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誹謗中傷によって名誉毀損が成立する要件と対処方法のまとめ
名誉毀損の対処法 公開日:2018.1.15  更新日:2019.10.4 弁護士監修記事

誹謗中傷によって名誉毀損が成立する要件と対処方法のまとめ

弁護士法人ネクスパート法律事務所
監修記事
S_hiboumeiyokison

誹謗中傷とは根拠のない悪口や嫌がらせを指す言葉です。たかだか悪口と思われるかもしれませんが、内容や状況によっては、名誉毀損に該当することもあります。

主にインターネット上では、誹謗中傷による名誉毀損が成立しやすく、被害者から警察へ毎年、1万件近くの相談が寄せられます。

<サイバー犯罪による名誉毀損の相談件数の推移>

平成21年

平成22年

平成23年 平成24年 平成25年
11,557件 10,212件 10,549件 10,807件

9,457件

参照:「平成25年中のサイバー犯罪の検挙状況について|警視庁サイバー犯罪対策

ほとんどの方がインターネットを利用すると思いますが、ネット上で誹謗中傷を受ける可能性は誰でもあります。どのような場合に名誉毀損が成立するのか知っておくべきでしょう。

この記事では、誹謗中傷により名誉毀損が成立する条件、ネット上で誹謗中傷を受けた方がとるべき対処方法についてご紹介します。

ネットでの名誉毀損トラブルは
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インターネット上で受けた名誉毀損でも、犯人を特定できれば慰謝料の請求が可能です。

ネットの書き込みだからといって、泣き寝入りをする必要はありません。

  • 投稿が名誉毀損に該当するのか
  • 書き込みはどうすれば削除できるか
  • 犯人はどうやって特定すればよいのか
  • 賠償金はいくら請求できるのか


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誹謗中傷による名誉毀損の取り扱いと成立する条件

誹謗中傷を受けた方は、名誉毀損で訴えたい場合、名誉毀損が成立する条件について知らなければなりません。

名誉毀損とは|法的権利侵害の一種

まず、名誉毀損とは、法的に名誉権を侵害する行為であり、公然の場で真偽を確認することができる誹謗中傷により他者の評価を落とす行為になります。つまりは、誹謗中傷によって名誉毀損が成立するためには、以下の4つの条件を満たすことが必要です。

  • 真偽を確かめることができる内容
  • 公然の場であること
  • 対象が特定されていること
  • 社会的評価を下げる内容であること

例えばですが、ネット上で、「○○会社で働いているAさんは前科持ちである」といった書き込みなどが名誉毀損の成立する例としてあげられます。

第二百三十条

第一項:公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

第二項:死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。

引用元:「刑法第二百三十条

名誉毀損が成立する条件

真偽を確かめることができる内容

名誉毀損において誹謗中傷の内容の真偽は問われません。真偽を確かめることができるのかどうかが重要であり、上の例であげた「前科持ちであること」は真偽を確認することができます。

公然の場であること

また、公然の場で誹謗中傷を受けることが重要であるため、1対1で罵られた場合、名誉毀損は成立しません。ネット上は不特定多数の人が見る場所なので公然の場が成立することがわかりますが、職場内で同僚達が見ている前、または学校の教室内でクラスメイトが見ている前で誹謗中傷を受けた場合なども公然の場で誹謗中傷を受けたと言えます。

対象が特定されていること

誹謗中傷する相手を特定することができる内容になっていることも条件です。「神奈川県に住んでいるA君」など第三者が見て個人を特定できなければ名誉毀損は成立しません。

社会的評価を下げる内容であること

また、「前科持ちである」と不特定多数の人に伝えるなど、第三者の評判を落とす行為であることも要件の一つです。

名誉毀損以外にあげられる誹謗中傷による法的侵害

名誉毀損以外にも、ネット上の法的侵害として侮辱やプライベートの侵害があげられます。

侮辱との違い

侮辱とは、公然の場で真偽を確認することができない誹謗中傷により他者の評価を落とす行為です。名誉毀損と同じく、以下が成立する要件としてあげられます。

  • 公然の場であること
  • 対象が特定できる内容であること
  • 社会的評価を下げる内容であること

それでは、名誉毀損との違いはどういったところにあるのでしょうか。それは、名誉毀損が成立する要件が、「真偽を確かめることができる内容」であるのに対して、侮辱が成立する要件が「真偽を確かめることができない内容」であることです。

例えば、ネット上で「Aさんは性格が悪い上に頭が悪い」などと書き込みを行った場合、名誉毀損ではなく侮辱になります。性格や頭の良し悪しなど確認する手立てがないためです。

その反面、先ほどの「Aさんは、前科持ちである」は前科持ちであるかどうかを確認することはできるため、名誉毀損として扱われます。

第二百三十一条

事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

引用元:「刑法第二百三十一条

プライバシーの侵害との違い

プライバシーの侵害とは、公然の場で他者へ知られたくない情報を公開する行為です。プライバシーの侵害も、名誉毀損、侮辱と同様に

  • 公然の場であること
  • 対象が特定できる内容であること
  • 社会的評価を下げる内容であること

が要件に含まれますが、加えて個人情報や非公開にしていたプライベートの情報を公開されることが要件に含まれます。

事業主が対象の場合は信用毀損・業務妨害になりえる

名誉毀損は、誹謗中傷の内容の真偽が問われませんが、もしその内容が虚偽であることを証明できる場合、信用毀損・業務妨害に該当するでしょう。信用毀損・業務妨害は主に事業主であることが前提ですが、「あのラーメン屋のスープには毒が入っている」などとネット上で掲載した場合などが例にあげられます。

第二百三十三条  虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

引用:刑法第二百三十三条

名誉毀損が成立しない例

名誉毀損が成立する要件について説明して行きましたが、誹謗中傷の内容が、

  • 公的に利害が絡んでいる(公共性)
  • 利害を目的としている(公益性)
  • 真実である(真実性)

上記の3つの要件を満たしている場合、名誉毀損の要件を満たしていても名誉毀損は成立しません。会社の不正を暴くための報道を行った場合などが例にあげられます。

誹謗中傷による名誉毀損の事例

では、ここで誹謗中傷による名誉毀損による過去の裁判の事例を紹介していきます。

新潮社へ100万円の慰謝料請求に成功した

光通信が、新潮社が自社の雑誌にて「光通信がソープランドを買収した」という記事を掲載したことにより、光通信が新潮社へ損害賠償請求を申し立てました。この裁判では、名誉毀損による損害賠償が認められたため、新潮社は光通信へ100万円の支払いをする判決が下されました。

参照:「光通信が新潮社へ損害賠償請求|裁判所

保険医が行政に対して慰謝料請求した

ネット上の名誉毀損による損害賠償請求として、歯科医師の保険医が行政に対して起こした裁判が有名です。保険医の登録免許処分の情報を登録可能後にもかかわらず、厚生省がホームページにて処分情報を継続して掲載し続け、社会的信頼を失ったとして歯科医師が慰謝料請求をしました。判決では、国から歯科医師へ30万円の慰謝料が支払われる内容で落ち着きました。

参照:「保険医の取消情報の掲載による慰謝料判決|裁判所

誹謗中傷によって名誉毀損を受けた方がとるべき対処方法

では、実際に名誉毀損と思われる誹謗中傷を受けた方がとるべき対処方法について紹介していきます。

証拠を保存する

まず、誹謗中傷に関する証拠は日付と共に全て保存してください。スクリーンショット機能などを用いて保存すると良いでしょう。

管理者への削除依頼する

次に、書き込みが行われたサイトの管理者へ書き込みの削除依頼の請求をします。サイト内で書き込みの削除に関する問い合わせが設けられている場合は、問い合わせを通じて請求してみましょう。もし、削除に関する問い合わせがない場合は、送信防止措置書類を直接、郵送してください。送信防止措置書類は、「名誉毀損・プライバシー関係送信防止措置手続」にてダウンロードすることができます。

削除依頼に応じない場合は削除依頼の仮処分の申立をする

もし、削除依頼に対応してもらえない場合は、裁判所にて削除依頼の仮処分の申立をしてください。

参照:「誹謗中傷を無料で削除する方法と弁護士の費用相場

慰謝料を請求したい場合

誹謗中傷を受けた方の中には、書き込みを行った投稿者に対して名誉毀損で慰謝料の請求をしたいと思う方もいます。

慰謝料の相場と請求にかかる費用を知る

もし慰謝料の請求を希望されている方は、慰謝料の相場、請求にかかる費用について知った上で、慰謝料請求をするべきでしょう。慰謝料の相場は以下の通りになります。

  • 一般的な名誉毀損:10万円~50万円
  • 事業者が名誉毀損を受けた場合:50万円~100万円
  • ヌード写真が公開された:100万円~

それに対して損害賠償請求にかかる費用の相場は、以下の料金を目安に考えてください。

  着手金 報酬金 裁判費用
投稿者の身元特定 裁判外 約5万円~10万円 約15万円 ×
裁判 約20万円~30万円 約15万円~20万円 6万円
損害賠償請求 裁判外 約10万円 慰謝料の16% ×
裁判 約20万円 慰謝料の16% 3万円

参照:「誹謗中傷で請求できる慰謝料の相場と弁護士費用の相場

投稿者の身元を特定する

ネット上における誹謗中傷による名誉毀損の損害賠償を行うためには、投稿者の身元を特定しなければなりません。投稿者の身元を特定するためには、まずは、書き込みが行われた管理会社へ発信者情報開示請求をします。発信者情報開示請求によってIPアドレスが取得することができるので、IPアドレスを元に「IP SEACH」にてプロバイダ会社を特定し、プロバイダ会社へ発信者情報開示請求をすることで投稿者の身元が特定されます。

発信者情報開示請求は、個人で行っても対応してもらえない場合が多いので弁護士に依頼することが一般的です。また、請求に応じない場合は、裁判所にて発信者情報開示請求の仮処分の申立を行います。

こちらのページでは、弁護士の選び

投稿者へ損害賠償請求をする

投稿者が特定できたら、投稿者に対して損害賠償請求を行ってください。投稿者と、書面・対面を通じて直接、交渉を行うことが一般的ですが、交渉が成立しない場合は裁判所にて損害賠償請求を申し立てましょう。

脅迫と思われる誹謗中傷は警察に相談する

「○○を殺してやる」など誹謗中傷が脅迫と受け取れる内容の場合は、警察へ相談してください。警察は事件性が低い内容に関しては積極的に捜査に踏み込んでくれませんが、脅迫は事件性が高いため警察も対応してくれるでしょう。

誹謗中傷を受けた方が名誉毀損罪で刑事告訴するためには

では最後に、名誉毀損を受けた方が、誹謗中傷を行った方を刑事告訴する方法について紹介していきます。

告訴状の提出する

刑事告訴するためには、警察に告訴状を提出しなければなりません。告訴状とは加害者を処罰するための申立書類になりますが、告訴状には被害内容、被害内容が名誉毀損罪に該当する理由を記載します。告訴状が作成できたら、証拠と共に警察に提出してください。

必要な方は示談交渉をする

告訴状の提出後、逮捕の必要性があれば警察は投稿者を逮捕し、最大23日間勾留されますが、起訴されるかどうかは検察官の判断によります。刑事裁判では慰謝料を請求することはできませんが、示談金を交渉することはできます。相手側も罪状を軽くしたいと思っているため、相手側から示談交渉を申出するケースも多いです。

金銭を要求したい方は、示談金を交渉しましょう。

刑事告訴する上での注意点

刑事告訴する上での気を付けるべき点について説明していきます。

刑事告訴の時効期間は3年まで

まず、名誉毀損罪によって刑事告訴できる期間には時効が設けられており、時効期間は書き込みが行われた時から3年間です。

告訴状の作成は弁護士に依頼するべき

また、警察は告訴状の内容を元に、事件として扱うべきかの判断を行いますが、告訴状にて誹謗中傷の内容が法的に名誉毀損罪に該当することを主張できないと警察は動いてくれません。そのため告訴状の作成は弁護士に依頼することが一般的です。

慰謝料請求の法的知識に関しては、以下の記事に詳細を記載しているので、参考にしてみてください。

参考:「ネット誹謗中傷の対処法|訴える方法・慰謝料請求の法的知識

まとめ

ネット上の誹謗中傷は名誉毀損に該当するケースが多いです。

万が一、誹謗中傷を受けた場合は、当記事で紹介した対処方法を検討してみてください。

本記事の情報が、実際に誹謗中傷を受けた方のお役に立てば幸いです。

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  • 投稿が名誉毀損に該当するのか
  • 書き込みはどうすれば削除できるか
  • 犯人はどうやって特定すればよいのか
  • 賠償金はいくら請求できるのか


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サイト別の削除依頼方法

この記事の監修者
弁護士法人ネクスパート法律事務所
2016年1月に寺垣弁護士、佐藤弁護士の2名により設立。現在の在籍弁護士は14名(2018年1月時点)。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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