「名誉毀損の対処法」が得意な弁護士に相談して悩みを解決!
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匿名掲示板やSNSでは、実名をあげず伏字やイニシャルを利用して、特定の誰かを誹謗中傷するような投稿がたまに見受けられます。
しかし、実名を出さなければ何をしても許されるわけではありません。
投稿の内容しだいでは、名誉毀損が成立する可能性もあります。
この記事では、伏字・イニシャルに対する名誉毀損、その被害に遭った場合の対処法を解説します。
ネット誹謗中傷にお悩みの場合は、参考にしてみてください。
ネット上で誹謗中傷を受けていて困っているあなたへ
個人が特定できないような誹謗中傷でも、名誉棄損で訴えられるかどうかわからず困っていませんか?
結論からいうと、伏字やイニシャルを使っていても、誰に対する投稿か推測できるような場合、名誉棄損に該当する可能性があります。
当該投稿を削除したり、名誉棄損で相手方を訴えたい場合、弁護士に相談・依頼するのをおすすめします。
弁護士に相談すると以下のようなメリットを得ることができます。
- 投稿が名誉棄損になるか判断してもらえる
- 投稿を削除する方法を教えてもらえる
- 依頼すれば、投稿削除の面倒な手続きを一任できる
- 依頼すれば、相手方を特定して責任追及する手続きを一任できる
ベンナビITでは、ネット上の誹謗中傷問題を得意とする弁護士を多数掲載しています。
無料相談・電話相談など、さまざまな条件であなたのお近くの弁護士を探せるので、ぜひ利用してみてください。
名誉毀損の成立には被害者の特定可能性が必要
投稿の内容が以下の3つの要件をすべて満たす場合に、名誉毀損は成立します。
- 社会的評価を低下させる可能性がある
- 具体的な事実を挙げている
- 公然の場である
詳細記事 名誉毀損とは|成立する要件と訴える方法をわかりやすく解説
伏字やイニシャルへの誹謗中傷で問題となるのは『社会的評価を低下させる可能性がある』の要件を満たしているかどうかです。
第三者がネットの投稿を見ても、誰のことが書かれているかわからない内容の場合には、誹謗中傷をされた人の社会的評価が低下する可能性はありません。
個人特定が可能な場合は名誉毀損の可能性はある
伏字やイニシャルを使っても、周辺事情や断片的な情報から誰に対する投稿であるか一般人の理解をすれば推測可能な場合には、被害者の社会的評価が低下する可能性は否定されません。
この場合は、たとえ被害者の氏名が明記されていなくても、名誉毀損が成立することもあり得ます。
伏字・イニシャルで名誉毀損になるケースとは
上記の通り、伏字・イニシャルでも名誉毀損が成立するかは、投稿内容が誰について書かれているか推測できるかがポイントです。
- A株式会社営業2課に所属する部長Mと秘書Tは不倫している
- 東京の浅草にある洋食屋O亭は腐りかけのサラダを提供している
上記のように、『会社名』『学校名』『屋号』などを一部伏せ字としていても、その他の断片的情報(場所や隠されていない部分等)から対象の特定が容易な場合には、名誉毀損が成立する可能性があります。
他方、下記のように断片的情報からの特定が困難な場合には、誰の名誉を問題としているのかが不明であり、特定人に対する名誉毀損が成立する可能性は低いといえます。
名誉毀損が成立するか判断が難しい場合
名誉毀損の成否が自身で判断するのが難しいという場合もあるかと思われます。
名誉毀損が成立するかを正確に判断するには、法律の専門知識が必要です。
もしあなたに対する書き込みで、名誉毀損に該当するか判断が難しいものがある場合は、弁護士の法律相談サービスをお気軽にご利用ください。
名誉毀損の被害に遭った場合の対処法
名誉毀損への対処法には、主に以下の2つが挙げられます。
- 書き込みの削除依頼をする
- 犯人の特定・慰謝料請求をする
悪評の拡散を防ぐため、書き込みの削除をすることは検討に値します。
また、書き込みをした犯人に対して、損害賠償(慰謝料)の請求を望むのであれば、身元特定手続き(開示請求)をご検討ください。
書き込みの削除依頼をする
ネットの誹謗中傷を削除する方法は、以下の3通りの方法があります。
- 投稿者に対して削除を要求
- サイト管理者に削除依頼
- 裁判所から削除命令
最初は、状況に応じて①か②の削除方法に取り掛かり、それでも削除が難しい場合には、③の削除方法をご検討ください。
投稿者に対して削除を要求
個人ブログやSNSへの投稿で相手と連絡が可能だったり、誰が書き込みをしたかわかっている場合には、投稿者に対して直接削除を依頼するのも選択肢の一つです。
ただし、必ず削除に応じてくれる保証はないですし、相手が逆上して嫌がらせが過激化するリスクもゼロではありません。
もし投稿者に対して直接削除を要求する場合は、決して感情的にならず、書き込みを削除してほしい旨を丁寧に伝えるよう心かげてください。
サイト管理者に削除依頼
大半のサイトの利用規約には、誹謗中傷の書き込み禁止が定められています。
『お問い合わせ』や『削除依頼フォーム』からサイトの管理者へ規約違反を報告することで、投稿の削除に応じてもらえるでしょう。
なお、削除依頼の手順や方法は、各サイトによって異なります。利用規約を確認の上、そのサイトのルールに従って報告をしてください。
裁判所から削除命令を出してもらう
サイトへの投稿内容が規約違反に該当するか判断が難しい場合だと、誹謗中傷と思えるような書き込みでも、削除に応じてもらえないケースもあり得ます。
サイトの対応に納得できず、どうしても書き込みを削除したいという場合には、裁判手続(仮処分手続)を実施することを検討せざるを得ません。
これらの手続きには、法律の専門知識が不可欠です。個人での対応は難しいので、まずは弁護士への相談をご検討ください。
犯人を特定して責任を追及する
犯人の身元を特定するには、誹謗中傷が投稿されたサイトの管理者と、犯人が利用したプロバイダ(ネット事業者)に対して情報の開示請求をする必要があります。
犯人を特定するまでの流れは、以下の通りです。
- 名誉毀損の投稿サイトIPアドレスの開示請求
- 仮処分(※開示に応じてもらえなかった場合)
- IPアドレスからプロバイダの特定
- プロバイダへ投稿者の個人情報開示請求
- 裁判(※開示に応じてもらえなかった場合)
- 身元特定
詳細記事 ネット誹謗中傷の特定方法|書き込み犯人を調べる費用の相場は?
犯人の身元特定が完了したら、相手に対して損害賠償請求を行ったり、相手を刑事告訴するという流れです。
なお、2022年10月27日までに改正プロバイダ責任制限法が施行されます。
改正プロバイダ責任制限法では、従来2段階の裁判手続が必要だった発信者情報開示請求を、1回の非訟手続によって行うことができるようになります。
これにより、被害者側の負担が軽減すると考えられるでしょう。
また、ログイン時情報の発信者情報開示請求は、一定の条件はあるものの、明文で認められるようになります。
名誉毀損の被害は弁護士への相談がおすすめ
上記の開示請求の手続きでは、裁判が必要になるケースがほとんどです。
また、サイトへ削除依頼をするときも、投稿の内容がなぜ名誉毀損に該当するのかを、法的根拠をもって説明する必要があります。
特に、伏字・イニシャルに対する誹謗中傷の場合だと、被害内容が複雑であるため、個人では適切に対応できない可能性も少なくありません。
「自分だけでは解決は難しい」「どうすればいいのかわからない」そのような場合には、弁護士へ相談をして、ご自身の状況に適した最善の対処法をご確認ください。
ネット上の名誉毀損被害に関するQ&A

慰謝料はどのくらい請求できる?
名誉毀損の慰謝料相場は、以下の通りです。
名誉毀損(一般人)
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10〜50万円
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名誉毀損(法人)
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50〜100万円
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ただし、慰謝料の金額は被害の状況によって変わります。上記の相場は、あくまで目安として参考にしていただければ幸いです。
犯人の特定にはどれくらい期間が必要?
犯人の特定にかかる期間の目安は、4〜6ヶ月です。
IPアドレス開示請求
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1~2ヶ月
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個人情報開示請求
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3~4ヶ月
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ただ、開示請求をするサイトや裁判の進捗によって、特定までの期間は変わります。上記の情報もあくまで目安として参考にしていただければ幸いです。
昔の書き込みでも犯人を訴えられる?
犯人を特定するために必要になるIPアドレス情報がサイトに保管されている期間は、3〜6ヶ月がおおよその目安と言われています。
そのため、書き込みから上記の期間以上に時間が経っている場合は、犯人を訴訟できる可能性は低いでしょう…。
もし犯人の訴訟を検討している場合は、書き込みから1ヶ月以内には、特定手続きへ着手しておくことを強くおすすめします。
まとめ
伏字やイニシャルに対する誹謗中傷でも、誰について書かれているか特定可能な内容であれば、名誉毀損は成立する可能性があります。
万が一、誹謗中傷の被害者になってしまった場合は、周囲に悪評が広がる前に、削除依頼等適切に対応することを推奨します。
もしご自身だけでは削除が難しかったり、犯人へ慰謝料を請求したい場合には、弁護士の法律相談サービスをご活用ください。