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名誉毀損による慰謝料の請求方法と相場と弁護士に依頼した場合の費用
名誉毀損の対処法 公開日:2018.1.15  更新日:2019.12.3 弁護士監修記事

名誉毀損による慰謝料の請求方法と相場と弁護士に依頼した場合の費用

弁護士法人ネクスパート法律事務所
監修記事
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名誉毀損とは、社会からの客観的評価(名誉)を下げる行為です。社会からの客観的評価(名誉)は、法的に保護するべき利益とされるため、名誉を毀損する行為は不法行為とみなされます。

例えば、ネット上で「Aさんは過去に犯罪を起こしたことがある」と書き込みされた場合。Aさんは就職活動するにあたり、求人先の方がこの書き込みを見たことで不採用になるかもしれません。

このように名誉毀損行為は、相手に不利益をもたらすために、名誉は法律で保護するべき権利なのです。そのため、名誉毀損を受けた方は、不利益分の損害を賠償してもらうために、名誉毀損行為をした方に慰謝料を請求できる権利が法的に認められています。

この記事では、名誉毀損を受けた方が慰謝料を請求するために、名誉毀損が成立する条件、請求できる慰謝料の額、請求の方法についてご紹介します。

ネットでの名誉毀損トラブルは
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インターネット上で受けた名誉毀損でも、犯人を特定できれば慰謝料の請求が可能です。

匿名からの書き込みだからといって、泣き寝入りをする必要はありません。

  • 投稿が名誉毀損に該当するのか
  • 書き込みはどうすれば削除できるか
  • 犯人はどうやって特定すればよいのか
  • 賠償金はいくら請求できるのか


IT弁護士ナビでは、上記のようなご相談の解決が得意な弁護士を掲載しています。

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名誉毀損で慰謝料請求をする前に知っておきたいこと

まず、名誉毀損により慰謝料請求する前に、どのような状況で名誉毀損が成立するのか確認しておきましょう。

ここでは、名誉毀損に関する以下の情報を解説いたします。

  • 名誉毀損が成立する条件と例
  • 名誉毀損が成立しない条件
  • 名誉毀損の慰謝料相場

名誉毀損が成立する条件と例

以下は、名誉毀損罪に関して定めた刑法です。

第二百三十条

第一項:公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

第二項:死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。

【引用】「刑法第二百三十条

要約すると、名誉毀損が成立するためには、以下の3つの条件を満たす必要があると言えます。

  • 社会的評価を下げる言動
  • 言動の真偽を確認できる内容である
  • 公然の場であること


例えば、「Aさんは過去に犯罪を起こしたことがある」とネット上で公表する行為や、Aさんの勤め先で「Aさんは風俗で働いていた」という内容の張り紙をする行為は、名誉毀損に該当します。

ここで過去に犯罪を行ったか、実際に風俗で働いていたかの真偽は問われません。この手の社会的評価を下げる言動が、事実確認できることが大切です。

なお、名誉毀損は第三者からの評価を落とす行為であるため、1対1で相手を罵る行為は名誉毀損に該当しません。

名誉毀損と侮辱との違い

名誉毀損と同じく、社会的評価を下げる不法行為として、以下の侮辱があります。

第二百三十一条

事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

【引用】刑法第二百三十一条

侮辱罪が成立する要件は、以下の3つも満たすときです。

  • 社会的評価を下げる言動
  • 言動が真偽を確かめることができない内容
  • 公然の場であること


名誉毀損との違いは、社会的評価を下げる言動が、真意を確かめることができない内容であることです。

例えば、「Aさんは頭が悪い」とネット上に掲載する行為は、侮辱に該当します。本当に頭が悪いかどうかは問題ではなく、頭の良し悪しは事実確認をすることができないからです。

詳細記事 名誉毀損と侮辱罪の違い|成立要件や刑事罰・慰謝料を解説

名誉毀損に該当するが名誉毀損が成立しない条件

上記の条件を満たしても名誉毀損が成立しないケースがあります。

名誉毀損に該当すると思われる行為が、以下の3つの要件を満たす場合です。

  • 公的に利害が絡んでいる(公共性)
  • 利害を目的としている(公益性)
  • 真実である(真実性)


例えば、行政や会社の不正を暴く報道などは、世間に役立つ公益性のある情報として扱われます。

このようなケースでは、成立要件を満たしていても、名誉毀損として扱われない可能性があります。

名誉毀損によって請求できる慰謝料の額の相場

名誉毀損で請求できる慰謝料の相場は、以下の通りです。

  • 一般的な名誉毀損:10~50万円
  • 事業者が名誉毀損を受けた場合:50~100万円
  • ヌード写真が公開された:100万円~


なお、テレビや雑誌が名誉毀損をしたり、有名人が被害者だったりする場合だと、慰謝料は高額になる傾向にあります。

このように状況に応じて慰謝料の金額は変わりますので、相場はあくまで目安として参考にしてみてください。

名誉毀損で慰謝料請求する方法と手順

名誉という権利を法的に侵害された被害者は、加害者に対して慰謝料を請求することができます。

ここでは、名誉毀損の慰謝料請求方法について確認していきましょう。

第七百九条  故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

第七百十条  他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

引用:民法第七百九条・第七百十条

証拠の保存

まず、名誉毀損と思われる言動をされた場合は、その言動を証拠として保存します。

例えば、ネット上で誹謗中傷を受けた場合は、書き込みの内容をスクリーンショット。現実での誹謗中傷の場合は、音声録音や証人などを証拠として用意してください。

書き込みが行われたサイトの管理者に削除依頼

ネットでの名誉毀損被害の場合は、これ以上の被害拡大を防ぐために、サイトの管理者に対して削除依頼に着手する必要があります。

※現実での被害や加害者特定の必要がない場合は、『書き込み主へ慰謝料請求』からご覧ください

大半のサイトでは、名誉毀損と疑われるような誹謗中傷の投稿は、利用規約で禁じられています。サイト(掲示板やSNSなど)の利用規約を確認し、ルールに従って削除依頼を出しましょう。

もしも、サイトから『送信防止措置書類』の提出を求められた場合。書類を適切に記入するには専門知識が必要ですので、ご自身での対応が難しいときは、一度弁護士へご相談ください。

詳細記事 ネット誹謗中傷の削除方法|3つの相談先と費用の目安について

サイトの管理者が削除依頼に応じない場合

サイトの管理者が削除依頼に応じてくれないことに納得いかない場合は、『裁判(仮処分)』を通じて削除命令を出す必要があります。

まずは弁護士に相談をして裁判(仮処分)で削除できる可能性があるかを確認し、もし可能であれば、弁護士への依頼を検討してみてください。

書き込み主を特定する

ネットの書き込み相手の身元を特定するには、以下の2つの手続きをする必要があります。

  1. サイトへIPアドレス情報開示請求
  2. プロバイダへ契約者情報の開示請求

以下でも触れますが、身元特定手続きには裁判が必要になる可能性が高いため、弁護士へ依頼して対応するケース一般的です。

サイトの管理者へIPアドレスの情報開示請求

IPアドレスとは、パソコンやスマホなどネット機器に振り分けられた個別番号です。

犯人の身元を特定をするには、まず名誉毀損が投稿されたサイトの管理者に対して、犯人のIPアドレス情報の開示請求します。

サイト管理者が開示に応じない場合は、裁判(仮処分)での対応になるでしょう。

プロバイダ会社へ情報開示請求

IPアドレスを特定したら、『IP SEACH』により、犯人が利用したプロバイダ(ネット事業者:OCNや携帯キャリアなど)を特定できます。

その後はプロバイダ会社に対して、犯人の契約者情報の開示請求を行います。

ただ、プロバイダにも個人情報の守秘義務があるため、開示に応じてくれるケースは稀です。そのため、裁判での対応が必要になる場合がほとんどでしょう。

書き込み主へ慰謝料請求

名誉毀損を書き込んだ相手が特定できたら、内容証明郵便で慰謝料の請求を行います。

加害者が素直に支払いに応じる場合は示談成立。金額で揉めたり、支払いを拒否したりする場合は、民事訴訟での損害賠償請求を検討することになるでしょう。

当事者同士だけのやり取りでは和解が難しい場合は、弁護士に示談交渉や裁判手続きの依頼をご検討ください。

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名誉毀損による慰謝料請求の事例

名誉毀損の事例

名誉毀損の慰謝料請求事例を2つご紹介します。

実際にどんな内容で名誉毀損が認められて、いくらの慰謝料が支払われているのか。イメージ例として参考にしていただければ幸いです。

関連記事 ネット誹謗中傷の判例まとめ|名誉毀損で損害賠償が請求できるケース

光通信が新潮社へ100万円の慰謝料請求

まずは、光通信が過去に新潮社へ慰謝料請求をした事例を紹介します。

ことの経緯は、新潮社が自社の記事にて「光通信が風俗店を買収」といった内容の記事を掲載したことがきっかけです。この記事が名誉毀損に該当するため、光通信は新潮社へ損害賠償請求の申立をしました。

裁判では名誉毀損の被害が認められて、新潮社から光通信へ100万円の支払いが命じられました。

【参照】光通信が新潮社へ損害賠償請求|裁判所

保険医による行政へ30万円の慰謝料請求

次に保険医が行政へ慰謝料請求をした事例です。ことの経緯は、厚生省がサイト内で保険医の登録免許処分の情報を掲載し続けたことがきっかけです。

厚生労働省は、この保険医の免許が登録可能になった後にも免許処分の情報の掲載を続けましたが、保険医はこの行為が名誉毀損に該当するとして、行政へ損害賠償請求を申し立てました。

この裁判では、国から歯科医師へ30万円の慰謝料を支払う判決が下されました。

【参照】保険医の取消情報の掲載による慰謝料判決|裁判所

名誉毀損罪で刑事告訴するためには?

告訴

名誉毀損は刑法で刑罰が定められた歴とした犯罪です。警察へ告訴することで、名誉毀損罪として犯人を処罰してもらえる可能性もあります。

ここでは、名誉毀損罪で犯人を刑事告訴する方法について確認していきましょう。

告訴状を提出する

警察に刑事事件として取り扱ってもらうためには、被害届か告訴状を提出する必要があります。ただ、名誉毀損で訴えたい場合には、告訴状を提出してください。

名誉毀損罪は事件性が低いと見なされやすく、告訴状を提出しないと警察が動いてくれない可能性が高いためです。

告訴状には上記の内容を記載した上で、証拠書類(書き込みが行われたサイトページを印刷したもの)と共に提出をしましょう。

  • 被害者の氏名、住所、年齢、職業
  • 加害者の氏名、住所
  • 名誉毀損罪に該当する書き込みが行われたサイトのURL
  • 投稿日時
  • 被害内容
  • 加害者の行動が名誉毀損罪に該当する法的理由

警察は加害者の行動が名誉毀損罪に該当することが、明らかでないと動いてくれません。

ご自身だけで警察に認めてもらうのが難しい場合は、弁護士に手続きを依頼するのも選択肢の一つです。

告訴状提出後の流れ

告訴状が受理されると、警察は捜査を開始します。捜査によって事件の事実確認をし、必要性があると判断されれば、犯人が逮捕されるケースもあります。

その後、起訴(刑事裁判かけられること)が確定し、裁判で有罪判決が出た場合には、犯人に刑事罰が科されることになるでしょう。

名誉毀損の刑事罰:三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金

なお、刑事裁判では加害者へ慰謝料の請求はできません。慰謝料を請求したい場合は、加害者からの示談に申し出に応じるか、民事訴訟での損害賠償請求をご検討ください。

名誉毀損の慰謝料請求は弁護士に依頼するべきか

弁護士

実際のところ、名誉毀損により慰謝料を請求したい場合は、弁護士への依頼が推奨されます。

しかし、弁護士への依頼費用は安価ではありません。依頼をするメリットとデメリット(費用)を比較して慎重に判断するべきでしょう。

弁護士に依頼するメリット

弁護士に名誉毀損のトラブル解決を依頼するメリットには、以下の4点があげられます。

  • 個人で行った場合と比べてサイトの管理会社・プロバイダ会社が情報開示請求に応じやすくなる
  • 個人で行った場合と比べて慰謝料請求が成功する可能性が高まる
  • 裁判所の申立手続き・法定の代理人を務めてもらうことで手続きの負担が減る
  • 告訴状を作成してもらうことで警察に事件として取り扱ってくれやすくなる

弁護士費用と慰謝料の額を比較する

弁護士への依頼費用の相場は、以下の通りです。※法律事務所によって依頼費用の金額は異なります

  着手金 報酬金 裁判費用
投稿者の身元特定 裁判外 約5~10万円 約15万円 ×
裁判 約20~30万円 約15~20万円 6万円
慰謝料請求 裁判外 約10万円 慰謝料の16% ×
裁判 約20万円 慰謝料の16% 3万円

ご覧の通り、身元特定から慰謝料請求までにかかる費用は、少なくとも30万円以上はかかります。

一般的な名誉毀損により請求できる慰謝料の相場は、10~50万円であることから、費用倒れになるケースも少なくありません。

そのため、事業主やヌード写真が公開されたような被害が大きいケースや、誹謗中傷をやめさせる抑止目的の方が依頼をするべきだと考えられます。

なお、民事訴訟で犯人へ弁護士費用の請求も可能ですが、必ずしも請求が認められるとは限らないので、依頼は慎重にご検討ください。

詳細記事 誹謗中傷で請求できる慰謝料の相場と弁護士費用の相場

まとめ

名誉毀損の慰謝料を請求したい場合は、まず被害の証拠を確保し、犯人の身元を特定する必要があります。

その後、慰謝料請求を成功させるには、名誉毀損の被害を法的根拠を示して立証し、開示請求や示談・裁判などの法的手続きに適切に対応しなくてはいけません。

これらは法律の専門知識がない個人では、対応が難しいのが実情です。ご自身の状況ではどうするべきかお悩みの方は、弁護士の法律相談サービスをご活用ください。

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この記事の監修者
弁護士法人ネクスパート法律事務所
2016年1月に寺垣弁護士、佐藤弁護士の2名により設立。現在の在籍弁護士は14名(2018年1月時点)。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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