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ネット誹謗中傷 弁護士監修記事 公開日:2020.2.3  更新日:2023.1.26

SNSのなりすましは犯罪?罪に問えるケースと対策法を解説

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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SNS上では、他人が特定の人物を演じて書き込みや画像・動画など投稿をする、なりすまし行為が多く見受けられるようになりました。

近年では有名人だけでなく、学生や主婦に会社員など、一般人の方が被害に遭うケース多々あります。

万が一、あなたになりすましをしたアカウントが、嫌がらせや迷惑行為をしている場合は、周囲から誤解を受ける前に何らか対策することも検討した方が良いかもしれません。

この記事では、SNSでのなりすまし行為が罪に問われるケース、被害への対策や加害者の特定方法などについて詳しく解説いたします。

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なりすまし行為自体は犯罪ではない

実はネットでのなりすまし行為自体は法律で禁じられていませんし、他人になりすますという行為が直ちに違法な権利侵害となるかも微妙です。

そのため、ただなりすましをされているというだけでは、相手の法的責任を問うことは難しいです。

法律違反ではなくても、SNSの規約でなりすまし行為が禁じられていれば、運営への通報で削除できる可能性あり

なりすましアカウントでの投稿が違法行為となり得るのは、その内容が『名誉毀損』や『信用毀損罪』など、なりすまされた本人に対する権利侵害に該当するようなケースでしょう。

他人になりすます行為自体は特に違法でないとしても、その投稿の内容等に問題があり、なりすまされた本人の名誉や信用が毀損されるような場合は、当該本人に対する違法な権利侵害行為として、民事・刑事の責任を問うことができる可能性があります。

SNSのなりすましが違法行為となり得るケース

SNSのなりすまし行為はそれによってなりすまされた本人の法的に保護される権利を侵害しているような場合には、違法な行為として何らか責任を問う余地があります。

例えば、以下のような行為は本人との関係で違法な権利侵害行為となり得ます。

  • 本人になりすまして不穏な言動を繰り返すこと
  • 本人になりすまして自らの信用を傷つける言動を繰り返すこと

本人になりすまして不穏な言動を繰り返すこと

「あのコンビニ新人ばかりで万引きするのちょろすぎ」「○○(配偶者)もう飽きたから早く不倫相手の家に泊まりたい」

上記のように、本人になりすましながら、あたかも本人が万引や不倫などの社会的に許容されない行為を繰り返していることを告白する行為は、これを見た一般読者をして本人がそのような行為を繰り返しているものと誤信させます。

このような行為は、本人の社会的評価を低下させるおそれのある名誉毀損行為として違法になり得ます。なお、名誉毀損となるかどうかは具体的な事実(真偽の確認対象となり得る事実)を挙げているかどうかです。

上記の例だと『万引をしていること』と『不倫をしていること』という内容は、真偽の確認対象となり得るので、具体的な事実に該当するといえるでしょう。

本人になりすまして自らの信用を傷つける言動を行うこと

これは特に法人アカウントなどが被害を受けやすいケースです。

例えば、事業を行う本人になりすまして、サービスや商品の品質や事業の財務状況に対する信用を失わせるような言動を行うことは、当該本人との関係で違法な信用毀損行為となり得ます。

例えば、一定の事業者(又は事業者の雇用する従業員)になりすまして

  • 余った食材を使いまわししている
  • 経営が火の車で倒産間近

などのように当該事業者の信用を失わせるような言動を行うことがこれに該当し得ると思われます。

SNSのなりすまし被害への対策

SNSでご自身のなりすましアカウントを見つけたときに考え得る対策は、以下のようなものがあるでしょう。

  1. SNSの運営会社へ削除依頼をする
  2. 周囲の人になりすまし被害を周知する

SNSの運営会社へ削除依頼をする

基本的に、SNSの利用規約では他者へのなりすまし行為は禁じられているケースがほとんどです。なりすましアカウントを通報または運営への報告をすることで、アカウントの削除に応じてもらえる可能性があります。

なりすましアカウントの削除依頼の方法は、SNSサービスによって異なります。公式ページの利用規約を確認の上、SNSのルールに従ってなりすまし被害に対処しましょう。

当サイトでもなりすましの対処を解説する記事がありますので、該当するSNSがある場合は参考にしてみてください。

なりすまし被害への対処法

周囲の人になりすまし被害を周知する

自分のなりすましアカウント見つけたら、周囲の人にも被害に遭っていることを伝えるようにしてください。あらぬ誤解を受けてトラブルが生じるリスクを防ぐことができます。

また、なりますましアカウントがあなたの周囲の人に詐欺をはたらく可能性もゼロではありません。周囲の人が被害に遭うのを防ぐため、なるべく早めに連絡をしておくことをおすすめします。

あと可能であれば、周囲の人にもなりすましアカウントの通報をお願いしておきましょう。1人だけで通報をするよりも、削除に応じてもらえる可能性が高まるかもしれません。

なりすまし行為に対する刑事責任の追及について

SNSでのなりすまし行為が違法な権利侵害行為に留まらず、名誉毀損罪や信用毀損罪などの犯罪行為に該当するような場合には、警察に被害申告をしたり、刑事告訴をすることで、加害者の刑事責任を追及できる場合があります。

このような被害申告や刑事告訴を検討している場合、最寄りの警察署または『サイバー犯罪問い合わせ窓口』へお問い合わせください。

なお、警察は刑事事件には対応しますが、民事事件には対応しません(民事不介入)。そのため、相談しても事件性が明白でないような場合には、ほとんど対応しないことも考えられます。このような場合には、まず弁護士への相談をご検討ください。

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加害者を特定して訴えたい場合

なりすまし行為の加害者に対して、刑事・民事で責任を追及したいと考える場合、まずは加害者が誰なのかを特定する必要があります。

このような加害者の特定には法的手続を要する場合がほとんどであるため、弁護士のサポートを受けつつ進めるのが一般的です。

ここでは、加害者を特定するまでの主な流れを確認していきましょう。

  1. 被害の証拠を保存する
  2. 開示請求で加害者を特定

被害の証拠を保存する

なりすましに対処しようとしても、すでにアカウントや投稿が削除されてしまった場合には、被害を証明する証拠がなく、何らの対応もできません。

まずは、『WEB魚拓』サービスを利用したり、印刷やスクリーンショットを保存したりして被害の証拠を確保しましょう。

弁護士への相談も、まずは証拠を確保してから行うべきでしょう。

開示請求で加害者を特定

加害者の身元を特定するには、SNSの運営会社や加害者の契約するプロバイダ(ネット事業者)に対して、情報の開示請求をする必要があります。具体的な流れは以下のとおりです。

  1. SNSの運営者へ対象となる投稿に使用されたIPアドレス開示請求
  2. 仮処分(※開示に応じてもらえなかった場合)
  3. IPアドレスからプロバイダの特定
  4. プロバイダへ当該IPアドレス使用者の契約者情報開示請求
  5. 裁判(※開示に応じてもらえなかった場合)
  6. 加害者特定

なお、SNS管理会社とプロバイダ会社への開示請求は、裁判での対応になるケースがほとんどです。開示請求から加害者を特定できるまでの期間は、4〜6ヶ月がおおよその目安になります。

加害者が特定できた場合は、被害の内容に応じて刑事告訴したり、損害賠償請求を求めたりという対応が可能となります。

例えば、加害者に損害賠償を請求する場合、慰謝料額の目安は以下お通りです。

名誉毀損(一般人)

10〜50万円

名誉毀損(事業主)

50〜100万円

侮辱

1〜10万円

プライバシー侵害

1~10万円

 

また、2022年10月27日までに改正プロバイダ責任制限法が施行されます。改正プロバイダ責任制限法では、従来2段階の裁判手続が必要だった発信者情報開示請求を、1回の非訟手続によって行うことができるようになります。これにより、被害者側の負担が軽減すると考えられるでしょう。また、ログイン時情報の発信者情報開示請求は、一定の条件はあるものの、明文で認められるようになります。

弁護士への依頼費用の相場

弁護士への依頼費用は、法律事務所によって料金体系や金額が異なります。ここでは一般的な相場をご紹介しますが、あくまで目安として参考にしていただければ幸いです。

 

着手金

報酬金

裁判費用

削除依頼

裁判外

約5~10万円

約5~10万円

×

裁判

約20万円

約15万円

3万円

発信者の身元特定

裁判外

約5~10万円

約15万円

×

裁判

約20~30万円

約15~20万円

6万円

損害賠償請求

裁判外

約10万円

慰謝料の16%

×

裁判

約20万円

慰謝料の16%

3万円

なお、加害者の特定にはそれなりに費用(主に弁護士費用)がかかりますが、加害者を特定して損害賠償を求める場合に、当該費用の全部又は一部が損害と認められることもあります。

必ずしもかかった費用全額が損害と認められるとは限らない点にはご留意ください。

まとめ

SNSでのなりすまし自体は違法行為ではありませんが、場合によっては違法な権利侵害となり得ますし、悪質なケースでは名誉毀損罪や信用毀損罪などの犯罪となる可能性もあります。

なりすまし被害には周囲から誤解されて被害が生じる前に、何らかの対応を検討した方が良い場合もあるでしょう。少なくともSNSの管理会社へ削除依頼をするぐらいはした方が良いかもしれません。

もし加害者を訴えることを検討している場合は、弁護士への法律相談をご検討ください。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。

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