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弁護士法人LEON
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弁護士法人LEON
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弁護士法人LEON 大阪事務所
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からんこえ法律事務所
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TOKYO Polaris法律事務所
弁護士 富永慎太朗(富永法律事務所)
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弁護士法人LEON 大阪事務所
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風評被害に強い福岡県のIT弁護士が回答した解決事例
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福岡の事業者が風評被害に気づいた日の動き方
店や会社をめぐる根拠のない話がネットで出回り、電話での問い合わせや予約の取消しが目に見えて増えてきたら、記録・社内の事実確認・弁護士への相談の3つをその日のうちに並行して動かしてください。福岡県内の事業者が投稿者を特定する手続は、福岡地方裁判所ではなく東京か大阪の地方裁判所で進むことがほとんどで、令和7年に福岡地裁が受けた発信者情報開示命令はわずか2件です。県外の裁判所での手続を日ごろから扱う弁護士に任せれば、経営者や社員は福岡で営業を続けたまま、削除から賠償請求までを進められます。
起きていることごとの最初の手当て
- 根拠のないうわさがSNSで広まっている
- 最初に書かれた投稿と、それを広めた引用・再投稿をたどり、画面をURLと保存した日時ごと残してください。投稿者を割り出す手がかりの通信記録は保管期間に限りがあるため、保存を終えたら弁護士への連絡まで同じ日に済ませてください。
- 取引先に社名入りの怪文書やメールが届いた
- 取引先から見せられた文書やメールは手を加えずに預かり、いつ誰から知らされたかをメモに書き添えてください。差出人が同業者なら、不正競争防止法による差止めと賠償の請求を弁護士が組み立てます。
- 社名を検索すると「倒産」「怪しい」などが並ぶ
- どの検索サービスで、いつその候補語が出たのかがわかるように画面を残してください。候補語の元になっている記事や投稿を弁護士が探し、削除を申し入れる相手を決めます。
- 地元の掲示板やまとめ記事で店名がさらされている
- 記事だけを消しても元の書き込みが残っていれば、別のまとめサイトに再び拾われることがあります。記事と元の書き込みの両方のURLを控えておけば、弁護士に両方の削除をひとまとめにして任せられます。
- 店のスタッフが名指しで悪く書かれている
- 名指しされたスタッフを投稿への対応から外し、会社の側で投稿を保存してください。スタッフ個人の名誉を守る請求と、会社の信用を守る請求は、同じ弁護士に並べて頼めます。
書き込みが罪になるかの判断軸
「評判を落とされた」という事実だけで、削除や賠償が通るわけではありません。弁護士が最初に見るのは、書かれた内容がうそか本当かと、会社のどの部分が傷ついたか(支払い能力や商品への信頼、営業そのもの、社会的な評価)の2点で、この組み合わせによって使える罪名と民事の請求が決まります。
経営難や商品の欠陥といったうそを流された
虚偽の風説を流布して人の信用を毀損すると刑法233条の信用毀損罪にあたり、法定刑は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。この「信用」には、支払い能力だけでなく、販売する商品の品質への社会的な信頼も含まれることが、最高裁判所の平成15年3月11日判決で示されています。
うそや脅しで営業を止められた
虚偽の風説や偽計で業務を妨げれば同じ刑法233条の業務妨害罪、威力を使えば234条の威力業務妨害罪となり、どちらも信用毀損罪と同じ刑で処罰されます。
事実を挙げて評判を落とされた
名誉毀損罪(刑法230条1項)は、示された事実が本当であっても成立します。処罰されないのは、公共の利害にかかわる事実を、もっぱら公益のために示し、真実だと証明できた場合に限られます(刑法230条の2)。成立の細かな基準は福岡の名誉毀損に強い弁護士のページで扱っています。
お金の請求では、不法行為による損害の賠償(民法709条)が軸になり、売上のように数字で表せない信用の傷も対象に含まれます(民法710条)。会社の名誉が傷ついた場合には、裁判所に訂正や謝罪の掲載のような名誉回復の処分を出してもらう方法もあり、賠償との併用もできます(民法723条)。店を実際に利用した人の率直な感想は、言葉がきつくても削除や賠償が認められない場合があるため、感想と虚偽を投稿ごとに仕分けた一覧を弁護士に渡して、請求に回す書き込みを選んでもらってください。
同業者がうわさの発信源だとわかっているなら、刑法や民法に加えて不正競争防止法という選択肢が増えます。ライバル社が取引先に「あの会社は危ない」といった虚偽の事実を告げて回る行為は、同法2条1項21号が定める不正競争の典型で、行為の差止め(3条)、損害の賠償(4条)、信用回復の措置(14条)のいずれも請求の対象です。福岡地方裁判所で扱える事件であれば、訴える先に大阪地方裁判所を選ぶこともできます(民事訴訟法6条の2第2号)。
出典:e-Gov法令検索「刑法」、同「民法」、同「不正競争防止法」、同「民事訴訟法」、裁判所「最高裁判所 平成15年3月11日判決(平成14年(あ)第1198号)」
福岡の事案が東京・大阪の裁判所で進む理由
投稿を消させる手続と、書いた人物を割り出す手続は、裁判所では別の事件として扱われます。このうち発信者情報開示命令の申立て先を決めるのは、相手方になるSNS運営会社や通信事業者の住所・本拠地であり、被害を受けた会社がどこにあるかは関係しません(情報流通プラットフォーム対処法10条1項)。さらに福岡県は福岡高等裁判所の管轄区域に入るため、本来の申立て先が福岡地方裁判所になる事件でも、大阪地方裁判所を選べます(同条3項2号)。
最高裁判所の司法統計によると、令和7年に全国の地方裁判所が新しく受けた発信者情報開示命令は10,072件で、東京地裁の9,343件と大阪地裁の709件を合わせると全体の約99.8%になります。同じ年に福岡地裁が受けたのは2件です。福岡の会社の事件も東京か大阪で審理される前提で、両方の裁判所での申立てに慣れた弁護士を選んでください。裁判所との書面のやり取りは弁護士が担うため、会社は投稿の資料をそろえることに集中できます。
投稿の削除を求める仮処分を福岡地方裁判所に申し立てる場合、本庁では六本松の庁舎8階にある第4民事部の保全係(092-981-9689)が受け付けます。どちらの手続から着手するかは、会社が何を急ぐかで決めてください。
表示を消すことを急ぐ
採用や集客への打撃が大きく、投稿者の責任より表示を消すことを優先するなら、運営者への削除請求か削除の仮処分から入ります。消える前に保存した画面があれば、途中から特定や賠償に切り替えられます。
書いた人物に責任を取らせる
同じ内容が繰り返し投稿される、辞めた社員や同業者に心当たりがあるといった場合は、開示命令から入ります。特定に使う通信記録は保管期間が限られるため、投稿を見つけた週のうちに申立ての準備に入ってください。
消しながら責任も問う
開示命令を進めながら、運営者への削除の申出や仮処分を並行して動かす方法もあります。1つの事務所に両方を任せれば、集めた証拠を二つの手続で共用できます。
SNSの投稿を消す具体的な流れは福岡のSNS投稿削除に強い弁護士、投稿者を特定する手続は福岡の情報開示請求に強い弁護士、地図サービスなどに付いた個別の口コミは福岡の口コミ削除に強い弁護士のページで詳しく説明しています。
出典:e-Gov法令検索「情報流通プラットフォーム対処法」、最高裁判所「司法統計年報(民事・行政編)令和7年 第4表」、福岡地方裁判所「窓口一覧(地裁)」
社名の検索候補と転載サイトへの手当て
社名や店名を打ち込むと検索窓の下に並ぶ候補語(サジェスト)は、誰かが書き込んだ文章とは違い、検索サービスの仕組みが自動で並べている言葉です。消してほしいと求める相手は書き込んだ人ではなく検索サービスの運営会社で、方法は各社の申請フォームか、裁判所での仮処分の2通りです。
裁判所の結論は一律ではありません。東京弁護士会の会報「LIBRA」2017年10月号は、氏名で検索すると犯罪を連想させる語が候補に出た個人の事案で、東京地方裁判所が平成24年3月19日の仮処分決定で削除を認め、平成25年1月15日の本案の第1審判決もその結論を維持したと紹介しています。ところが同じ号の座談会では、候補語の削除を争った別の訴訟について、控訴審の東京高等裁判所(平成26年1月15日判決)で結論がひっくり返ったと担当弁護士が語っています。個人の氏名についての事案なので、会社名で同じ結論になるとは限りません。候補語が事実無根だと示す資料と、候補語が出るきっかけになった記事の一覧を用意して弁護士に見せれば、申請と仮処分のどちらが通りそうかを見立てたうえで進め方を決めてもらえます。
まとめサイトは、掲示板やSNSの書き込みを集めて記事に仕立てたサイトです。元の書き込みが消されても記事は残り、そこから別のサイトへ再び転載されることもあるため、元の書き込みと記事の両方を削除の対象にします。運営者の連絡先が載っていなければ、サイトを置いているサーバー会社に削除を求めます。サイトの持ち主を調べる作業は時間がかかるので、弁護士に丸ごと預ければ、県内の事業者は店に立ちながら削除の結果を待てます。
出典:東京弁護士会「LIBRA 2017年10月号 特集 インターネット検索サービスの表示削除をめぐる諸問題」
声明を出す前の社内の段取り
炎上のさなかに、事実の確認より先に否定の声明を出すと、あとで一部が本当だとわかったとき、その声明がかえって新しい批判の材料になります。社外に向けて何かを言う前に、次の順番で社内を固めてください。
URL・投稿日時・見つけた日・拡散の規模を1行ずつ記録し、画面はPDFかスクリーンショットで保存します。台帳を1冊にしておけば、弁護士にも警察にも同じ資料をそのまま渡せます。
「店で食中毒が出た」「社長が夜逃げした」のように、投稿の中の主張を1つずつ抜き出し、仕入れ・売上・勤務の記録で裏づけが取れるかを調べます。
電話やメールで届く質問への答え方を1枚の想定問答にまとめ、決めた担当者だけが答えます。社員がそれぞれ自分のSNSで反論を始めると、言葉の一部だけが切り出されて別の火種になりかねません。
裏づけの取れた事実だけを書き、投稿者への非難や原因の推測は入れません。「法的措置を取る」と書くのは、弁護士と進める手続が固まってからにします。
対応に追われた時間も、あとで損害として請求できる材料になるので、誰が・いつ・何時間・何をしたかを日ごとに残してください。顧客からの悪質な言動に対する事業主の対策は、2026年10月1日から法律上の義務とされており、福岡県もこのことを案内しています。スタッフが客から名指しで中傷されているなら、社内の対応ルールづくりと並行して、投稿の削除や投稿者への請求を弁護士に預けてください。
出典:福岡県「令和8年10月1日から、事業主のカスタマーハラスメント対策が義務化されます!」
売上の落ち込みを賠償させる証拠
うわさで客足が落ちた分を投稿者に払わせるとき、投稿と売上の減少が同じ時期に起きたと示すだけでは足りません。その投稿が原因で客や取引が離れたと証拠で示せた部分だけが、賠償の対象になります。
どんな損害が認められやすいかは、東京地方裁判所の平成23年4月20日判決が具体的に示しています。インターネット上の書き込みではなく、競合するレンタルオフィス会社が顧客29社にうその通知を送った事件ですが、3,084万3,608円の請求に対して認められた額は349万5,608円です。
認められた:対策に割いた社員の時間
特別対策チームの3人は最低40時間・約16時間・約20時間、マネージャー15人は合計16時間を対応に割いており、この時間に各人の時給を掛けた119万5,608円が損害とされました。裁判所は、現場の仕事ぶりと給与水準を知るエリア責任者が書いた陳述書を、根拠として採用しています。
認められた:信用が揺らいだことによる無形の損害
経営が健全かどうかを書面で示すよう顧客に求められた、不審な郵便物の調査に追われた、信用不安を理由に賃料の値下げを求められた、といった事情から200万円とされています。
認められなかった:契約の打切りで失った利益
短期の契約は通知がなくても更新されないことがある、その顧客は通知の前から移転を考えていた、といった事情から、通知が主な理由とはいえないと判断されています。
このほか弁護士費用30万円が損害に含まれ、謝罪広告は、通知の送り先が限られ、その後の送付もないとして認められていません。金額をはっきり証明しにくい損害については、損害の発生さえ認められれば、裁判所が審理の結果から妥当な額を決める仕組みがあります(民事訴訟法248条)。この仕組みに頼る場合も「損害があった」ことの裏づけは会社の側で用意するので、投稿に気づいた日から次の記録をためておいてください。
福岡の店・会社が残しておく記録
- 投稿の前と後で比べられる、日ごとの来店数・予約数・受注額の推移
- キャンセルや取引見送りの連絡のうち、うわさに触れた言葉がわかるメールや電話メモ
- 対応した社員の名前・日時・作業時間と、時給がわかる勤務の記録
- 取引先への説明文の送付や広告の差し替えなど、信用を取り戻すためにかかった費用の領収書
- 「御社は大丈夫か」と聞かれた、支払条件の見直しを持ちかけられたなど、取引先の不安が表れたやり取り
賠償を求める訴えは、投稿者が県外に住んでいても、支払いを受ける地や不法行為があった地として福岡の裁判所に起こせます(民事訴訟法5条1号・9号)。請求額が140万円以下なら県内14か所の簡易裁判所、それを超えるなら福岡地方裁判所が扱い、北九州市・中間市・遠賀郡の事業者は地裁の小倉支部が管轄です。判決が出ても支払われないときは、福岡地裁第4民事部の財産調査係(092-981-9678)に財産開示や第三者からの情報取得を申し立てて、差し押さえに進めます。なお、賠償請求には期限があり、損害と相手の両方を知ってから3年、または書き込みから20年が過ぎると請求できなくなります(民法724条)。
出典:裁判所「東京地方裁判所 平成23年4月20日判決(平成21年(ワ)第11566号)」、e-Gov法令検索「民事訴訟法」、同「裁判所法」、同「民法」、裁判所「福岡県内の管轄区域表」、福岡地方裁判所「窓口一覧(地裁)」
福岡県警に被害を届け出る手順
名誉毀損罪は被害者の告訴がなければ起訴されず、告訴できるのは犯人を知った日から6か月以内に限られます(刑法232条・刑事訴訟法235条)。これに対して信用毀損罪と業務妨害罪にはこの制約がなく、期限として意識するのは3年の公訴時効です(刑事訴訟法250条2項6号)。うそのうわさで信用や営業を傷つけられた会社は、保存を終えしだい処罰を求める準備に入ってください。
ネット上の被害に限った相談用の電話番号を、福岡県警察は設けていません。県警は、サイバー事案の被害の届出や相談をしたい人に、関係する資料を持って最寄りの警察署へ来署するよう案内しており、会社の被害なら所在地を管轄する警察署に出向きます。ネットで相談を送る方法として、警察庁の全国統一のオンライン受付窓口も案内されています。
県警が令和7年に受けたサイバー犯罪の相談は4,404件で、そのうち名誉毀損などに関するものが4%を占めます。同じ年に検挙した456件のうち、名誉毀損は7%です。書き込みの被害で警察に動いてもらうために、次の資料をそろえて警察署に出向いてください。
警察署に持参する資料
- 問題の書き込みのURL・日時・内容を印刷した一覧と、保存した画面のデータ
- うわさがうそだと裏づける社内の帳簿や記録
- 解約・キャンセル・売上の減少など、営業への被害がわかる資料
- 書き込みに気づいてからの出来事を日付順に並べた経過メモ
処罰を求める申告(告訴)の相手は警察に限らず、検察官に書面または口頭で申し立てる道もあります(刑事訴訟法241条1項)。福岡地方検察庁は福岡地裁の隣の六本松にあり、犯罪被害の相談は被害者支援員室(092-734-9080、平日9時〜17時)が受けています。不起訴に納得できないときは、福岡地裁の庁舎内にある福岡第一・第二検察審査会などに審査を申し立てられます。告訴状は弁護士が罪名ごとに証拠を添えて作るため、警察署で一から事情を説明し直す負担が減り、受理までの連絡も弁護士が引き受けます。
出典:福岡県警察「サイバー事案に関する通報等」、同「サイバー犯罪の情勢」、e-Gov法令検索「刑法」、同「刑事訴訟法」、福岡地方検察庁「各種手続き・窓口」、裁判所「全国の検察審査会一覧表」
対策業者と弁護士の線引き
「風評対策」を掲げる民間業者のサービスは、会社の情報発信を増やして悪評を検索結果の下のほうへ追いやる逆SEOや、ネット上の評判の監視が中心です。ただ、それで問題の書き込みが消えるわけではありません。書き込みそのものを消させたり、書き手に責任を問ったりするのは法律事務で、引き受けられる人が法律で限られています。
報酬をもらって他人の法律事件の代理や和解交渉を引き受けることを仕事にできるのは弁護士と弁護士法人だけで、それ以外の者が行うことや仲介することは弁護士法72条が禁じています。
弁護士に頼むこと
書き込みを消させる交渉と裁判所への申立て、書き手を突き止める開示命令、お金を払わせる交渉や裁判、処罰を求める告訴状づくりまでを代理人として担います。取引先への説明文の点検もあわせて頼めます。
業者に頼めること
公式サイトやSNSでの発信の手伝いと、検索結果や評判の見え方の監視です。書き込みそのものは残るため、法的な手続とは切り分けて発注します。
契約書や見積書に、業者自身が運営者と削除を掛け合うと読める項目があれば、その契約は結ばず、削除の部分だけを弁護士に依頼し直してください。県内の業者の非弁行為を疑ったときは、福岡県弁護士会に調査を頼めます。日本弁護士連合会が、各弁護士会は非弁事案に注意・警告や告発をしているとして、業者の所在地の弁護士会への連絡を案内しているためです。
出典:e-Gov法令検索「弁護士法」、日本弁護士連合会「隣接士業・非弁活動・非弁提携対策」
見積りで比べる風評被害の弁護士費用
風評被害の弁護士費用には、国や弁護士会が示す相場がありません。日本弁護士連合会も、弁護士費用は各弁護士が定めるものと説明しています。料金は頼む手続の種類、投稿の件数、対象のサイトの数で大きく上下するため、候補の事務所には次の項目を分けて書いた見積りを出してもらってください。
見積書に項目ごとに書いてもらうもの
- 相談料(初回が無料か、有料なら何分でいくらか)
- 手続ごとの着手金と報酬金(運営者への削除請求、仮処分、開示命令、賠償請求、告訴状の作成を分けて)
- 投稿1件ごとの料金か、同じサイトや同じ投稿者の分をまとめた料金か
- 東京地裁や大阪地裁で手続を進める場合の交通費や日当の有無
- 申立ての印紙代や郵便切手、仮処分で求められる担保金など、報酬とは別にかかるお金
依頼先を決める前に弁護士の意見を聞くなら、福岡県弁護士会の法律相談センターが30分5,500円(税込)で相談を受けています。予約はナビダイヤル(0570-783-552)から地区のセンターにつながり、天神のセンターは平日19時まで、土日祝も10時〜13時に相談できます。インターネットを専門に扱う相談枠はないため、一般の法律相談として申し込んでください。
会社や個人事業主として相談するなら、相談料をかけずに始められます。福岡県弁護士会の中小企業法律支援センターは初回の相談を無料としていて、ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240、平日10時〜16時、12時〜13時を除く)かWebフォームで申し込むと、2日以内を目安に弁護士から連絡が来ます。電話でその場の相談はできず、面談は担当弁護士の事務所などで行います。
出典:日本弁護士連合会「弁護士費用(報酬)とは」、福岡県弁護士会「法律相談のご案内」、同「天神法律相談センター」、同「中小企業法律支援センター」、日本弁護士連合会「ひまわりほっとダイヤル 初回相談30分間の相談料一覧」
九州最多の弁護士会から依頼先を絞る
福岡県弁護士会には1,512人の弁護士が登録していて(2026年9月1日現在)、九州の弁護士会の中で最も多い人数です。選択肢が多いぶん、次の3つを満たす事務所に絞ると、手続の途中で依頼先を替える手間がなくなります。
県内の事務所を比べる3つの条件
- 相手方の所在地に合わせて、東京・大阪どちらの地裁にも申し立てている
- 削除・投稿者の特定・賠償請求・刑事告訴を同じ事務所で続けて担当できる
- 公式発表の文面や取引先への説明文の相談まで受けている
そのうえで、会社の事情に合う条件を選んでください。営業中は店を空けられない人は夜間の面談可能や休日の相談可、事業所から出向く時間を取れない人はオンライン面談可や来所不要、拡散が止まらず急ぐ人は当日面談可能、費用を抑えたい人は初回の面談相談無料や分割払い対応の条件で一覧を絞り込めます。
社内で抱えず相談できる福岡の機関
依頼先が決まるまでのつなぎの相談や、中傷を受けたスタッフ本人の悩みは、県内の次の機関に持ち込めます。
福岡県弁護士会 中小企業法律支援センター
中小企業・個人事業者の初回相談が無料です。ひまわりほっとダイヤル 0570-001-240(平日10時〜16時、12時〜13時を除く)かWebフォームで申し込み、弁護士からの折り返しを待ちます。
福岡県弁護士会 天神・北九州の法律相談センター
30分5,500円(税込)。天神 092-741-3208(相談は平日10時〜19時、土日祝10時〜13時)、北九州 093-562-7588(平日夜間17時30分〜19時30分、土日13時30分〜15時30分の枠あり)。
福岡県警察(最寄りの警察署)
被害の届出や相談は、関係する資料を持って最寄りの警察署へ出向きます。一般的な警察への相談は #9110(平日9時〜17時45分)。
違法・有害情報相談センター(総務省の委託事業)
書き込みの削除を自分で依頼する方法を教えてもらえます(Webフォームのみ・法的な判断はしない)。2024年度の相談者の8.2%は個人事業主、5.7%は企業・団体です。ihaho.jp
ふくおか人権ホットライン(福岡県)
県が福岡県弁護士会に委託した無料の電話法律相談で、相談例に「インターネット上に自身の個人情報を掲載され、誹謗中傷を受けた」が挙がっています。毎月第4金曜15時〜18時、092-724-2644。名指しされた代表者やスタッフ個人の相談先に向いています。
福岡法務局(みんなの人権110番)
代表者やスタッフ個人の名誉・プライバシーの被害について人権相談を受けます。0570-003-110(平日8時30分〜17時15分)。北九州支局や久留米支局などの窓口でも面談できます。
出典:福岡県弁護士会「中小企業法律支援センター」、同「天神法律相談センター」、同「北九州法律相談センター」、福岡県警察「サイバー事案に関する通報等」、福岡県「相談窓口一覧(警察)」、総務省「令和6年度 インターネット上の違法・有害情報対応 相談業務等の請負 報告書(概要版)」、福岡県「ふくおか人権ホットライン」、福岡法務局「人権擁護事務」
風評被害について福岡の経営者が迷う点
地元の福岡地裁では、投稿者の特定を扱ってもらえないのですか。
できますが、相手方になる運営会社や通信事業者の本拠が福岡地裁の管轄区域内にある場合に限られます。令和7年に福岡地裁が受けた開示命令は2件にとどまり、実際には東京か大阪の地方裁判所に申し立てる事件がほとんどです。申立て先は弁護士が相手方ごとに選ぶので、会社から渡すのは投稿の一覧だけで足ります。
店が北九州市にあります。裁判のたびに福岡市まで行くことになりますか。
損害賠償の訴えを地方裁判所に起こすなら、北九州市・中間市・遠賀郡は福岡地裁の小倉支部が管轄です。140万円以下の請求なら、小倉や折尾の簡易裁判所が扱います。弁護士に依頼すれば代理人として期日に出頭するため、担当者が期日ごとに裁判所へ出向かずに済みます。
書いたのは辞めた従業員のようです。本人に直接連絡してよいですか。
本人への連絡は控えてください。問い詰めたやり取りが新しい書き込みの材料になったり、投稿が消されて証拠がなくなったりすることがあります。弁護士を通じて削除と賠償を求めれば、会社の担当者が本人と直接話さずに済みます。
書き込みに一部だけ本当のことが混ざっています。削除を求められますか。
内容しだいで求められます。事実を示して会社の評価を下げる書き込みは、その事実が本当でも名誉毀損にあたり得て、例外になるのは公共の利害にかかわる事実を公益のために示し、真実と証明された場合です。本当の部分とうその部分を社内の記録で色分けした資料を持って行けば、弁護士が削除や賠償を求められる範囲を投稿ごとに示せます。
福岡県弁護士会で、無料で相談できる方法はありますか。
中小企業や個人事業者なら、中小企業法律支援センターの初回相談が無料です。ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)かWebフォームで申し込むと、弁護士から折り返しの連絡があり、事務所などで面談します。会社としてではない一般の法律相談は30分5,500円(税込)です。
賠償金を払わないまま投稿者と連絡が取れなくなったら、どうなりますか。
判決など強制執行ができる書面があれば、福岡地方裁判所に財産開示や第三者からの情報取得を申し立て、見つかった財産を差し押さえられます。回収まで見据えて最初から同じ弁護士に任せておけば、判決を得たあとの手続も途切れずに進められます。
夜間・休日の面談、来所不要、当日の面談、初回無料といった条件を組み合わせて、県内の事務所を探せます。書き込みが広がり続けているなら、保存を終えたその日に問い合わせてください。
福岡で風評被害の初回相談が無料の弁護士を見る参考資料
- e-Gov法令検索「刑法」、同「民法」、同「民事訴訟法」、同「刑事訴訟法」、同「不正競争防止法」、同「弁護士法」、同「裁判所法」、同「情報流通プラットフォーム対処法」
- 裁判所「最高裁判所 平成15年3月11日判決(平成14年(あ)第1198号)」、同「東京地方裁判所 平成23年4月20日判決(平成21年(ワ)第11566号)」
- 最高裁判所「司法統計年報(民事・行政編)令和7年 第4表」
- 福岡地方裁判所「窓口一覧(地裁)」、裁判所「福岡県内の管轄区域表」
- 東京弁護士会「LIBRA 2017年10月号」
- 福岡県警察「サイバー事案に関する通報等」、同「サイバー犯罪の情勢」
- 総務省「令和6年度 インターネット上の違法・有害情報対応 相談業務等の請負 報告書(概要版)」
- 日本弁護士連合会「弁護士会別会員数」(2026年9月1日現在)
2026年9月30日時点で各機関が公表している情報をもとに作成しています。

