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ツイッターへの開示請求を行う際の費用と開示請求の流れ
掲示板・SNS削除 2018.9.3 弁護士監修記事

ツイッターへの開示請求を行う際の費用と開示請求の流れ

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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ツイッターのツイートは、公開設定していれば不特定多数の人の目に触れることになります。その中には、自分と意見が違うからといって、誹謗中傷をするようなユーザーもいます。また、悪質な場合には脅迫されたり、風評被害を受けたりすることもあるのです。

このような場合には、ツイッターの運営元に対し、必要に応じて情報開示請求をした上で、損害賠償請求や示談に向けた話し合いなどをすることを検討しましょう。その際に気になるのが、情報開示請求の流れや費用についてです。

ここでは、ツイッターへの開示請求の流れと費用について詳しくご紹介します。

ツイッターへの開示請求にかかる費用と期間

ツイッターへの情報開示請求は個人でも可能です。しかし、実際のところは弁護士に情報開示請求を依頼しなければ、ツイッターに投稿者の個人情報の開示を求めることは難しいでしょう。情報開示請求にツイッター側が任意で個人情報の開示をするケースは少ないからです。

法的知識を持たない場合、ツイッターへの情報開示請求をスムーズに進められない可能性があります。弁護士は、ツイッターへの情報開示請求の方法を熟知しており、情報開示請求が可能な事案かどうか見極められるだけの知識やノウハウを持っています。

それでは、費用と情報開示請求にかかる期間について詳しくご紹介します。

裁判費用

発信者情報開示仮処分の申し立てに必要な費用は、1案件につき2,000円です。

安いと思う方もいるかもしれませんが、複数人から誹謗中傷や名誉毀損行為を受けることは珍しいことではありません。仮に20人から誹謗中傷や名誉毀損行為を受けた場合は、4万円もの裁判費用がかかります。

弁護士への依頼費用

弁護士によって、情報開示請求にかかる費用は異なります。

相談のみであれば、無料の場合もあります。有料の場合は、1時間あたり最高で1万円程度みておきましょう。相談無料となっていても、時間制限があることがほとんどなので、事前に確認しておくことが大切です。

また、正式に依頼する場合には、着手金と報酬金がかかります。着手金は20万円前後、報酬金は10~20万円が相場です。

弁護士によっては細かく料金が設定されていることもあります。あくまでも目安として覚えておきましょう。

また、複数回の手続きが必要になるため、報酬金が20万円とされていても、手続きの回数に応じて増額される可能性があります。

特定にかかる期間は?

情報開示請求の手続きによって投稿者を特定するためには、一般的に3回以上の裁判が必要となり、手続き開始から特定までには約6ヶ月~1年の期間がかかります。特定後に損害賠償請求などを行うのであれば、問題の終息にはさらに多くの時間がかかることになるのです。
 

開示請求の流れ

ツイッターに情報開示請求するのであれば、まずは管轄の裁判所を確認する必要があります。そして、管轄の裁判所に訴えてツイッターに情報開示請求を求め、開示されたIPアドレスを元に経由プロバイダを特定します。そのプロバイダに氏名や住所、電子メールアドレスなどの開示を請求するのです。

それぞれ詳しくみていきましょう。

管轄を確認する

管轄の裁判所は、投稿されたサイトによって異なります。

ツイッターは日本法人を置いていますが、実際にサービスを提供しているのは国外法人です。国外法人を訴えることはできないと思う方が多いかもしれませんが、民事訴訟法第三条の三の五ある「日本における業務に関するもの」に該当するため、管轄である東京地方裁判所に訴えることになります。

訴訟提訴

裁判所が請求内容を認めれば、ツイッターから投稿者のIPアドレスが開示されます。そのIPアドレスからは、どのプロバイダを経由して投稿されていたのかがわかるので、該当のプロバイダに情報開示請求をすることになります。

プロバイダから得られる情報は、氏名や住所、電子メールアドレスなどで、損害賠償請求や示談に向けた交渉に必要です。訴えが正当なものであれば、通常2~3回で手続は終了します。

裁判所が請求を認めれば、プロバイダから情報が開示されます。この場合、プロバイダは控訴できますが、実際には控訴しないケースが多いようです。

削除請求する際にかかる費用

問題となった投稿は自動で削除されることはありませんので、投稿の削除については別途、『削除請求』をする必要があります。

問題となる投稿が削除されなければ、引き続き不利益を被ることになるかもしれませんので、上記情報開示請求とは別に削除請求も併せて行うのが通常です。

削除請求の方法には、被害者が自分でウェブフォームなどから削除依頼をする方法のほか、

  1. 弁護士に依頼して、ウェブフォームなどから削除依頼する方法、
  2. ガイドラインに則って削除依頼する方法、
  3. 法的手段により削除請求する方法、
  4. 該当ページをネット検索で表示されにくくする逆SEOの対策を施す方法

などがあります。

個人の場合にかかる費用

弁護士に依頼する場合、費用はそれぞれに異なりますが、

  • 一例ではウェブフォームなどからの削除依頼が5万円
  • ガイドラインに則った削除依頼が10万円
  • 法的手段による削除請求が20万円

となっています。ただし、削除したい投稿が一定数を超える場合には、追加料金が発生することが一般的です。

法人の場合にかかる費用

法人が弁護士に削除請求を依頼するケースでは、削除が成功したことによる経済的な利益に基づいて料金が決定する場合があります。

例えば、経済的な利益が300万円以下の場合は

  • 利益の10%が着手金で20%が報酬金
  • 300万から3,000万円までは、5%+20万円が着手金で
  • 10%+40万円が報酬金

といった具合です。また、弁護士が出廷する回数に応じて追加料金が発生するなど、個人と比べて料金が高くなる条件が設定されるケースが多くなっています。
経済的利益の額については、弁護士としっかりすり合わせをしておきましょう。

企業の主力商品に関わるマイナスイメージは、経営が傾く要因になり得ます。必要に応じて弁護士に削除請求を依頼しましょう。

 

開示したい情報の保存を!発信者情報消去禁止の仮処分を求めよう

プロバイダに情報開示請求をする際には、『発信者情報消去禁止の仮処分』を併せて申し立てることもあります。プロバイダに情報開示を求める手続に数か月程度かかることもありますので、その間に投稿者の記録が削除されてしまうのを防ぐためです。

発信者情報消去禁止の仮処分を裁判所に申し立て、裁判所が申し立てに理由があると認めた場合には、申し立てをした側が担保金を法務局に供託します。

担保金は、発信者情報消去禁止の仮処分の執行によってプロバイダが損害を被った際の担保となります。仮処分が問題のないものであれば一定期間後に還付されます。

発信者情報消去禁止の仮処分の担保金は、一般的に10~30万円程度とされています。

発信者情報消去禁止の仮処分の中でポイントとなるのは、侵害の明白性において、複数の条件を満たさなければならないところでしょう。

一般の読者が該当の記事や文章を読んだときにどのような意味で捉えると考えているのか、また、社会的評価を下げて損害をもたらしているといえる理由や、なぜ真実ではない内容だと言い切れるのかなど、さまざまな項目を主張することになります。

 

賠償請求や刑事告訴をする場合にかかる費用と流れ

誹謗中傷や名誉毀損行為を受けた際に情報開示請求をするということは、損害賠償請求か刑事告訴も視野に入れている場合があるでしょう。

損害賠償請求や刑事告訴は、弁護士に依頼しなくても行えますが、専門家の力を借りてスムーズに進めることをおすすめします。

それでは、損害賠償請求と刑事告訴の流れと費用についてご紹介します。

損害賠償請求

損害賠償請求では、慰謝料のほか、投稿によって生じた損失、弁護士費用などを請求できます。

請求額の算定

弁護士に依頼して損害賠償請求をする場合は、まず請求額を決定します。なぜ、誹謗中傷や名誉毀損行為にあたる内容を投稿したのか、どの程度の悪質性があるのか、具体的にどのような不利益を被ったのかなど、さまざまな状況を踏まえて慰謝料の請求額を決めます。

内容証明郵便による請求

そして、誹謗中傷や名誉毀損行為によって生じた損失、弁護士費用などを踏まえて、最終的な請求額を決定します。すぐに裁判を起こすのではなく、まずは内容証明郵便で損害賠償請求を行い、任意での支払いを要求します。

しかし、金額や内容によっては応じないケースもあるでしょう。こうして初めて訴訟を起こし、争っていくことになるのです。

裁判で争う

裁判では、損害賠償請求の妥当性を証明するために、その内容や請求額など、さまざまな項目を主張し、同時に証拠を提出することになります。これらの主張が認められて裁判が確定すれば、判決に従って賠償金を支払ってもらえます。

もし、相手が支払いを拒んだら、財産の差し押さえなどの手続きを検討しましょう。

裁判費用

損害賠償請求の裁判にかかる費用は、請求額によって決まり、請求額に応じた収入印紙を購入します。

  • 請求額が100万円の場合は1万円
  • 請求額が300万円の場合は2万円

となっています。

弁護士費用も請求額によって変動

一例では、

  • 請求額が300万円以下の場合は着手金が30万円、報酬金は40万円
  • 300万円以上1,000万円以下の場合は、着手金が請求額の10.8%、報酬金は15%

となっています。

刑事告訴

刑事告訴では、警察に告訴状を提出することになります。受理されれば、警察は必要な捜査を開始します。

刑事告訴そのものには特に費用はかかりませんが、一般的に告訴状を受理してもらうのは容易ではありません。そのため、本気で告訴したいのであれば弁護士に依頼することをおすすめします。弁護士費用は、着手金が20~30万円、報酬金も同額程度が相場ですが、あくまでも目安として覚えておきましょう。

 

まとめ

ツイッターでは、不特定多数の人に自分の意見や意思表示としての文章を見られることになるため、口論になることも珍しくありません。それがエスカレートした結果、誹謗中傷を受けて名誉が著しく損なわれることもあるのです。

自分だけで損害賠償請求や刑事告訴することは困難です。損害賠償請求や刑事告訴を検討している場合は、弁護士に相談しましょう。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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