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名誉毀損の対処法 公開日:2018.1.15  更新日:2020.10.7 弁護士監修記事

名誉毀損の慰謝料はいくら?請求事例と弁護士に依頼して訴える費用

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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名誉毀損による慰謝料額は目安として被害者が個人であれば10〜50万円、被害者が事業主や法人であれば50〜100万円程度と言われています。

しかし、誹謗中傷の内容や実際に生じた被害なども考慮して判断されますので、実際にはケース・バイ・ケースです。

この記事では、名誉毀損による損害賠償の請求事例(判例)や、加害者を訴えるのに必要になる弁護士費用の目安などをご紹介します。

誹謗中傷に対する法的措置を検討されている場合は、参考にしてみてください。

ネットでの名誉毀損トラブルは
弁護士にご相談ください!

インターネット上で受けた名誉毀損でも、犯人を特定できれば慰謝料の請求が可能です。

 

匿名からの書き込みだからといって、泣き寝入りをする必要はありません。

 

  • 投稿が名誉毀損に該当するのか
  • 書き込みはどうすれば削除できるか
  • 犯人はどうやって特定すればよいのか
  • 賠償金はいくら請求できるのか


IT弁護士ナビでは、上記のようなご相談の解決が得意な弁護士を掲載しています。

 

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ネットでの名誉毀損にお悩みの場合は、お近くの法律事務所へご相談ください。

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名誉毀損による損害賠償の請求事例

名誉毀損の慰謝料

名誉毀損の損害賠償請求裁判による請求事例を4つご紹介します。

  • ツイッターへの誹謗中傷の投稿
  • 厚生省サイトによる処分情報の掲載
  • SNSでの悪質ななりすまし行為
  • 週刊誌と週刊誌ネット記事による虚偽

どのような事件でいくらの慰謝料を請求できるのか、一例としてご参照ください。

ツイッターへの誹謗中傷の投稿

誹謗中傷ツイートの投稿で慰謝料30万円

大阪県知事である原告が、被告が投稿した「異論を出したものを叩きつぶし党への恭順を誓わせてその従順さに満足する…(略)」というツイートに対して社会的評価を下げられたと主張し、名誉毀損が成立した事例。

【詳細】平成29(ワ)11605  損害賠償請求事件

<裁判の判決>

被告から原告に対して、以下の損害賠償(名誉毀損と著作権侵害の賠償&訴訟費用)の支払いが命じられました。

  • 慰謝料30万円の支払い
  • 訴訟費用の3/50(3万円)の支払い

被告が原告の所属する政党に対する誹謗中傷ツイートをしたところ、その内容が原告を指していることが明らかであったため、被告に対して損害賠償の請求が認められました。

厚生省サイトによる処分情報の掲載

期間が過ぎた処分情報の掲載で慰謝料30万円

歯科医である原告が、免許の登録が可能になった後も厚生省のサイト内で『取消処分』の掲載をされ続けて、その行為に対して被害を主張し、名誉毀損の被害と損害賠償請求が認められた事例。

【詳細】平成14(ワ)879  損害賠償請求事件(国家賠償法1条)

<裁判の判決>

被告から原告に対して、以下の損害賠償(名誉毀損と著作権侵害の賠償&訴訟費用)の支払いが命じられました。

  • 慰謝料30万円の支払い
  • 訴訟費用の1/50の支払い

免許の欠落期間が過ぎた後にも、取消処分者としてHPに公開し続ける行為は、原告の名誉や社会的信用を傷つけるものと判断され、被告に対して損害賠償の請求が認められました。

SNSでの悪質ななりすまし行為

SNSでのなりすまし行為で慰謝料60万円

SNSで被害者本人の顔写真を利用してなりすまし、ネット上の第三者を罵倒するような投稿を続けて、民事訴訟に発展した事例。

【詳細】平成29(ワ)1649  損害賠償請求事件

<裁判の判決>

加害者から被害者に対して、以下の損害賠償(慰謝料&加害者特定と損害賠償請求にかかった弁護士費用)の支払いが命じられました。

  • 慰謝料60万円の支払い
  • 弁護士費用(特定手続き)58万6,000円の支払い
  • 弁護士費用(損害賠償請求)4/5(12万円)の支払い

被告が行ったなりすまし行為は、第三者に原告が他者に根拠なく罵倒して場を乱す人間であるかのような誤解を与える悪質なものであり、名誉毀損の被害と損害賠償の請求が認められました。

週刊誌と週刊誌ネット記事による虚偽

週刊誌へ根拠のない悪評の掲載で慰謝料150万円

市長である原告が、被告が発行・掲載する週刊誌とWEBサイトに「茨城守谷市長の『黒すぎる市政』に地方自治法違反疑惑」と題する記事を公開されて訴訟を起こし、名誉毀損が成立した事例。

【詳細】平成29年(ワ)第18277号 謝罪広告等請求事件

<裁判の判決>

被告から原告に対して、以下の損害賠償(名誉毀損と著作権侵害の賠償&訴訟費用)の支払いが命じられました。

  • 慰謝料150万円の支払い
  • 訴訟費用1/8(15万円)の支払い
  • 週刊誌とWEBサイトへの謝罪文の掲載

週刊誌に掲載されている情報は事実なら公益性のある情報と判断されましたが、被告側には記事の内容を事実と証明できる根拠がなく、名誉基礎の被害と損害賠償請求が認められました。

弁護士への依頼費用の目安

弁護士費用の相場

弁護士への損害賠償請求の依頼費用の相場は、以下の通りです。

着手金

着手金:10万~30万円

報酬金

報酬金:賠償金の15~20%

また、ネット誹謗中傷の被害で加害者が誰かわからない場合は、投稿サイトの管理者とプロバイダ(ネット事業者)に対して、開示請求の手続きも必要になります。

開示請求は裁判での対応になるケースがほとんどのため、弁護士への依頼で対応するのが一般的です。依頼費用の相場は、以下の通りです。

IPアドレス開示請求(仮処分)

着手金:20万円
報酬金:15万円

契約者情報開示請求(裁判)

着手金:20〜30万円
報酬金:15〜20万円

【詳細】ネット誹謗中傷の特定方法|書き込み犯人を調べる費用の相場は?

加害者に対して費用の請求は可能か

名誉毀損の損害賠償請求では、加害者に対して訴訟や開示請求にかかった費用の請求も可能です。

ただし、上記の損害賠償請求事例の通り、必ずしもかかった費用全額が認められるわけではありません。請求がどこまで認められるかは、裁判官の判断しだいになりますので注意してください。

費用を払えない場合の対処法

弁護士費用の支払いが難しい場合は、法テラスへの相談をおすすめします。

法テラスの利用条件を満たしており、かつ依頼先弁護士が同意する場合、月々5,000〜1万円の分割払いで弁護士費用を一時的に立て替えてもらえる、民事法律扶助制度の援助を受けられます。

法テラスを利用する条件

【引用】民事法律扶助|業務

もし上記の条件に該当している場合は、法テラスへの相談を検討してみてください。

【連絡先】相談をご希望の方へ|法テラス

慰謝料以外の弁護士へ依頼するメリット

現状では、名誉毀損の慰謝料は弁護士への依頼費用を考慮すると、あまり高額であるとは言えません。裁判で訴訟費用の請求が認められなければ、費用倒れになる可能性も出てきます。

そのため、ネット上の名誉毀損への民事訴訟は、慰謝料だけを目的にせず、以下のような状況で依頼を検討する方も多いです。

  • これ以上の誹謗中傷を抑止したい
  • 誰が犯人なのかをはっきりさせたい
  • 加害者に罪を自覚させ反省させたい

民事訴訟をするメリットは、加害者に慰謝料を請求するだけではありません。

弁護士への法律相談の際には、慰謝料と費用の見積もりだけでなく、依頼によってどんな目的が果たしたいのも相談できるように準備しておくことをおすすめします。

ネット上の加害者に慰謝料を請求する方法

名誉毀損の慰謝料請求

ネットの名誉毀損を訴えるには、まず加害者の身元を特定する必要があります。

開示請求で加害者を特定するまでの手続きの流れは、以下の通りです。

  1. 誹謗中傷の投稿サイトへ加害者のIPアドレス開示請求
  2. 仮処分(※開示に応じてもらえなかった場合)
  3. IPアドレスからプロパイダの特定
  4. プロパイダへ投稿者の個人情報開示請求
  5. 裁判(※開示に応じてもらえなかった場合)
  6. 加害者特定

加害者の特定後は、加害者側に実際に賠償請求等を行います。訴訟外の交渉で協議がまとまればそこで解決ですが、そうでない場合は、訴訟手続を起こすことも視野に入れざるを得ません。

開示請求や裁判での対応には、法律とITの専門知識が欠かせません。個人での対応は難しいので、まずは弁護士への法律相談からご検討ください。

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※IPアドレスには保存期間がある

ネットサーバー上にIPアドレスが保存されている期間は、3〜6ヶ月が目安といわれています。

この期間が過ぎた後では、加害者を特定するのに必要な情報がわからなくなり、慰謝料の請求ができなくなる恐れがあるので注意してください。

開示請求にかかる時間も考慮して、ネットへの投稿から遅くても1ヶ月以内には、弁護士への依頼を済ませておくことをおすすめします。

加害者の特定にかかる期間の目安

開示請求の裁判で、加害者の情報開示までにかかる期間は、4〜6ヶ月がおおよその目安です。

IPアドレス開示請求(仮処分)

1~2ヶ月

個人情報開示請求(裁判)

3~4ヶ月

損害賠償請求の手続きは、加害者を特定した後に着手する流れになります。慰謝料が支払われるのは、弁護士へ依頼してから半年〜1年を目安として認識しておいたほうが良いかもしれません。

名誉毀損が成立する条件

名誉毀損が成立する要件

以下は、名誉毀損罪に関して定めた刑法です。

第二百三十条

第一項:公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

第二項:死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。

【引用】刑法第二百三十条

要約すると、名誉毀損が成立するためには、以下の3つの条件を満たす必要があると言えます。

  • 具体的事実を挙げる内容であること
  • 社会的評価を低下させるおそれがあること
  • 公然の場であること


例えば、「Aさんは過去に犯罪を起こしたことがある」とネット上で公表する行為や、Aさんの勤め先で「Aさんは風俗で働いていた」という内容の張り紙をする行為は、名誉毀損に該当する可能性があります。

これらは具体的な事実ですし、このような事実を公表することは、社会的評価を低下させる可能性があるためです

なお、名誉毀損の成立には公然性が必要ですので1対1で相手を罵る行為は名誉毀損に該当しません。

【詳細】名誉毀損とは|成立する要件と訴える方法をわかりやすく解説

※条件を満たしても成立しない例外

上記の条件を満たしても名誉毀損が成立しないケースがあります。

名誉毀損に該当すると思われる行為が、以下の3つの要件を満たす場合です。

  • 事実に公共性がある
  • 公益を目的とした行為である
  • 内容が真実であるか真実と信じるに足りる相当な理由がある


例えば、行政や会社の不正を暴く報道などは、世間に役立つ公益性のある情報であり、このような情報を公表することは基本的に公益目的と評価されやすいです。

したがって、上記のような情報が真実であるか又は真実と信じるに足りる相当な理由がある場合、名誉毀損行為として責任を問われる可能性は低いと言えます。

名誉毀損と侮辱との違い

名誉毀損と同じく、社会的評価を下げる不法行為として、侮辱があります。名誉毀損との違いは具体的な事実を挙げているかどうかです。

例えば、「Aさんは頭が悪い」とネット上に掲載する行為は、具体的な事実を挙げるものではないため名誉毀損となる可能性は低いですが、Aに対する侮辱行為に該当する可能性があります。

侮辱による被害の慰謝料の相場は1〜10万円と大きくはないですが、あくまで目安に過ぎませんし、賠償額が低いから相手を侮辱して良いはずがないので、絶対にやめましょう。

【詳細】名誉毀損罪と侮辱罪の違い|成立要件や刑事罰・慰謝料を解説

弁護士に名誉毀損の慰謝料請求を依頼する方法

弁護士への依頼は、事前の法律相談で被害への対処法や費用の見積もりなどを確認し、そこから依頼をするかを検討する流れが一般的です。

まずは、お住まいの地域からの相談に対応している法律事務所へお問い合わせください。

法律相談をする際は弁護士の得意分野を確認することが重要です。弁護士はすべての法律問題を解決した経験があるとは限らないので、名誉毀損は誹謗中傷トラブルの解決が得意な弁護士へ相談しましょう。

弁護士が注力している分野は、法律事務所のHPから確認ができます。ただ、地域の事務所をすべて調べるのは難しいので、特定のジャンルに特化したポータルサイトの利用をおすすめいたします。

当サイト『IT弁護士ナビ』は、IT・ネット分野に注力している弁護士を掲載しているポータルサイトです。ネット上の名誉毀損被害にお悩みの方は、弁護士検索をぜひご活用ください。

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まとめ

名誉毀損の慰謝料の相場は、以下の通りです。※あくまで目安

個人が被害者の場合

10〜50万円

事業主や法人の場合

50〜100万円

慰謝料請求を成功させるには、名誉毀損の被害を法的根拠を示して立証し、開示請求や示談・裁判などの法的手続きに適切に対応しなくてはいけません。

これらは法律の専門知識がない個人では、対応が難しいのが実情です。ご自身の状況ではどうするべきかお悩みの方は、弁護士の法律相談をご検討ください。

名誉毀損の慰謝料請求を依頼する弁護士を選ぶコツ

ネット名誉毀損に対する慰謝料請求の成功率を高めるためには、IT分野に強い弁護士へ依頼をすることが重要です。

 

ネットに強い弁護士はどのように見分ければいいのか、以下の記事で詳しく解説いたします。

 

【詳細】IT・ネットに強い弁護士を探す|全国から相談できる法律事務所を検索

誹謗中傷リスクに弁護士費用保険という備え

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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