消費者は正しい判断の下に購入できなくなってしまう恐があります。そのため、このような誇大表示を禁止しています。

優良誤認の判断材料は品質と規格

判断材料とされる「品質」と「規格」には、下記のように分類されています。

  • 品質:原材料、純度、添加物、性能、鮮度、栄養価等
  • 規格:国等が定めた規格(例 JIS)、等級、基準等
  • その他:原産地、有効期限、製造方法等

このほか、商品やサービスの購入判断に影響をする内容の表示が、実際の商品やサービスと比べて著しく優良だと消費者に思わせる場合、優良誤認とみなされる可能性が高くなります。

引用元:よくわかる景品表示法と公正競争規約|消費者庁 (https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/pdf/fair_labeling_180320_0001.pdf) 参照日:2021/6/28

優良誤認の判断は「社会一般に許容される範疇かどうか」

優良誤認であるかどうかは社会一般から通常許容される範疇を超えているかどうかです。宣伝はその性質上、ある程度は誇張されているものですから、誇張表現すべてが優良誤認になるわけでありません。

許容されない誇張とは、消費者がその表示によって合理的な選択をできなくなるようにするような表現のことで、典型的な事例として

  • 食品の産地について、外国産であるのに国産であるかのような表示をする
  • サプリなどの健康食品について、合理的な根拠なくあたかも健康になるかのような表示をする

ことが当てはまります。

その他の不当表示について  

優良誤認表示、有利誤認表示のほか、その他誤認されるおそれのある表示も禁止されています。その他誤認されるおそれのある表示とは、

  1. 無果汁の清涼飲料水等についての表示
  2. 商品の原産国に関する表示
  3. 消費者信用の融資費用に関する不当な表示
  4. 不動産のおとり広告に関する表示
  5. おとり広告に関する表示
  6. 有料老人ホームに関する不当な表示

の6つです。

有利誤認

有利誤認とは、自社の商品やサービスの取引条件について、実際よりも相手方にとって有利な取引条件であるかのように誤解させる表示をして宣伝したり、競合他社と比較して著しく有利であるかのように誤解させる表示をして、宣伝することです。

優良誤認が商品やサービスにおける誇大表現であるのに対し、有利誤認は取引条件における誇大表現です。

誤認されるおそれのある不正表示

有利誤認のほか、商品やサービスの取引において消費者に有利だと誤認される表示について公正取引委員会が定めたものが不正表示に当てはまります。

優良誤認は意図しない過失でも認められる(ただし、課徴金は免除される場合あり)

消費者庁は、自身の調査のほかにも、通報窓口を設けて一般消費者からの情報提供による情報収集にも努めています。

景品表示法の優良誤認とされる事例 

優良誤認にあたる例として

  1. 食品の場合
     実際には、国産の有名ブランド牛の国産牛肉ではないにもかかわらず、国産の有名ブランド牛の国産牛肉であるかのような表示
  2. 中古車の場合
    実際には、走行距離が10万キロを超えた中古車であるにもかかわらず、走行距離が3万キロであるかのような表示
  3. 医療保険の場合
    実際には、入院後に診断が確定した場合に入院給付金が支給される保険内容であるところ、入院1日目から入院給付金が支給されるかのような表示などがあります。

なお、有利誤認にあたる例として、

  1. 食品の場合
    「毎月 29 日は肉の 日!!」、「牛肉が半額!当日表示価格より」等の映像及び音声を放送すること等により、あたかも、特定日の売出しにおいては、対象商品を通常時の販売価格の半額で販売するかのような表示
  2. 洋服の場合
    「スーツ・コート・ジャケット 全品半額」等と記載することにより、あたかも、店舗で販売されるスーツ・コート・ジャケットの全てが表示価格の半額で販売されるかのように表示
  3. 資格講座の場合
    実際の販売価格に「通常」と称する比較対照価格を併記することにより、あたかも、実際の販売価格が比較対照価格に比して安いかのように表示

などがあります。

優良誤認とみなされた場合は措置命令と課徴金納付命令が下される

引用:事例でわかる 景品表示法 消費者庁 不当景品類 及び 不当表示防止法 ガイドブック (https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/pdf/fair_labeling_160801_0001.pdf) 参照日:2021/6/28

措置命令

措置命令の内容は、消費者庁のウェブサイトで公表されます。

優良誤認をはじめ、景品表示法に違反した場合、対象の事業者は消費者庁から

  • 違反行為の差止め
  • 消費者への周知
  • 再発防止策の計画
  • 同様の行為を再度起こさないこと

といった措置を行うよう、命令が下されます

課徴金納付命令 

課徴金の算定方法は、

「課徴金対象期間」における「課徴金対象行為」の対象となった商品・サービスの「売上額」×3%

です。

課徴金対象期間とは、次の①(基本)又は②の期間です。当該期間が3年間を超えるときは、当該期間の末日から遡って3年が課徴金対象期間となります。

  1. 課徴金対象行為をした期間
  2. 次のア又はイのいずれか早い日までの間に、課徴金対象行為にかかる商品・サービスの取引をした場合

①の期間に当該課徴金対象行為をやめてから最後に当該取引をした日までの期間を加えた期間

  • 課徴金対象行為をやめた日から6か月を経過する日
  • 不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれを解消するための措置として内閣府令で定める措置を取った日

課徴金対象行為とは優良誤認表示、有利誤認表示のことです。

刑事罰もあり得る

景品表示法違反で措置命令を受けたにもかかわらず、命令に違反した場合には「2年以下の懲役又は300万円以下の罰金」となります(景品表示法第36条)

第三十六条 第七条第一項の規定による命令に違反した者は、二年以下の懲役又は三百万

円以下の罰金に処する。

2 前項の罪を犯した者には、情状により、懲役及び罰金を併科することができる。

引用元:不当景品類及び不当表示防止法第36条 (https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=337AC0000000134#195) 参照日:2021/6/28

(景品類の制限及び禁止並びに不当な表示の禁止に係る指定に関する公聴会等及び告示)

第六条 内閣総理大臣は、第四条の規定による制限若しくは禁止若しくは前条第三号の規

定による指定をし、又はこれらの変更若しくは廃止をしようとするときは、内閣府令で

定めるところにより、公聴会を開き、関係事業者及び一般の意見を求めるとともに、消

費者委員会の意見を聴かなければならない。

引用元:不当景品類及び不当表示防止法第6条 (https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=337AC0000000134#26) 参照日:2021/6/28

消費者庁から優良誤認の疑いをかけられたときにできること

商品やサービスに優良誤認の疑いがある場合、消費者庁は対象の事業者に対して合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができます。これを『不実証広告規制』と言います。

15日以内に提出しないと不当表示とみなされる

火災で資料が消失してしまったなど、正当な理由があることを除き、消費者庁に提出を求められてから15日以内に合理的な根拠を示す資料を提出する必要があり、提出ができなければ不当表示となります。

表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることとなる表示例

表示の例(商品・サービス)

効果、性能

「○○を使用すると2ミリから3ミリ、3ミリから6ミリ、6ミリから1センチ、1センチから3センチというように、短い期間 にすくすく伸びる。」(長身機)

背丈を伸ばす効果

「医学的な原理に基づいて、鼻の大部分を形成している軟骨と筋肉を根本的に矯正するように苦心研究のすえ完成されたもので、 隆鼻した…鼻筋が通ってきたなど沢山の報告がある。」(隆鼻器)

鼻を高くする効果

引用元: 不当景品類及び不当表示防止法第7条第2項の運用指針|消費者庁 (https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/guideline/pdf/100121premiums_34.pdf) 参照日:2021/6/28

性能や効果が客観的に実証されている必要がある

提出された資料は商品やサービスの性能や効果を客観的に実証するものであり、かつ提出した資料に記載されている内容と表示した内容と対応している必要があります。
なお、合理的な根拠を示せているかどうかのポイントについては、こちらのガイドラインを参考にするとよいでしょう。

資料作成に迷った際は行政書士や弁護士へ相談

優良誤認の疑いをかけられた場合、その表示が合理的な根拠によって裏受けられたものであることを証明するための書類を提出する必要があります。
行政書士や弁護士に依頼をすれば、合理的な根拠を示すための資料作成までやってもらえるので、困った時は相談されることをおすすめします。

優良誤認とならないためにはリーガルチェックを

優良誤認や有利誤認とみなされた場合、以上のような命令を下され、その内容に従わなければなりません。

景品表示法に違反していないか不安な場合は、事前に消費者庁のHPを確認するか、弁護士や行政書士に依頼をして法的に問題ないかのリーガルチェックをしてもらいましょう

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この記事の監修者
富永法律事務所
富永慎太朗 弁護士 (福岡県弁護士会)
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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。

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