ベンナビIT(旧IT弁護士ナビ) > ITコラム > ネットに強い弁護士 > インターネット詐欺の種類5つとその手口|被害への対策・対処法を解説
弁護士の方はこちら
ネットに強い弁護士 弁護士監修記事 更新日:

インターネット詐欺の種類5つとその手口|被害への対策・対処法を解説

弁護士法人ネクスパート法律事務所
監修記事

ネット詐欺とは、ネット通販詐欺や、ワンクリック詐欺、フィッシング詐欺、偽セキュリティソフトなどインターネットを介した架空請求・振り込め詐欺の総称を表す言葉です。

その手口は、年々、多様化してきており多くの被害者が続出していると言われています。

2011年 2012年 2013年 2014年 2015年
80,273 77,815 84,863 118,100 128,097

参照元:平成27年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢について – 警察庁

安全にインターネットを利用するためには、インターネット詐欺がどのように行われるのかについて知っておくといいでしょう。

そこで今回の記事では、インターネット詐欺の手口から、詐欺の被害に遭った時の対処法、被害に遭わないために必要なことについてまとめました。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビITで
IT・ネット問題に強い弁護士を探す

インターネット詐欺の手口とその特徴

冒頭でお伝えした通り、インターネット詐欺と一口にもいっても色々な種類のインターネット詐欺があります。

インターネット詐欺に遭わないためには、どのような詐欺があるのか最初に知っておくべきです。

そこで、インターネット詐欺を種類別に、手口とその特徴について確認していきましょう。

ワンクリック詐欺

ワンクリック詐欺とは、アダルトサイトや出会い系サイトを見ている際に、「登録完了しました。〇日までに〇万円の金額をお支払いください。」と金銭を請求する画面が表示される類の架空請求です。

請求画面は基本的には無視で問題ない

基本的には、ワンクリック詐欺の請求に対しては請求画面のウィンドウを閉じた上で、無視して問題ありません

業者からメール・電話が来るかも知れませんが、対応すると相手がつけあがるだけなので業者からの連絡先は拒否に設定しましょう。

ネット通販詐欺

ネット通販詐欺とは、インターネット上の商品の売買を行う上で、お金を支払ったのに商品が届かない類のネット詐欺です。

オークションサイト、通販サイトなどでよく用いられますが、詐欺師はそれらのサイトの利用者とは限りません。

通販サイトの運営側が詐欺を働いている場合もあるので、大手のオークション・通販サイト以外の企業情報が不明確なサイトを利用している方は、個人情報を悪用されないためにも通販サイトから登録情報を消去しましょう。

オークション次点詐欺

また、ネット通販詐欺には、色々な類のものがあります。

オークション次点詐欺とはオークションで商品を落札しようとしている人をターゲットに、商品の引き渡しをせず代金だけ受け取る類の詐欺です。

オークションなりすまし詐欺

オークションなしすまし詐欺とは、オークションのログインIDを入手した第三者が、ログインIDを不正利用する詐欺行為です。

第三者のIDを用いて大量の商品を出品するため、詐欺師には転売による利益が入ってくるが、不正利用された人には出品に伴う手数料の請求しかされません。

なりすまし詐欺が発覚した時点で、そのオークションサイトのIDは削除しましょう。

偽ブランド品詐欺

偽ブランド品詐欺とは、本物によく似た偽物の商品やコピーしたもの(本物のDVDではなく録画したDVDなど)が送られてくる詐欺です。

返品しても振り込んだ代金だけ返ってこないケースが多いので、事前に相手の所在地を抑えておくようにしましょう。

代理出品詐欺

代理出品詐欺とは、オークションなどで商品の出品手続きの代理の仕事を依頼する類の詐欺です。

依頼された側は、個人のIDで商品の出品手続きを行い、その代わりに依頼主からお金を受け取る約束をしますが、落札者に商品が届くこともなければ、代わりに出品手続きした人にお金が振り込まれることもありません。

要は足がつかないために第三者のIDを介して通販詐欺を働いているということです。

落札者からすれば、結託して詐欺を働いたも同然なので、この場合、落札者に対してオークションの補償制度などの手続きを勧めてあげてください。

オークション返品詐欺

オークション返品詐欺とは、売買完了後に、買主から返金を要求されたため、返金したら返ってきた商品が送った商品と違うものであったという類の詐欺行為です。

この場合、警察も事件として取り扱ってもらえないので、民事訴訟で解決するしかありません。

懸賞サイトのポイント詐欺

懸賞サイトのポイント詐欺とは、懸賞サイト・広告サイトを介して現金へ換金できるポイント制度を利用した詐欺行為です。

ポイント詐欺では、集めたポイントを換金しようと思ってもサイトの運営側と連絡が繋がらなかったり、換金できなかったりします。

さらに登録した情報を悪用されることで、架空請求メールや広告のメールなど迷惑メールが届くケースも多いです。

もし、登録する際にクレジットカードや口座情報を入力してしまった場合は、早めカード会社、金融機関へ連絡してください。

フィッシング詐欺

フィッシング詐欺とは、実在する企業(銀行・カード会社・SNSの運営会社)を装ったメールを送ることで、個人のログイン情報を取得することを目的としたネット詐欺です。

メールの内容や、メールに記載されたリンク元から表示されるログイン画面は、実在する企業のものとよく似ているため見分けがつきません。

もし、詐欺に引っかかった場合はすぐにログインIDの変更またはアカウントの一時停止を申立ててください。

オンラインゲームのアイテム詐欺

オンラインゲームを利用する際、ゲーム上に存在する架空のアイテムや通貨を現金で売買することがあります。

そのゲームの掲示板や専用のサイトでのやりとりを通して、売買が行われますが、代金だけ支払ってアイテム・通貨が渡されないことがあり、これも詐欺の一種です。

互いの個人情報が明かされていない上に、オンラインゲームでは禁止事項となっているため、詐欺の手口としてよく用いられます。

アイテム詐欺へ引っかからないためには、オンラインゲームで記載されている規約を守った上で、アイテムや通貨の売買をしないようにしましょう。

偽セキュリティソフト詐欺

偽セキュリティソフト詐欺は、インターネットの利用中に「パソコンがウイルスに感染されました。セキュリティ対策をしましょう。」といった類の嘘の告知を表示することで

  • 製品(セキュリティソフト)を騙して買わせる
  • ウイルス付のフリーソフトをインストールさせる

ことを目的としたネット詐欺です。

ウイルス付のフリーソフトをインストールする目的は、パソコン内の個人情報(クレジットカード番号など)を盗むことであり、金銭的被害に発展するケースもあります。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビITで
IT・ネット問題に強い弁護士を探す

インターネット詐欺の被害に遭った場合の対処方法

では、インターネット詐欺の被害に遭われた方はどうすればいいのでしょうか。

金銭的被害があった場合の対処方法

まず、金銭的な面で被害に遭われた方の対処方法を紹介していきます。

補償制度を受けられるか問い合わせする

まず、オークション詐欺に遭われた方はオークションサイトに補償制度が受けられるかどうかを問い合わせしてください。

また、フィッシング詐欺や偽セキュリティソフト詐欺によってクレジットカード・預金口座における金銭的被害を受けた方は、カード会社・銀行へ補償制度を受けることができるか問い合わせしてください。

銀行に関しては個人口座であれば補償を受けることができますが、カード会社に関しては会社によりけりです。

また、先ほど、紹介したオークション次点詐欺においては補償制度が適用されません。

金融機関へ振込先の口座を凍結してもらう

次にオークション詐欺に遭われた方、ワンクリック詐欺の請求に応じてしまった方は、入金した金融機関へ振り込め詐欺に遭った旨を報告しましょう。

詐欺師の口座の凍結から、口座の預金残高の中から被害を申立てた人に被害額が返金されますが、口座から既にお金が抜かれている場合は、お金は返ってきません

警察へ被害届を提出する

金融機関への連絡と同時に、警察へ被害届も提出してください。

警察は金銭的被害が生じて初めて事件として取り扱ってくれますが、早めに被害届を提出した方が、お金が戻ってくる可能性が高いです。

弁護士への相談

上記の方法でお金が戻ってこない場合は、弁護士へ相談することをオススメします。

詐欺業者は身元を伏せている場合が多いですが、身元の割り出しなどを行ってくれる弁護士もいます。

パソコンのセキュリティ面を強化する

インターネット詐欺で恐ろしいことは金銭的被害と同時にパソコンのセキュリティに関する被害です。

セキュリティソフトをダウンロードしウイルスを除去する

インターネット詐欺に遭われた方は、まずはセキュリティソフトをダウンロードして、パソコン内に潜んでいるウイルスを退治してください。

ウイルスの原因となったソフトをアンインストールする

また、ウイルスの元となったソフトは、再びウイルスが悪さをしないためにアンインストールしましょう

そして定期的にOS・ブラウザのアップデートを行うことで、セキュリティ面が強化できるので、アップデートする習慣をつけてください。

インターネット詐欺を未然に防ぐためには?

では、最後になりますがインターネット詐欺に対する予防策を紹介していきます。

ネット通販詐欺を見分けるために必要なこと

ネット通販詐欺に引っかからないためには、ネット通販詐欺の特徴について知ることが必要です。

「商品の価格が極端に安い」、「他店で見当たらない商品を扱っている」場合は通販詐欺の可能性が高いので気を付けてください。

また、支払方式は前払いではなく、「代引きによる郵送形式」にするといいでしょう。

通販サイト、オークションサイトによっては詐欺業者が運営している場合もありますが、サイト内に記載されている登記情報や特商法の表記を確認してください。

詐欺業者は住所を表記したがらないため、実在する住所は記載しないでしょう。

また、日本語表記が不自然・見慣れないフォントが使用されているサイトは、外国人が運営しているネット通販詐欺の可能性が高いです。

ワンクリック詐欺に遭わないための注意点

ワンクリック詐欺に引っかからないためには、

  • 企業情報が明かされていないサイト利用しない
  • 不用意にアプリ・ソフトをインストールしない
  • 不用意にリンクや画像をクリックしない

以上の3点に気を付けるようにしてください。

フィッシング詐欺を見分けるためには?

フィッシング詐欺は、企業を装ったメールが送られてきますが、送られてくるメールアドレスや、リンク先のログイン画面は実在するものとよく似ているため区別するのは難しいでしょう。

そのため偽物かどうかを確認するためには、

  • 会社へ直接、問い合わせして確認する
  • アカウント作成する際はサービス元の連絡先を登録する
  • ログイン画面のURLに鍵マークがついているのか(詐欺サイトにはついていない)

などの方法で確認してみてください。

不必要なソフトはインストールしないように気を付ける

偽セキュリティソフト詐欺に限らず、インターネット詐欺、全般的に言えることですが、セキュリティ上、不必要なソフトをインストールするのは良くありません

インターネット詐欺の多くは、ソフトをインストールする必要性について提示してきますが、ソフトをインスト―ルさせるための手口だと思ってください。

例えばですが、偽セキュリティソフト詐欺では、セキュリティ面の警告について表示され、セキュリティソフトの購買、インストールを促してきます

しかし、パソコンが導入しているセキュリティソフト以外にセキュリティに関する警告が表示されることはありません。

また、フィッシング詐欺ではファイルが添付されたメールが送られてきますが、これも同様にウイルス付のメールだと思ってください。

ワンクリック詐欺でも登録解除するためのソフトのダウンロードを促してきますが、個人情報を抜き取るためのウイルスソフトです。

まとめ

インターネット詐欺と一口にいっても、色々な手口がありますがインターネット詐欺の被害に遭わないためにも詐欺の手口や回避する方法を覚えておくといいでしょう

インターネットを安全にご利用する上で、当記事がお役に立てたら本望です。

今すぐ無料相談電話相談OKの弁護士が見つかる!
ベンナビITで
IT・ネット問題に強い弁護士を探す
この記事をシェアする
この記事の監修者
弁護士法人ネクスパート法律事務所
2016年1月に寺垣弁護士、佐藤弁護士の2名により設立。現在の在籍弁護士は14名(2018年1月時点)。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている
ベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)編集部
編集部

本記事はベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
誹謗中傷リスクに弁護士費用保険という備え
弁護士費用を補償

ネットの誹謗中傷問題を弁護士に依頼した場合、投稿削除・開示請求・損害賠償で弁護士費用は100万円前後になることが多いです。

月額2,950円の保険料で、依頼したときにかかる弁護士費用(着手金)の補償が受けられます。

ネットの誹謗中傷問題だけでなく、労働問題、自転車事故、刑事事件被害、離婚や相続など様々なトラブルで使うことができます。

無料で資料ダウンロード
弁護士費用を負担してくれる
弁護士保険で法律トラブルに備える
弁護士保険に関する資料のお届け先
氏名
必須
フリガナ
必須
電話番号
必須
メールアドレス
必須

ネットに強い弁護士に関する人気コラム

ネットに強い弁護士に関する新着コラム

カテゴリからコラムを探す