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ネット誹謗中傷の犯人特定方法|必要な期間と費用の目安を確認
誹謗中傷 2019.3.25 弁護士監修記事

ネット誹謗中傷の犯人特定方法|必要な期間と費用の目安を確認

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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ネット上の誹謗中傷でも、犯人を特定できれば賠償金を請求できる可能性があります。悪質な内容の投稿にお悩みの場合は、法的処置での対応も有効な選択肢の一つです。

ただし、ネットに誹謗中傷を書き込んだ犯人を特定するには、法律とITの知識が必須です。基本的には、弁護士を雇って対応していくことになるでしょう。

この記事では、ネット誹謗中傷の犯人特定の流れや、必要になる期間や費用の目安などをご紹介します。犯人への賠償金請求を検討している場合は、参考にしてみてください。

ネットの投稿者の特定には
時間制限がある!

誹謗中傷の犯人を特定できるのは、書き込みから3ヶ月以内といわれています。

ネット接続業者による投稿者情報の保存期間がおおよそ3ヶ月だからです。

ただ、特定手続きにかかる時間も考慮すると、1ヶ月半がタイムリミットといえるでしょう。

犯人を特定できないと…

  • 損害賠償(慰謝料)を請求できない
  • 誹謗中傷が繰り返される恐れがある


弁護士であれば、素早くスムーズに手続きが進められます。

犯人の特定を検討している場合は、お近くの法律事務所へお悩みをご相談ください。

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誹謗中傷の犯人を特定するまでの流れ

誹謗中傷犯人の特定から賠償金請求までの手続きの流れは、以下の通りです。

IPアドレス開示請求の流れ


『IPアドレスの開示請求』→『個人情報の開示請求』→『賠償金請求』が基本の流れとなります。まずは、それぞれの手続きの詳細を確認していきましょう。

IPアドレスの開示請求

まずは、誹謗中傷が書き込まれたサイト(掲示板やSNSなど)の運営者に対して、投稿者のIPアドレスの開示請求を行います。

IPアドレスとは、ネットを回覧する機器(PCやスマホなど)に振り分けられた番号です。この情報を特定することにより、IPアドレスの発行元に投稿者の個人情報を請求することができます。

しかし、サイト運営者にも個人情報を管理する義務があるため、必ずしも開示請求に応じてくれるとは限りません。特に弁護士を介さずの請求の場合は、断られる可能性が高いでしょう。

そのため、仮処分(裁判)を通じてサイト運営者へ裁判所からの命令を出してもらい、開示請求に応じてもらう流れが基本になります。

【詳細記事】ネットの書き込みには削除の仮処分を!仮処分が認められる要件と流れ

個人情報の開示請求

犯人が投稿に用いたIPアドレスを特定したら、そのIPアドレスを管理するネット事業者(プロバイダ)に対して、個人情報(氏名、住所、電話番号など)の開示請求を行います。

ネット事業者が犯人へ情報を開示してよいか確認した後、犯人がそれを許可すれば個人情報が開示されます。しかし、犯人が素直に応じるケースは稀なので、裁判が必要になるケースがほとんどでしょう。

裁判で個人情報の開示が妥当だと判決を受けた後、ネット事業者(プロバイダ)へ犯人の個人情報の開示請求をする流れが基本になります。

【詳細記事】プロバイダ開示請求の費用や期間を徹底ガイド!成功率を上げる条件とは?

犯人への賠償金請求

犯人の身元を特定したら、示談交渉または裁判を通じて犯人へ賠償金請求を行います。誹謗中傷で請求できる慰謝料の相場額は、以下の通りです。

誹謗中傷の内容

慰謝料の相場

名誉毀損(一般人)

10〜50万円

名誉毀損(事業主)

50〜100万円

侮辱

10〜50万円

プライバシー侵害

10〜50万円

プライバシー侵害(ヌード写真の公開)

100万円以上

犯人が素直に賠償金請求へ応じれば示談での解決、犯人が請求に応じなかったり、金額で揉めたりした場合は裁判を通じて請求することになるでしょう。

誹謗中傷の特定手続きにかかる期間

IPアドレス開示請求と個人情報開示請求で裁判が必要になると仮定した場合、誹謗中傷犯人の特定にかかる期間の目安は、以下の通りです。

犯人特定にかかる期間の目安

IPアドレス開示請求(仮処分)

1ヶ月~2ヶ月

個人情報開示請求(裁判)

3ヶ月~6ヶ月

なお、IPアドレスには保存期間があり、その期間を過ぎると犯人の特定ができなくなってしまいます。IPアドレスの保存期間の目安は、約3ヶ月です。

IPアドレスの開示請求に必要な時間を考慮すると、誹謗中傷の投稿から1ヶ月半以内には、特定手続きに着手しなければいけません。可能な限り、早めの対応を心がけましょう。

誹謗中傷の特定にかかる費用

誹謗中傷の犯人特定にかかる主な費用は、以下の2つです。

  • 裁判費用
  • 弁護士費用

ここでは、特定にかかる費用の相場や特定費用の請求先について確認していきましょう。

裁判費用と弁護士費用の目安

誹謗中傷の犯人特定にかかる裁判費用と弁護士費用の相場は、以下の通りです。

 

着手金

報酬金

裁判費用

削除依頼

裁判外

5万円~10万円

5万円~10万円

×

裁判

約20万円

約15万円

3万円

発信者の身元特定

裁判外

約5万円~10万円

約15万円

×

裁判

約20万円~30万円

約15万円~20万円

6万円

損害賠償請求

裁判外

約10万円

慰謝料の16%

×

裁判

約20万円

慰謝料の16%

3万円

なお、弁護士費用は、事務所によって金額や料金体系が異なります。弁護士の法律相談を利用する際は、費用についても詳しく確認しておきましょう。

特定費用は犯人への請求も可能

犯人の特定にかかった費用は、賠償金請求時に犯人へ請求できる権利が認められています。

ただし、特定費用の請求範囲は裁判官の判断に委ねられますし、犯人に支払い能力がないと請求しても回収できない場合もあるので、必ずしも費用を負担しなくて済むとは限りません

特定費用をどこまで請求できるかは、事件の状況によって異なります。必ず犯人へ費用を全額請求できるわけではないので、注意してください。

費用を用意できない場合の対処法

特定費用を犯人へ請求できるとしても、損害賠償請求をするまでは被害者の自己負担になります。特定にかかる費用は安価ではないので、それがネックで依頼を躊躇する人も少なくありません。

「費用は用意できないけどどうしても犯人を特定したい…」そのような場合は、法テラスの民事法律扶助制度の利用を検討してみましょう。

民事法律扶助制度を利用すれば、月1万円の分割返済で弁護士を雇うことが可能です。ただし、利用条件がいくつか定められていますので、詳細に関しては法テラスの公式ページをご参照ください。

【詳細】無料の法律相談を受けたい|法テラス

誹謗中傷の犯人を特定できる条件

誹謗中傷犯人の個人情報を公表してもらうには、『プロバイダ責任制限法』という法律で定められた条件を満たしていなくてはいけません。

発信者情報開示請求が認められる条件は、以下の通りです。

一 侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。

二 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。
 

【引用】プロバイダ責任制限法第4条1項

権利の侵害とは何か

プロパイダ責任制限法に記載されている『権利の侵害』に該当するかどうかは、書き込みの内容が以下の罪に該当するかで判断できます。

侵害行為

詳細

名誉毀損

公然の場で事実を摘示して第三者の評判を落とす誹謗中傷

侮辱

公然の場で事実を摘示しないで第三者の評判を落とす誹謗中傷

プライバシー侵害

公共の場で公開を望んでいない個人情報や私生活の情報の暴露

権利侵害の誹謗中傷例

<名誉毀損の例>


  • 常に女遊びをして不倫を繰り返す最低男
  • あいつは前科持ちも元犯罪者
  • 過去に自己破産をしている貧乏人

<侮辱の例>


  • 小さい頃はずっと根暗の引きこもり
  • 仕事も勉強できない落ちこぼれ
  • あの歳でヒモとか生きてる価値ない

<プライバシー侵害の例>


  • 個人情報(名前,住所,電話番号など)晒し
  • 病気や病名に関する情報の公開
  • 手紙やメール、電話内容の公開

告訴した場合に犯人が科される罰則

ネット上で他者の権利を侵害する投稿をした場合は、以下の罰則が科される可能性があります。

侵害行為

罰則

名誉毀損

3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金

侮辱

拘留(1日以上30日未満刑事施設拘置)または科料(1,000円以上1万円未満の罰金)

プライバシー侵害

規定なし

プライバシー侵害に関しては刑事罰が定められていませんが、その内容によっては名誉毀損等の別の侵害行為の罰則が科されるケースもあり得ます。

賠償金請求だけでなく加害者への罰則も望む場合には、弁護士にその旨を伝えておき、警察への告訴を検討しておきましょう。

まとめ

誹謗中傷の犯人特定から賠償金請求までの流れは、以下の通りです。

  1. IPアドレスの開示請求
  2. 個人情報の開示請求
  3. 犯人への賠償金請求


これらの手続きにはITと法律の専門知識が欠かせません。個人での対応は難しいので、犯人の特定を検討している場合は、なるべく早めに弁護士の法律相談をご活用ください。

ネットの投稿者の特定には
時間制限がある!

誹謗中傷の犯人を特定できるのは、書き込みから3ヶ月以内といわれています。

ネット接続業者による投稿者情報の保存期間がおおよそ3ヶ月だからです。

ただ、特定手続きにかかる時間も考慮すると、1ヶ月半がタイムリミットといえるでしょう。

犯人を特定できないと…

  • 損害賠償(慰謝料)を請求できない
  • 誹謗中傷が繰り返される恐れがある


弁護士であれば、素早くスムーズに手続きが進められます。

犯人の特定を検討している場合は、お近くの法律事務所へお悩みをご相談ください。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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