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IT・ネット法務 弁護士監修記事 更新日:

プライバシーポリシーの書き方とテンプレート|記載義務を解説!

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事

個人情報保護法の改正によってほぼ全ての企業が、個人情報を取得する際にはあらかじめ利用目的を公表するか、あるいは個人情報の取得をするたびに、本人に個人情報の利用目的を知らせなければいけないようになりました。

プライバシーポリシーの作成は法律上の義務ではありませんが、行政通達では作成することが推奨されていますし、これをWebサイト上に掲示しておくことで個人情報保護法に規定された利用目的明示等の義務を果たすこともできます。

本記事では、プライバシーポリシーを作成する際に何を書けばいいのか、プライバシーポリシーの雛形・テンプレートなどを紹介します。

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事務所所属者の「引き抜き行為」としての損害賠償金請求行為と、請求額の妥当性について
某ライブサイトの事務所代表者です。当所への所属希望者(A様)の手続き中、他同業事務所から「A様は当事務所所属ライバーです。サイト規定禁止の引き抜き行為で、一括30万円か、5分割50万円の損害賠償請求」が来ました。 当所でA様に応対した者は、A様に「他事務所への所属」の事前確認を取りました。A様は、 〇所属事務所名称を知らされていない 〇通常行われる必要事項記入も行っていない 〇事務所移籍が出来ない事も知らされていない 〇他に申請してから考えてもいい、と言われた 〇これまでにサポート等も一切受けていない 〇質問した時の対応に恐怖、脅迫を感じた という現状でした。 この時点では、事務所名/所属の真偽の確認は取れませんでした。当事務所の対応者は「よくある新人ライバーへのイタズラ」だと思っていたと言います。サイトでは「両事務所間での同意があれば、移籍は可能」とあります。当方は相手側に 〇既所属の事実を知り得なかった 〇引き抜きの意思は一切無い 〇同意が得られないなら移籍不可で異議無し と伝えましたが、「提示条件以外の交渉はしない」との回答のみです。
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Instagramなりすましのアカウント削除と損害賠償について
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ナイモンで出会った人に 来月会う約束して無理だったので無言でブロックしてしまってあとLINEも交換していたのでブロックしたら他のアカウントから謝りにいけと、言われて反省の色がなければ 学校に注意喚起として通報すると言われました 怖くて退会してしまったので記録がありませんどうすればいいですか。
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業務契約解除書類の作成について
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プライバシーポリシーの作成自体は義務ではない

プライバシーポリシーの作成は、個人情報保護法などの法令上では義務とはなっていません。

ただし、行政通達上は作成が望ましいものとされていますし、これをWeb等で利用者が見られるようにしておけば、個人情報保護法が定める利用目的明示等の義務を満たすこともできます。

プライバシーマーク制度では個人情報保護方針の作成が必要

個人情報保護法では作成が義務付けられていませんが、プライバシーマークを取得している企業はプライバシーポリシーなどの個人情報保護方針を公表する必要があり、その場合は以下のような事項をプライバシーポリシーに記載するものとされています。

1) 事業の内容及び規模を考慮した適切な個人情報の取得、利用及び提供に関すること(特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えた個人情報の取扱いを行わないこと及びそのための措置を講じることを含む。)。

2) 個人情報の取扱いに関する法令、国が定める指針その他の規範を遵守すること。

3) 個人情報の漏えい、滅失又はき損の防止及び是正に関すること。

4) 苦情及び相談への対応に関すること。

5) 個人情報保護マネジメントシステムの継続的改善に関すること。

6) 代表者の氏名

引用元:プライバシーマークにおける個人情報保護マネジメントシステム構築・運用指針|プライバシーマーク推進センター

プライバシーポリシーの雛形・書き方

プライバシーポリシーに何を書くかは企業の自由ですが、せっかく作成するのであれば個人情報保護法の義務を果たしているといえるだけの事項を記載するべきです。

ほかにも、個人情報の取り扱いに関して企業としてどうしていくのかという考えなども書いておけば、サービス利用者に対して安心感や企業としての信用性を与えることができます。

プライバシーポリシー(個人情報保護方針)

当社は、当社が取得した個人情報の取扱いに関して以下のとおりプライバシーポリシーを定め、個人情報の保護に関する法律、個人情報保護に関するガイドライン等の指針、その他個人情報保護に関する関係法令を遵守します。

 

【1.個人情報】
「個人情報」とは、個人情報保護法における個人情報を指し、生存する個人に関する情報であって当該情報に含まれる氏名・生年月日・住所・電話番号・連絡先その他の記述等により特定の個人を識別できる情報及び容貌・指紋・声紋にかかるデータ及び健康保険証の保険者番号などの当該情報単体から特定の個人を識別できる情報(個人識別情報)を指します。

 

【2.個人情報の安全管理】
当社は、個人情報の保護に関して、組織的、物理的、人的、技術的に適切な対策を実施し、当社の取り扱う個人情報の漏えい、滅失又はき損の防止その他の個人情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講ずるものとします。

 

【3.個人情報の収集方法】
当社は、当社が管理するインターネットによる情報提供サイト(以下「本サイト」といいます。)の運営に必要な範囲で、本サイトの一般利用者(以下「ユーザー」といいます。)又は本サイトに広告掲載を行う者(以下「掲載主」といいます。)から、ユーザー又は掲載主に係る個人情報を取得することがあります。

 

【4.個人情報の利用目的】
当社は、当社が取得した個人情報について、法令に定める場合又は本人の同意を得た場合を除き、以下に定める利用目的の達成に必要な範囲を超えて利用することはありません。

① 本サイトの運営、維持、管理
② 本サイトを通じたサービスの提供及び紹介
③ 本サイトの品質向上のためのアンケート

 

【5.個人情報の開示および訂正等】
当社は、法令で定める場合を除き、本人の同意に基づき取得した個人情報を、本人の事前の同意なく第三者に提供することはありません。なお、本人の求めによる個人情報の開示、訂正、追加若しくは削除又は利用目的の通知については、法令に従いこれを行うとともに、ご意見、ご相談に関して適切に対応します。

 

【6.個人情報の利用目的の変更】
当社は、前項で特定した利用目的は、予め本人の同意を得た場合を除くほかは、原則として変更しません。但し、変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲において、予め変更後の利用目的を公表の上で変更を行う場合はこの限りではありません。

 

【7.個人情報の第三者提供】
当社は、個人情報の取扱いの全部又は一部を第三者に委託する場合、その適格性を十分に審査し、その取扱いを委託された個人情報の安全管理が図られるよう、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行うこととします。

 

【8.個人情報の取扱いの改善および見直し】
当社は、個人情報の取扱い、管理体制及び取組みに関する点検を実施し、継続的に改善・見直しを行います。

 

【9.個人情報の削除および廃棄】
当社は、個人情報の利用目的に照らしその必要性が失われたときは、個人情報を消去又は廃棄するものとし、当該消去及び廃棄は、外部流失等の危険を防止するために必要かつ適切な方法により、業務の遂行上必要な限りにおいて行います。

 

【10.お問い合わせ窓口】
当社は、個人情報の取扱いに関する担当窓口を以下の通り設けます。

住所:〒 ○○○-○○○○ 東京都新宿区1-2-3 ○○ビル10階
社名:株式会社○○
代表取締役:○○ ○○
担当部署:○○
Eメールアドレス:○○○○@○○
電話番号:○○-○○○○-○○○○

 

【11.SSLセキュリティ(Secure Socket Layer)について】
当社のWebサイトはSSLに対応しており、WebブラウザとWebサーバーとの通信を暗号化しています。ユーザーが入力する個人情報は自動的に暗号化されます。

 

【12.cookie(クッキー)について】
cookieとは、WebサーバーがWebブラウザに送信するデータのことを指します。Webサーバーがcookieを参照してユーザーのパソコンを識別することができ、当社Webサイトを効率的に利用できます。当社Webサイトがcookieとして送るファイルは、個人を特定するような情報は含んでおりません。お使いのWebブラウザの設定により、cookieを無効にすることも可能です。

 

【13.プライバシーポリシーの制定日および改定日】
制定日:○○年○月○日
改定日:○○年○月○日

 

【14.免責事項】
当社Webサイト上の情報の正確性には万全を期していますが、利用者が当社Webサイトの情報を用いて行う一切の行為に関して、一切の責任を負わないものとします。
当社は、利用者が当社Webサイトを利用したことにより生じた利用者の損害及び利用者が第三者に与えた損害に関して、一切の責任を負わないものとします。

 

【15.著作権・肖像権】
当社Webサイト内の文章や画像等の全てのコンテンツは著作権・肖像権等により保護されています。無断での使用や転用は禁止されています。

 

【16.リンク】
当社Webサイトへのリンクは、自由に設置していただいて構いません。ただし、Webサイトの内容等によってはリンクの設置をお断りすることがあります。

個人情報の定義

まずは、個人情報とはどのようなものを指すのかプライバシーポリシーに記載しましょう。

上記のように個別に記載するのではなく、「個人情報(○○)」というようにかっこ書きで記載する形でも問題ありません。

個人情報に関する取り扱い

個人情報保護法で規定している義務を記載しておけば、プライバシーポリシーにて義務を果たしていることになるので、最低限以下のような事項を記載しましょう。

  • 個人情報を取得した場合の利用目的(個人情報保護法第18条1項)
  • 個人情報の第三者提供(個人情報保護法第27条1項)
  • 開示等の請求に応じるための手続き(個人情報保護法第27条3項) など

【参考元】個人情報保護法

たとえば「個人情報を取得した場合の利用目的」については、個人情報保護法第18条1項に基づいてあらかじめ公表しておくか、取得プライバシーポリシーに記載しておけば「あらかじめ公表した」ということになり、本人の知りうる状態を満たしたことになるというわけです。

個人情報の取り扱いに関する会社の考え方

個人情報保護法上の義務以外にも、企業としての個人情報の取扱に対する考え方についても知らせましょう。

プライバシーポリシーにて公表することによって、会社と事業活動に関して社会からの信用の確保に繋がります。

  • 苦情や相談に迅速に対応すること
  • 個人情報を目的外に利用しないこと
  • 個人情報の漏洩や毀損、滅失などのリスクに対する安全対策を設けていること
  • 法令や国の指針・規範を遵守していること
  • 個人情報の取扱に関する継続的な改善に取り組んでいること など

SSLセキュリティについて

SSLを導入してWebサイト経由で個人情報を取得する場合、その旨をプライバシーポリシーに記載しておくことで利用者からの信頼獲得が望めます。

Cookieについて

Webサイト上でCookieを利用する場合、Cookieが個人の身元を特定するものではないことや、どのような形で利用しているのかなどを記載するのが一般的です。

制定日・改定日

プライバシーポリシーの制定日や改定日なども記載しておくことで、透明性の高さをアピールできます。
 

プライバシーポリシーを作成する際のポイント

プライバシーポリシーを作成する際は、以下のようなポイントを押さえておきましょう。

雛形をそのまま流用するのは避ける

インターネット上にはプライバシーポリシーのひな形・テンプレートがありますが、くれぐれもそのまま利用するのは避けましょう。

プライバシーポリシーは「自社のビジネスモデルに沿っているか」などをきちんと精査したうえで作成する必要があり、十分に精査しないと過不足が発生する恐れがあります。

同業他社を参考にするのも有効

同様のサービスを提供している他社を参考にしてプライバシーポリシーを作成するという方法もあり、これは資金に余裕がない場合などに有効でしょう。

似たようなサービスであれば、実際にプライバシーポリシーに書くべきことも似通ってきます。

ただし、雛形を参考にする場合と同様、ほぼコピーでは自社にとって適切な内容になっているのかは怪しく、法的な問題が発生する可能性もありますので、できれば専門家に作成を頼んだほうがよいでしょう。

弁護士や行政書士に依頼するのが安心

利用者の大切な個人情報を取り扱うわけですから、自力で作成するよりも弁護士や行政書士に依頼して、その会社にとって最適なプライバシーポリシーを作成・チェックしてもらったほうが堅実です。

費用はかかりますが、企業の信用を損なわないためにも必要な投資ともいえます。

プライバシーポリシーの作成を依頼する場合の費用相場

ここでは、弁護士などにプライバシーポリシーの作成やチェックを依頼する場合の費用相場を解説します。

ただし、依頼先事務所によっても金額にはバラつきがあるので、あくまでも目安として考えてください。

弁護士に依頼する場合

弁護士に依頼する場合、費用相場は以下のとおりです。

  • プライバシーポリシーのチェック:1万円程度
  • プライバシーポリシーの作成:2万円~3万円程度

行政書士に依頼する場合

行政書士に依頼する場合、費用相場は以下のとおりです。

  • プライバシーポリシーのチェック:1万円程度
  • プライバシーポリシーの作成:1万5,000円~2万円程度

なかには文字制限を設定している事務所もあり、その場合は「追加料金数千円で数百文字追加」といった具合に料金が上乗せされます。

まとめ

プライバシーポリシーに記載することは本記事で紹介したとおりで、企業ごとに大きく異なるものではありません。

しかし、できるだけ余計なトラブルを避けて、個人情報の取扱い事業者として利用者から信頼を勝ち取るためにも、弁護士などにチェックや作成を依頼することをおすすめします。

事務所によっては初回相談無料の事務所もあるので、まずは一度話を聞いてみましょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。
ベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)編集部
編集部

本記事はベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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