SNSや掲示板への書き込み、職場で受けた暴言などを「侮辱罪で訴えたいがどうすればいいのかわからない」と悩む方は少なくありません。
侮辱罪で訴えるには、録音やスクリーンショットといった客観的な証拠が欠かせません。証拠と正しい手順がそろって初めて、相手に法的な責任を問えます。侮辱罪が認められたら損害賠償も受け取れる可能性があるため、本記事で正しい知識を身につけましょう。
本記事では、侮辱罪の基礎知識や有効な証拠の種類・集め方、慰謝料の相場、訴える流れをわかりやすく解説します。傷つけられた名誉を回復するためにも、ぜひ参考にしてください。
侮辱罪とは、公然と他人を侮辱した場合に成立する犯罪です(刑法第231条)。具体的な事実を示さずに、人の社会的評価を下げる行為が対象になります。
たとえば「バカ」「無能」「ブス」といった抽象的な暴言も、条件を満たせば侮辱罪にあたります。対象になるのは生きている個人のほか、法人や会社も含まれます。ただし、すでに亡くなった方への発言は、原則として侮辱罪の対象になりません。
以下では、侮辱罪の刑罰や成立要件、名誉毀損罪との違いを順に解説します。
侮辱罪にあたるのは、相手の人格や外見、能力を一方的におとしめる言葉です。場面を問わず、社会的評価を下げる暴言が対象になります。
ただし、同じ言葉でも、公然性がなければ侮辱罪は成立しません。下記は、公然の場で侮辱がおこなわれた場合の例です。
| 場面 | 侮辱にあたりうる言葉の例 |
|---|---|
| SNS・掲示板・ネットゲーム | ブス・気持ち悪い・消えろ・生きる価値がない・下手すぎ・邪魔だから消えろ |
| 職場・学校 | 無能・役立たず・給料泥棒・使えない人間・のろま・頭が悪い・みんなに嫌われている |
| 日常生活 | 頭がおかしい・常識がない・関わるな・死ね・発達障害だから頭おかしい |
侮辱罪は、インターネット上の誹謗中傷被害が深刻化した背景から、2022年7月の法改正により、厳罰化されました。
改正前の法定刑は拘留または科料のみでしたが、改正後は「1年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料」に引き上げられています(刑法第231条)。拘禁刑とは懲役と禁錮を一本化した刑で、2025年6月から始まった刑罰です。
SNSや掲示板での誹謗中傷は侮辱罪に該当する可能性が高いため、発信内容には十分に注意しなければなりません。
侮辱罪の成立には、下記3つの要件を満たす必要があります。
公然性とは、不特定または多数の人が認識できる状態を指します。SNSや掲示板への書き込みは、誰でも閲覧できるため公然性が認められやすいです。
特定性とは、発言が誰に向けられたものかがわかる状態を指します。名前が伏せられていても、状況から個人を特定できれば要件を満たします。
事実の摘示がないとは、具体的な事実を示さずに相手の社会的評価を下げる行為です。事実を挙げて評価を下げた場合は、侮辱罪ではなく名誉毀損罪で訴えることになります。
侮辱罪によく似た犯罪として、名誉毀損罪があります。どちらも親告罪で、被害者が告訴をしない限り立件されません。
侮辱罪と名誉毀損罪は、どちらも他人の社会的評価を低下させる行為である点は共通していますが、以下のような点で異なります。
| 観点 | 侮辱罪 | 名誉毀損罪 |
|---|---|---|
| 要件 | 公然と 事実を適示せずに 人を侮辱すること |
公然と 事実を摘示し 人の名誉を傷つける行為をすること 違法性阻却事由がないこと |
| 具体例 | 「無能」「ブス」「人間のクズ」などの抽象的な暴言 | 「飲酒運転したクズ」など、事実を指摘して誹謗中傷する |
| 法定刑 | 1年以下の拘禁刑・30万円以下の罰金など | 3年以下の拘禁刑・50万円以下の罰金 |
侮辱罪は根拠もなく相手を貶める行為で、名誉毀損とは、事実を示して人の社会的評価を下げる行為です。また、侮辱罪は死者に対しては認められませんが、名誉毀損罪は認められます。
なお、名誉毀損罪の違法性阻却事由とは、下記3つの条件を全て満たした場合に、名誉毀損罪として罰しないとするという取り決めです。
たとえば、政治家の不正を報じるニュースのように、世間にとって大事な事実を公益のために公表し、真実だと証明できれば名誉毀損罪にはなりません。
侮辱か名誉毀損かを判断する際の基準になるのは「事実の摘示」です。ここでは、侮辱罪にあたるケース・あたらないケースのほか、名誉毀損罪にあたるケース・あたらないケースなども解説します。
公然と被害者が特定できる状態で誹謗中傷をおこなって侮辱罪が成立した事例としては、以下があります。
引用元:侮辱罪の事例集|法務省
侮辱罪はSNSやインターネット掲示板のような匿名でメッセージを送信できる場はもちろん、バスや駐車場などの公共の場でも成立します。
以下のようなケースでは侮辱罪として認められない可能性があります。
|
メッセージアプリ上で、個人的に誹謗中傷や名誉を傷つけるようなメッセージを相手に送った →公然とおこなわれたものではないため、侮辱罪として認められない |
|
インターネット掲示板で匿名の投稿者同士で「バカ」と罵り合った →相手の社会的評価や外部的名誉を害するものではないため、侮辱罪として認められない |
暴言を受けたという事実だけでなく、発言が公然の場でおこなわれたかどうかが、侮辱罪が成立するかどうかを左右します。
「ラーメン店の経営会社Aはカルト集団である」と虚偽の記事をインターネット上に掲載した男性に、名誉毀損罪が認められたという事例があります。
| 被告人 |
インターネットの個人利用者X |
|---|---|
|
主文 |
本件上告を棄却する(原判決が認定した名誉毀損罪を支持) |
|
判決の理由 |
インターネットの個人利用者による書き込みでも、確実な資料や根拠に基づいて事実であると誤信して発信したのではない限り、名誉毀損罪は成立するため。 |
|
事例の内容 |
インターネットの個人利用者であるXが、自作サイト内で、特定のフランチャイズラーメン店経営会社についてカルト集団であるという虚偽の記事を掲載したことにより、名誉毀損罪で起訴された。 |
|
参考元 |
具体的な事実を挙げている以上、抽象的な暴言よりも社会的評価への影響が大きいと評価されやすい点に注意しましょう。
自社が発行する誌上で、 競合他誌による恐喝的な取材方法について日頃から繰り返し批判記事を連載していた記者が名誉毀損罪に問われたものの、成立しなかったという事例です。
| 被告人 |
「夕刊和歌山時事」の発行者X |
|---|---|
|
主文 |
名誉毀損罪の成立を認めた原判決および第一審の判決を棄却し、和歌山地方裁判所に差し戻す |
|
判決の理由 |
行為者であるXがその事実を真実であると誤信し、誤信したことについて確実な資料・根拠に照らし相当の理由があるときは、名誉毀損罪は成立しないため。 |
|
事例の内容 |
Xは、日頃からゴシップ的かつ攻撃的な記事を掲載する「和歌山特だね新聞」の取材方法を批判しており、自らが発行する「夕刊和歌山時事」にて「和歌山特だね新聞」を批判する内容の記事を7回にわたり連載したことにより、名誉毀損罪で起訴された。 |
|
参考元 |
事実を示していても、内容の真実性や目的によって結論が変わる点に注意が必要です。
誹謗中傷の加害者を侮辱罪で訴えるには、公然と侮辱されたことがわかる証拠が必要です。
ネット上で誹謗中傷を受けたら、書き込みが消される前にスクリーンショットを撮るなどして証拠を保存しましょう。書き込みのあったサイトのURLが全て確認できる状態であれば、PDFやプリントアウトしたものでも問題ありません。
以下では、どのような証拠が有効なのか、具体的に解説します。
侮辱罪で訴えるには、改ざんできない客観的な証拠が有効です。下記のような、改ざんができず、あとから内容を確認できるものを準備しましょう。
録音については、相手の同意がなくても自分が受けた被害を記録する目的なら、無断で録音しても証拠として認められるのが一般的です。ただし、だまして呼び出して録音するなど、著しく不当な方法で得た音声は、証拠にならない場合があるため注意してください。
悪意のある書き込みや発言は、ときに人命にかかわります。「匿名だからなにを言ってもよい」「すぐに削除したから大丈夫」では済まない問題です。侮辱発言をされた場合は、すぐに証拠を確保しましょう。
民事訴訟を起こせば、侮辱による被害を金銭に換算して損害賠償(慰謝料)という形で請求できます。ただし、相場は10万円〜30万円程度と、決して十分とはいえません。
しかし、事案の内容・被害者の年齢・書き込みによる影響の大きさなどが考慮されれば、損害賠償額が増額されるケースもあります。また発信者情報開示請求や訴訟にかかった手続き費用などは、損害賠償請求の範囲として全額認められる場合もあります。
発信者の特定や慰謝料請求には専門的な手続きが必要になるため、まずは弁護士に相談して今後の対応を検討しましょう。

侮辱罪で加害者を訴えるには、証拠集めから損害賠償の請求まで、いくつかの段階を順に踏む必要があります。本章では、侮辱罪で加害者を訴える流れを5つのステップに分けて解説します。
最初に、侮辱された投稿が削除される前に証拠を確保します。ネット上の投稿は、加害者にいつ消されてもおかしくありません。下記のような方法で、ページURLやアカウントIDなどを保存しましょう。
証拠がそろわないうちに相手を問い詰めると、投稿を削除され、証拠隠滅につながる恐れがあります。相手に気づかれる前に、保全を済ませておくと安全です。
集めた証拠が法的に十分かどうかは、自分だけで判断するのが難しい場合もあります。早い段階で弁護士に確認してもらうと安心です。
次に、サイトの運営者に対して、書き込みをした加害者の情報提供を請求します。請求は「発信者情報開示請求書」という書式を利用して、下記手順でおこないましょう。
なお、2022年10月に改正プロバイダ責任制限法が施行されました。そのため、従来2段階の裁判手続が必要だった発信者情報開示請求が、1回の非訟手続で済みます。
またログイン時情報の発信者情報開示請求は、一定の条件はあるものの、明文で認められるようになりました。発信者情報開示請求は自力でもできますが、弁護士に依頼すれば裁判所を通じてスムーズかつ確実に手続きを進めてくれるというメリットがあります。
手続きは複雑で専門的なため、弁護士に依頼して進めるのが一般的です。
加害者を特定できたら、警察へ捜査を求めるための告訴状を作成します。侮辱罪は、被害者の告訴がなければ起訴できない親告罪(しんこくざい)にあたるため、処罰を求めるには、告訴状の提出が必須です。
告訴は口頭でもできますが(刑事訴訟法第241条)、書面でおこなうのが一般的です。告訴状には下記のような事項を記載し、証拠類を添えて提出しましょう。
誤字脱字や記入漏れがあると受理されにくいため、慎重に記載しましょう。
作成した告訴状は、管轄の警察署に提出します。どこの警察署に提出するかは決まっていませんが、通常は犯罪がおこなわれた場所・加害者の住所地・被害者の住所地のいずれかを管轄する警察署に提出します。
なお、警察署に告訴状を提出しても、その場ですぐに受理してくれるとは限りません。受理してもらいやすくするために、弁護士に同行してもらって事情を説明してもらいましょう。
受理されると、警察は提出された証拠をもとに捜査を進め、加害者の取り調べなどをおこないます。
ただし、証拠隠滅などの恐れがない限り警察の動きは鈍く、捜査開始まで数ヵ月から1年以上待たされることも珍しくありません。たとえ捜査開始して逮捕できたとしても、犯行態様によっては不起訴処分や起訴猶予になることもある点を理解しておきましょう。
損害賠償を求めるなら、加害者が特定できた時点で民事手続を進めましょう。
流れとしては、内容証明郵便を送って示談交渉を始めるのが一般的です。内容証明郵便とは、いつ・どんな内容の文書を送ったかを郵便局が証明してくれる制度です。
交渉がまとまらない場合は、民事訴訟を起こして損害賠償を求めます。裁判には時間も費用もかかります。負担を抑えたいなら、示談での解決が現実的です。弁護士に交渉を任せると、適正な金額での示談を目指しやすくなります。
侮辱罪で訴える際は、各手続きで下記のような費用がかかる点に注意しましょう。
| 項目 | 費用相場 |
|---|---|
| 発信者情報開示請求にかかる費用 | 約3,000円 |
| 損害賠償請求にかかる裁判費用 | 数千円〜数万円 |
| 弁護士への依頼費用 | 10万円〜30万円 |
本章では、各費用について詳しく解説します。
発信者情報開示請求は、下記費用が発生します。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 申立手数料 | 1件につき1,000円 |
| 郵便料 | レターパックライト(430円 ※2026年7月時点) |
サイト運営者の仮処分申立てが完了したら、プロバイダーへの仮処分申立てをおこないます。2回の仮処分申立てを経る必要があるため、発信者情報開示請求をする場合は上記金額の2倍、つまり約3,000円が費用相場となります。
損害賠償を民事裁判で起こす場合は、申立手数料を納める必要があります。
加害者に求める損害賠償額によって手数料が異なり、例えば100万円の損害賠償を求めるなら1万円の手数料が必要です。詳しくは裁判所の「手数料早見表」を確認してください。
ただし、電子申立てを利用する場合は、申立手数料が1,100円安くなります。なお、従来は郵便費用や収入印紙代が必要でしたが、現在は申立手数料に一本化されました。
弁護士に侮辱罪で訴えるための依頼をした場合の費用相場は、下記のとおりです。
| 依頼状況 | 着手金 | 報酬金 | 裁判費用 |
|---|---|---|---|
| 裁判外の場合 | 10万円~20万円程度 | 損害賠償額の16%程度 | なし |
| 裁判の場合 | 20万円~30万円程度 | 損害賠償額の16%程度 | 3万円程度 |
ただし、上記金額はあくまで相場です。法律事務所によって料金が異なるため、上記は参考程度に留めてください。
初回相談を無料にしている事務所も多く、費用をかけずに見積もりしてもらうのも可能です。無料相談を活用して、依頼する前に、見込まれる慰謝料額とかかる費用のバランスを確認しておきましょう。
侮辱罪で訴える際は、告訴できる人や期限に関するルールを押さえておきましょう。
刑事告訴ができるのは、原則として被害を受けた本人だけです。侮辱罪は親告罪のため、友人や見ず知らずの第三者が、被害者に代わって勝手に訴えることはできません。
ただし、例外もあります。被害者が未成年の場合は、親などの法定代理人(本人に代わって法律上の手続きをおこなう人)による告訴が可能です。被害者が亡くなっているケースでは、あらかじめ本人が処罰を望まない意思を示していない限り、遺族などが告訴できます。
まずは自分に告訴権があるかを確認しておきましょう。
侮辱罪には、刑事と民事それぞれに期限があります。期限を過ぎると、侮辱罪で訴えられません。
| 刑事告訴の時効 | 犯人を知った日から6ヵ月以内(刑事訴訟法第235条) |
|---|---|
| 民事の損害賠償請求の時効 | 損害と加害者を知ったときから3年以内(民法第724条1項) |
なお、侮辱罪には公訴時効というものもあります。公訴時効とは、犯行から一定期間が経過すると国の刑罰権が消滅する制度です。
侮辱罪の場合は、侮辱行為から3年以内と定められています(刑事訴訟法第250条2項6号)。発信者情報開示請求に時間がかかると、特定できたころには期限が迫っている場合もあります。期限切れを避けるため、被害に気づいたら早めに動きましょう。
侮辱の被害は、刑事告訴のほかにも取れる手段があります。本章では、加害者に謝罪を求める方法と、サイト運営者に書き込みの削除を請求する方法の2つを解説します。
侮辱罪で刑事告訴をしても、相手に謝罪を強制できるわけではありません。謝罪は刑罰に含まれないため、示談交渉のなかで下記のような条件を求めるのが現実的です。
相手が謝罪に応じれば、金銭だけでは埋まらない気持ちの区切りをつけられます。
被害の拡大を防ぐには、問題の書き込みをできるだけ早く削除させる必要があります。
加害者への責任追及と並行して、サイトの管理者に送信防止措置依頼をおこなう方法です。送信防止措置依頼とは、プロバイダに投稿の削除を求める正式な申し出を指します。
管理者が応じない場合は、裁判所の仮処分命令を使って、強制的に削除させる手続きをおこないましょう。ただし、削除を申請する前に、必ずスクリーンショットやURLで証拠を確保してください。投稿が消えると、証拠として使えなくなる恐れがあります。
侮辱罪で訴えるかどうか迷ったときは、弁護士に相談しましょう。本章では、弁護士に相談にするメリットを3つ解説します。
弁護士に相談するメリットは、集めた証拠で本当に訴えられるかを見極めてもらえる点です。
侮辱罪の成立には、公然性や特定性といった要件があります。手元のスクリーンショットや録音データが要件を満たしているかは、専門家でなければ正確な判断が難しいところです。
そこで弁護士に見てもらえれば、勝ち目のない手続きに費用だけをかける事態を避けられます。証拠が足りない場合も、何をどう補えばよいかを具体的に教えてもらえます。
「訴えられるか自信がない」という段階でこそ、一度相談してみましょう。早めに見通しを立てておけば、無駄な労力をかけずに済みます。
弁護士に依頼すると、告訴状が警察に受理される可能性が高まります。
侮辱罪は親告罪のため、告訴状が受理されて初めて捜査が動き出します。ところが個人で持ち込むと、書類への記載不備や証拠不足を理由に、受理を断られるケースが少なくありません。
弁護士なら、法的な要件を満たした告訴状を作成し、警察に捜査の必要性を直接説明してくれます。告訴状の完成度が高いほど受理される確率も高いです。捜査機関とのやり取りも任せられるため、被害者が慣れない手続きに追われる負担を減らせます。
弁護士に交渉を任せると、慰謝料の増額が見込めます。過去の判例をふまえた適正な金額を算出し、根拠を示して加害者へ請求してくれます。
個人で請求すると、相手に無視されたり、相場より安い金額で丸め込まれたりしがちです。金額の妥当性を裏づける材料がなければ、交渉はどうしても不利になります。
しかし弁護士が代理人になれば、相手にも本気で争う姿勢が伝わります。裁判を見据えた交渉になるため、適正な金額での示談に応じてもらいやすいです。
なお、発信者情報開示などにかかった弁護士費用の一部は、損害として上乗せ請求できるケースもあります。金額で妥協したくない方は、早めに相談するのがおすすめです。
侮辱罪の被害を確実に解決したいなら、IT・ネットトラブルを得意とする弁護士に相談するのがおすすめです。弁護士にも得意分野があるため、誹謗中傷や発信者情報開示に精通した弁護士を選べば、早期解決が実現しやすくなります。
「ベンナビIT」なら、IT・ネット問題に注力する弁護士を、地域や相談内容から自分で選んで探せます。初回無料相談や、休日・夜間に対応する法律事務所も多数掲載しているので、一人で抱え込まず、まずは気軽に相談してみてください。
早く動くほど、証拠の保全や加害者の特定を有利に進められます。
最後に、侮辱罪で訴える際によくある質問と、その回答を紹介します。
結論からいうと、削除される前に証拠を残していれば、投稿が消えたあとでも訴えられます。投稿の内容を証明できる、スクリーンショットやURL、投稿日時を保存していれば、削除後でも侮辱の事実を示せます。
さらに、通信ログの保存期間内であれば、発信者情報開示請求で相手を特定可能です。ログは3ヵ月〜6ヵ月ほどで消えるため、削除に気づいたら早めに動きましょう。
反対に、証拠がなく相手も特定できない状態では、訴えるのが難しくなります。すでに投稿が消えている場合は、キャッシュやアーカイブから復元できないか、弁護士に相談してみましょう。
刑事告訴されて有罪判決を受ければ、加害者には前科がつきます。侮辱罪で起訴され、罰金や拘禁刑などの刑罰が確定した場合は、前科として記録が残るためです。
一方で、起訴される前に示談が成立し、被害者が告訴を取り下げれば、不起訴となって前科はつきません。前科を避けたい加害者にとって、示談は前科を回避する数少ない手段です。被害者側から見れば、慰謝料の支払いや謝罪を引き出す交渉材料になります。
警察が動かないときは、民事での損害賠償請求に切り替えるか、弁護士を通じて改めて働きかける方法があります。
実害が小さいと判断されたり、証拠が不十分だったりすると、警察が捜査に消極的なケースは少なくありません。刑事事件では、民事不介入(私人間の争いに警察が立ち入らない原則)が働く場面もあります。
ただし、警察が動かなくても、泣き寝入りする必要はありません。民事上の不法行為として、弁護士を通じて相手を特定し、慰謝料を請求できます。どうしても刑事処罰を求めたい場合は、証拠を補強し、弁護士に告訴状を練り直してもらう手も有効です。
相手が未成年でも、侮辱罪で訴えること自体は可能です。ただし、刑事処分は大人と同じ刑罰ではなく、少年事件として扱われます。
刑事の面では少年法が適用されるため、家庭裁判所が保護観察などの処分を決めます。厳しい刑罰を科すよりも、更生を重視した対応が取られるでしょう。
また、慰謝料請求もおこなえます。未成年本人に支払い能力がない場合は、監督義務を負う親(法定代理人)へ請求できるケースがあります。
侮辱罪で訴えるうえで大切なのは、証拠の確保です。投稿が削除される前に、スクリーンショットなどで証拠をそろえておきましょう。
証拠がそろえば、発信者情報開示で加害者を特定し、告訴や損害賠償へと進められます。刑事告訴には「犯人を知った日から6ヵ月」という期限があるため、行動は早いほど有利です。とはいえ、開示請求や告訴の手続きは複雑で、個人だけで進めるには負担がかかります。
侮辱罪やネット中傷で悩んだら「ベンナビIT」でIT問題に強い弁護士を探し、相談してみましょう。
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