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風評被害とは?発生原因・事例・被害に遭ったときの対処法を解説

監修記事
蓮池 純

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根拠のない情報が瞬時に拡散し、企業のブランドや売上に深刻なダメージを与える風評被害が増加しています。

ひとたび投稿が拡散されると、短期間で企業イメージが損なわれ、売上の低下や取引停止などにつながるおそれもあります。

被害が拡大する前に、原因・対処法・予防策を正しく理解しておくのが重要です。

本記事では、風評被害の意味や過去の事例・発生原因・企業への影響をわかりやすく解説します。

被害を受けた際の対処法や未然防止策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目次

風評被害とは?

風評被害とは、根拠のない噂や不確かな情報の拡散により、企業や個人が受ける経済的・社会的な被害です。

風評被害と誹謗中傷は混同されがちですが、本質的に異なる概念です。

風評被害の定義

風評被害とは、根拠のない噂や不確かな情報が広まり、個人・企業・地域・産業などに経済的・社会的損害が生じる現象です。

たとえば東日本大震災後、安全基準を満たしている地域の農産物や海産物であるにも関わらず、消費者が購入を控える動きが広がりました。

実際の危険性とは関係なく、不安や誤ったイメージによって需要が落ち込んだ典型例です。

風評被害は、情報を発信した側に悪意がなくても発生します。

不安や憶測が人から人へと伝わる過程で、事実と異なる印象が拡大していくためです。

近年はSNSの普及により、情報が短時間で大量に拡散されるようになり、風評被害の発生頻度や規模も大きくなっています。

誹謗中傷との違い

風評被害は、不確かな情報や噂が広がることで、企業や地域などに経済的損害が生じる現象です。

情報の拡散によって被害が生まれるのが特徴で、発信者に悪意がない場合でも発生します。

一方、誹謗中傷は、虚偽の情報や侮辱的な表現を用い、特定の個人や団体の名誉・社会的評価を傷つける行為です。

SNSで特定の人物に対して根拠のない侮辱的な投稿を繰り返すようなケースが典型例です。

被害の深刻さは共通しますが、対処方法や法的責任の考え方は異なります。

実際に起こった風評被害例

本章では、風評被害について損害賠償請求が認められた裁判例を紹介します。

所沢ダイオキシン事件

1999年2月、テレビ番組が「所沢産野菜からダイオキシンが高濃度検出」と報道。

翌日から取引停止が相次ぎ、価格が暴落しました。

放送で示された最高値「3.80」は、野菜ではなくせん茶の数値だったと判明しています。

農家が損害賠償を求めて提訴したものの、一審・二審は農家側が敗訴。

最高裁は「視聴者が野菜の数値と誤解する番組構成になっており、真実性の証明があるとは言えない」と判断し、破棄差戻しを命じました。

実質的に農家側の逆転です。

最終的に、2004年に東京高裁で和解が成立しています。

誤った報道構成が風評被害を生んだことを最高裁が認めた、メディア責任の観点からも重要な判決です。

堺市O-157集団食中毒・カイワレ大根事件

1996年夏、堺市の小学校でO-157による大規模食中毒が発生しました。

当時の厚生大臣が記者会見で「カイワレ大根が原因の可能性がある」と公表したため、カイワレ大根の売上が全国で激減。

業者側は、国の公表方法の違法性を訴えました。

東京高裁は「疫学調査に問題はなかったが、曖昧なまま公表して誤解を招いた方法が違法」と判断。

国に損害賠償を命じました。

行政の不適切な情報発信が風評被害を生み出した、代表的な司法判断として知られています。

風評被害が起こる5つの原因

風評被害は、特定の誰かが意図的に引き起こすケースばかりではありません。

SNSの普及や社会的な不安心理など、複数の要因が絡み合って発生するケースがほとんどです。

適切な予防策と対処法を選ぶためには、風評被害の原因を正しく理解するのが大切です。

以下では、風評被害が生じる代表的な5つの原因を解説します。

原因①|誰でも情報を発信できる環境

真偽不明の情報が簡単に発信できる環境は、風評被害を生み出す要因のひとつです。

かつて情報発信は新聞やテレビなど限られたメディアが担うものでした。

現在はスマートフォンやパソコンがあれば、個人が数万人規模のユーザーに情報を届けられます。

情報の受け手が、内容の真偽を十分に確認しないままシェアするケースも少なくありません。

不確かな情報が短時間で広く拡散し、発信者に悪意がなくても被害が生じる場合があります。

さらに、匿名で発信できる環境では、専門家や内部関係者を装った投稿も可能です。

根拠のない情報が信頼できる情報源のように受け取られ、企業や地域の評価に影響を及ぼすリスクがあります。

原因②|消費者の不満や不安の暴走

商品やサービスへの不満や不安が、事実以上の批判として広がるケースも少なくありません。

一人の消費者が投稿した否定的な口コミに共感が集まると、当該評価が多数意見のように受け取られやすくなります。

さらに「自分も同じ経験をした」といった声が続くと、個別の不満が全体の問題であるかのような印象が生まれます。

SNSでは感情的な投稿ほど拡散されやすく、冷静な検証が追いつかないまま批判が拡大しがちです。

企業側に明確な落ち度がない場合でも、集団心理によって炎上状態に発展する可能性があります。

原因③|従業員の企業に対する不満の蓄積

社内の不満が外部に漏れ出すことで、深刻な風評被害に発展するケースもあります。

待遇や職場環境に不満を抱えた従業員が、SNSや匿名掲示板に内部情報を書き込むケースです。

一度拡散されれば、投稿内容の真偽にかかわらず企業イメージは低下します。

退職した元従業員による書き込みも同様です。

在職中に積み重なった不満が、退職後に外部で発信されることで風評被害につながる場合があります。

原因④|マスメディアによる偏った報道

テレビや新聞・雑誌などのマスメディアによる報道が、企業の実態とかけ離れた印象を社会に広める原因となります。

センセーショナルな見出しや偏った取り上げ方は、視聴者・読者に誤ったイメージを植えつける場合があります。

企業側が反論や説明をおこなう機会は限られており、一方的な印象が先行しやすい構造です。

マスメディアの報道はSNSで二次拡散されるケースも多く、否定的なイメージが短期間で社会全体に広がります。

訂正記事が同等の注目を集めることはほとんどなく、一度広がったイメージの回復は容易ではありません。

原因⑤|過去の事例が招く過剰反応・思い込み

過去に同業他社や類似商品で起きた問題が、根拠なく自社に結びつけられるケースがあります。

食品業界での異物混入事件や金融機関の不正問題など、業界全体を揺るがす事例が発生すると、無関係な企業まで疑いの目を向けられます。

「また同じことが起きるのでは」という消費者の不安が、風評被害の温床となるでしょう。

一度形成されたネガティブなイメージは、否定する情報が提供されても簡単には覆りません。

思い込みや先入観に基づく風評は、実害が生じていなくても企業活動に大きな支障をきたす場合があります。

風評被害が企業に与える3つの深刻な影響

インターネット上に虚偽情報や事実と異なる悪評が拡散されると、企業は多方面で深刻な打撃を受けます。

被害の影響は、短期的な売上減少にとどまりません。

採用や資金調達、取引関係にまで波及し、企業の存続を脅かすケースもあります。

以下では、風評被害が企業にもたらす具体的な影響を3つ紹介します。

売上や株価の下落

風評被害が広まると、消費者の購買行動に影響し、売上が急減する可能性があります。

根拠のない悪評や虚偽の口コミが拡散されると、消費者はその企業の商品・サービスを避けようとします。

SNSでの拡散速度は速く、短期間で広範囲に情報が行き渡るでしょう。

上場企業の場合、株価への影響も深刻です。

ネガティブな情報が投資家の心理に作用し、株価の急落につながる場合もあるでしょう。

企業の信頼性に対する不安が高まれば、既存の顧客離れと新規顧客の獲得困難が同時に生じます。

売上の低下と株価下落が重なると、経営資源の確保が難しくなります。

結果として、事業継続に支障をきたすこともあるでしょう。

採用活動と人材確保への影響

風評被害は、優秀な人材の採用や既存社員の定着にも悪影響を及ぼします。

求職者の多くは、応募前に企業情報をインターネットで調べます。

口コミサイトやSNS上に否定的な情報があると、入社を敬遠される原因となるでしょう。

採用活動の停滞だけでなく、在籍している従業員への影響も見過ごせません。

自社の評判低下を理由に離職を検討する社員が出るケースもあり、人材流出を招く可能性があります。

優秀な人材の確保・維持が困難になれば、業務の質の低下や競争力の喪失にもつながります。

採用コストの増加と生産性の低下は同時に進行し、経営への打撃はさらに大きくなるでしょう。

取引先・金融機関からの信用の低下

風評被害が深刻化すると、取引先との関係や金融機関からの評価にも悪影響が生じます。

取引先企業は自社のブランドイメージへの影響を懸念し、取引を見直す判断を下す場合があります。

消費者向けに商品・サービスを提供する企業との取引では、この傾向が顕著です。

金融機関にとっても、企業の社会的信用は融資審査の重要な判断材料となります。

風評被害による業績悪化や信用力の低下は、融資条件の見直しや新規融資の審査に影響を及ぼす可能性もあります。

風評被害を受けた場合の対処法

風評被害は、放置するほど被害が拡大し、回復に要する時間と費用も増大します。

被害を最小限に抑えるためには、迅速かつ適切な対応が必要です。

以下では、風評被害を受けた場合に取るべき対処法を5つ解説します。

①書き込みが事実に反している旨を発信する

事実と異なる情報が拡散している場合、自社の公式チャンネルから否定の声明を出すのが有効です。

放置すると誤情報が既成事実のように受け取られるリスクがあります。

「〇〇という情報は事実ではありません」と明確に打ち消す文言を、早期に発信しましょう。

公式サイトやプレスリリース、SNS公式アカウントなどを通じて、正確な情報を公表する方法が一般的です。

ただし、発信の内容や表現を誤ると、火に油を注ぐ結果になるケースもあります。

反論の文書を公開する前に、弁護士に内容の確認を依頼しておくと安心です。

②サイトや掲示板の管理人に投稿の削除を依頼する

被害の元凶となった投稿の内容・URL・投稿日時を証拠保存したうえで、サイトや掲示板の管理人に、当該投稿の削除を依頼しましょう。

多くのサイトには、削除申請ページや専用フォームが設けられています。

投稿のURLと被害内容を具体的に記載したうえで、削除を求める申請を送るのが基本の手順です。

ただし、管理人が削除に応じるかどうかはサイトの利用規約や個別の判断によって異なります。

虚偽の事実の摘示や名誉毀損にあたる内容であれば、削除が認められやすくなります。

③投稿者を特定する|発信者情報開示手続を利用する

発信者情報開示手続を利用すれば、投稿者を特定できる可能性があります。

裁判所を通じた投稿者特定の手続きには、大きく2種類あります。

証拠の保存

従来からある発信者情報開示請求は、IPアドレスの保全と投稿者の氏名・住所などの情報開示を2段階で進める方法です。

2022年の法改正で新設された発信者情報開示命令は、ひとつの手続き内でまとめて申し立てられるため、より迅速に投稿者を特定できます。

どちらの手続きも専門的な法律知識を要します。

早めに弁護士へ相談すれば、状況に応じた手続きの選択から投稿者の特定まで、まとめてサポートしてもらえるでしょう。

④相手方へ損害賠償を請求する

風評被害によって売上減少などの損害が生じた場合、加害者へ損害賠償を請求できる可能性があります。

不法行為によって損害を被った被害者は、加害者に損害賠償を請求できるためです。

風評被害もこれに含まれると考えられており、虚偽情報を流した投稿者や不正確な情報を報道したマスメディアも加害者になり得ます。

ただし、損害賠償が認められるには、以下の5つの要件を被害者側が主張・立証する必要があります。

  1. 故意・過失の存在
  2. 法的に保護された利益がある
  3. 侵害行為の存在
  4. 損害の発生
  5. 侵害行為と損害の間の相当因果関係

風評被害の性質上、上記3~5の立証には相当の労力を要するでしょう。

賠償が認められても、営業損失の全てが補填されるとは限りません。

損害賠償請求を検討する場合は、弁護士への依頼を強くおすすめします。

⑤警察に被害届・告訴状を提出する

加害行為の態様が悪質な場合には、警察への被害届の提出や刑事告訴を検討できます。

虚偽情報の拡散は、信用毀損罪・偽計業務妨害罪に該当する可能性があるためです。

たとえば、競合他社や第三者が根拠のない虚偽情報をSNS上に拡散し、実害が生じたケースが該当します。

刑事告訴は、加害者への制裁と再発防止に有効な手段です。

告訴が受理された場合、警察の捜査権限により民事では取得困難な証拠が得られるケースもあります。

ただし、信用毀損罪・偽計業務妨害罪が成立するのは、虚偽の事実を流布されたケースです。

告訴の可否を含め、事前に弁護士への相談をおすすめします。

風評被害に遭ったら弁護士に相談すべき理由

風評被害に遭った場合は、早い段階で弁護士への相談を検討しましょう。

ネット上に拡散した誤情報やデマは、削除しなければ検索結果に残り続け、新規顧客の獲得や採用活動にまで悪影響を及ぼします。

弁護士に依頼すると、証拠の保全から投稿の削除申請・発信者情報開示手続・損害賠償請求まで、一連の対応をまとめて任せられます。

自社で対応するには法的な知識と手続きの経験が必要で、対処しきれないケースがほとんどです。

風評被害でお悩みの場合は、早めに弁護士への相談をおすすめします。

風評被害の対策・問題解決を弁護士に依頼した場合の費用

風評被害対策を弁護士に依頼した場合の費用は、手続きの種類と難易度によって異なります。

費用の目安は事務所によって異なるため、相談時に確認してください。

投稿の削除を依頼した場合の費用

投稿削除を弁護士に依頼した場合の費用は、裁判に発展するかどうかで異なります。

以下で状況別に確認しておきましょう。

【裁判にならずに削除依頼が通った場合】

管理者への任意の削除依頼が通った場合の弁護士費用の相場は、以下のとおりです。

  • 着手金:0円〜10万円程度
  • 報酬金:5万円〜20万円程度

裁判手続きが不要なため、比較的費用を抑えられます。

【裁判に発展した場合】

削除依頼が拒否されて裁判手続きが必要になった場合の弁護士費用の相場は、以下のとおりです。

  • 着手金:20万円〜30万円程度
  • 報酬金:10万円〜20万円程度

裁判では申立書の作成・期日への対応・証拠提出など弁護士の業務量が増えるため、任意交渉より費用が高くなる傾向があります。

発信者情報開示請求をした場合の弁護士費用

発信者情報開示手続の弁護士費用の相場は、以下のとおりです。

手続きの種類 着手金(目安) 報酬金(目安)
任意請求 0円〜20万円 5万円〜30万円
発信者情報開示請求(仮処分申立て) 10万円〜30万円 10万円〜30万円
発信者情報開示請求(訴訟提起) 10万円〜30万円 10万円〜30万円
発信者情報開示命令の申立て 20万円~30万円程度 10万円~30万円程度

2022年施行の改正法により、従来2段階必要だった裁判手続きが1回の非訟手続きで完結するようになりました。

費用・期間ともに従来より抑えられるケースが増えています。

損害賠償請求をした場合の弁護士費用

損害賠償請求を弁護士に依頼した場合の弁護士費用の相場は以下のとおりです。

  • 着手金:10万円〜30万円程度
  • 報酬金:獲得した金額の10〜20%程度

成功報酬型の構造のため、事業損害をしっかり立証できるかどうかが費用対効果に直結します。

刑事告訴の場合の弁護士費用

刑事告訴をおこなう場合の弁護士費用の相場は、以下のとおりです。

  • 着手金20〜30万円
  • 報酬金20〜30万円

告訴状の作成・警察との折衝・捜査への対応など、刑事手続きは民事とは異なる専門的業務が多くなります。

弁護士の業務量と専門性が高い分、費用も相応の水準です。

風評被害を未然に防ぐためにできること

風評による被害を未然に防ぐためには、定期的な監視・社員教育・弁護士との連携といった体制の構築が重要です。

いったん拡散が始まると、削除対応や発信者特定に時間と費用がかかり、企業への影響も大きくなります。

以下では、風評被害を未然に防ぐためにできる対策を紹介します。

企業団体・個人のネガティブワードをチェックする

SNS監視ツールや検索エンジンのアラート機能を使って、自社関連キーワードを日次でチェックする体制を整えましょう。

被害の種を早期に発見できれば、炎上前の段階で削除申請・事実確認・声明準備が可能です。

対応コストや被害規模も大幅に抑えられるでしょう。

外部の監視サービスを活用すれば、担当者の負担を抑えながら24時間体制でのモニタリングも実現できます。

社員のネットリテラシーを徹底教育する

社員の安易な投稿・書き込みが炎上の引き金になるのを防ぐために、ネットリテラシー教育を定期的に実施しましょう。

従業員による風評被害は、内部者の情報として信ぴょう性が高いと評価・拡散されやすい傾向があります。

採用・入職段階からの教育と定期的な研修によって、発生リスクを下げられます。

ソーシャルメディアポリシーを全従業員に周知するのも有効です。

投稿前に自社への影響を自問する習慣をつけると、不用意な発信リスクを軽減できます。

弁護士への相談・顧問契約を検討する

ネット問題に注力している弁護士と顧問契約を結んでおくと、問題発生時も迅速なサポートを受けられます。

風評被害は初動の速さが回復コストを左右するため、相談先を事前に確保しておくのが重要です。

顧問契約があれば、問題投稿を発見した当日に相談できる体制が整います。

一から弁護士を探す場合、数日のタイムロスが生じ、その間にも拡散が進むリスクがあります。

被害が深刻化する前に手を打てるかどうかは、平時の備えにかかっているでしょう。

企業全体のリスク管理体制を強化する取り組みとして、顧問契約の検討をおすすめします。

風評被害のお悩みを弁護士に相談するなら「ベンナビIT」

風評被害への対応を弁護士に相談したい方には、「ベンナビIT」の活用がおすすめです。

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何から動けばいいかわからないという方も、まずは「ベンナビIT」で相談先を探してみてください。

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風評被害に関するよくある質問

本章では、風評被害を初めて経験する広報・法務担当者が抱えやすい疑問に対し、実務的な視点から回答します。

Q.風評被害を放置するとどんなリスクがありますか?

風評被害を放置すると、被害は際限なく拡大しかねません。

誤った情報が事実であるかのように広まると、企業の信用が損なわれます。

インターネット上の情報は、一度拡散すると完全に削除するのは困難です。

時間が経つほど、多くのサイトやSNSに転載されます。

転載が増えると、削除の対象が広がり、対応にかかる時間や手間も大きくなるでしょう。

また、検索結果にも長期間表示され続ける可能性があります。

企業名を検索した際にネガティブな情報が上位に表示されると、取引先や顧客に誤解を与えかねません。

早い段階で事実関係を確認し、削除請求や発信者情報開示請求などの法的対応を弁護士に相談のうえ検討しましょう。

Q.二次被害を避けるために企業としてできることはありますか?

二次被害を防ぐためには、企業の発信内容を慎重に検討するのが重要です。

風評被害を受けた際、企業として反論や説明をおこなうケースもあるでしょう。

しかし、言葉の選び方を誤ると、新たな炎上を招くケースも少なくありません。

「法的措置を検討します」といった表現も、状況によっては挑発的に受け取られ、議論が過熱するきっかけになる場合があります。

声明文や説明文を公表する前に、弁護士に内容を確認してもらいましょう。

初動対応の段階で専門家と連携すると、不要なトラブルの拡大を防げます。

Q.風評被害から評判を回復するためにはどうすればいいですか?

虚偽の情報発信によって被害を受けた場合には、発信者に訂正記事や謝罪広告の掲載を求める方法があります。

しかし、訂正記事や謝罪広告が掲載される頃には、消費者の関心が薄れているケースも少なくありません。

風評被害によって低下した評判を回復するためには、法的措置とあわせて、正確な情報を継続的に発信していく姿勢が求められます。

インターネット上のネガティブな情報は、全て削除できるとは限りません。

自社の公式サイトやオウンドメディアなどで企業の取り組みや製品・サービスの情報を発信しましょう。

検索結果の中で正確な情報が目に入りやすい状態をつくるのが大切です。

まとめ

風評被害は、SNSの普及・消費者の不満・従業員の投稿・メディア報道・過去事例への思い込みという5つの原因から生まれます。

放置するほど誤情報が固定化し、売上・採用・取引先信用という経営の根幹を揺るがすでしょう。

被害発生時は、①公式情報の発信、②削除依頼、③発信者情報開示手続、④損害賠償請求、⑤刑事告訴という順で対処するのが一般的です。

風評被害を未然に防ぐには、ネガティブワードの定期的なモニタリング・社員へのネットリテラシー教育・弁護士との顧問契約が有効です。

対処・予防のいずれにおいても、専門家との連携が結果を左右します。

まずは「ベンナビIT」で自社の案件に合った弁護士を探してみましょう。

初回無料相談に対応している法律事務所なら、費用面を気にせず相談できます。

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蓮池 純 (東京弁護士会)
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本記事はベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。

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