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ネットの誹謗中傷は犯罪?問われる罪と書き込みへの対処法
誹謗中傷 2018.5.14 弁護士監修記事

ネットの誹謗中傷は犯罪?問われる罪と書き込みへの対処法

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「お前は顔が醜い上に頭も悪い。」

「○○は△△と不倫をしている。」

現実では言われたことのない誹謗中傷も、ネット上では浴びせられたという方も多いのはないでしょうか。

対面だろうとネット上だろうと誹謗中傷されて気持ちのよい人はいませんし、腹が立ちますよね。とはいえ、ネットの誹謗中傷って誰が書いたかわからないですし、罪に問えるのかどうか…。

結論からいうと、ネットで誹謗中傷の書き込みをした人を告訴すれば刑事罰にすることが可能です。

この記事では、誹謗中傷してきた相手はどんな罪に問われるのか、実際に加害者が逮捕された事例はあるのかなど丁寧にわかりやすく解説していきます。

誹謗中傷してきた人を許せないという方はこちらの記事もチェックしてみてください。

【関連記事】誹謗中傷で請求できる慰謝料の相場と弁護士費用の相場

 

誹謗中傷したときに問われる刑事罰4つ

ネットで誹謗中傷してきた相手をどうしても許せないなら刑事罰を与えられるかもしれません。

刑事罰
  1. 名誉毀損罪
  2. 侮辱罪
  3. 脅迫罪
  4. 信用毀損及び業務妨害罪

 

『名誉毀損罪』は3年以下または50万円以下の罰金

あなたの社会的評価を低下させるような書き込みをされたのであれば名誉毀損罪になります。

  • 〇〇はクスリをやっている
  • 〇〇は△△と不倫をしている
  • 〇〇は会社の金を横領して豪遊している など

ポイントになるのは、書き込まれた内容が仮に真実だとしても名誉毀損罪になること。

掲示板・Twitter・FacebookなどのSNSで上記のような言葉を書き込まれ、ご自身の社会的評価が低下したのであれば、我慢しないで訴えてみてもよいかもしれません。

(名誉()損)

第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を()損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

引用:刑法第230条

 

『侮辱罪』は1,000円以上1万円以下の罰金

“馬鹿” “売国奴” “殺されて当然の人間”などのひどい言葉を投げかけられ、社会的評価を低下させられた場合、あなたに向けて書き込みをした人は侮辱罪に科せられます。

人の社会的評価を低下させる行為のうち、事実の摘示がないものについては侮辱罪とされているからです。

自分を侮辱するようなことを言われたら誰だって嫌ですよね。

ネットの世界では顔が見えないことをいいことに汚い言葉を使う人は少なくありませんので、上記のようなことを言われたら「侮辱罪にあたりますよ」と牽制してみましょう。

(侮辱)

第二百三十一条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

引用:刑法第231条

 

『脅迫罪』は2年以下または30万円以下の罰金

よく芸能人が匿名の誰かからブログに『〇〇を殺す』といったコメントをされていることをテレビで話していますが、このような書き込みをした時点で脅迫罪は成立します。

たとえ書き込みしたことを実行に移さなくても成立しますので、恐ろしい脅迫をされた場合はすぐに弁護士に相談しましょう。

(脅迫)

第二百二十二条 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

引用:刑法第222条

 

親族以外の脅しだと罪は成立しない

脅迫罪が成立するのは、親族の範囲まで。あなた自身ではなく、「お前の恋人を殺す」などと言われても脅迫罪は成立しません。

2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。

引用:刑法第222条2項

 

『信用毀損及び業務妨害』は3年以下または50万円以下の罰金

『信用毀損及び業務妨害』というのは、店や会社の評判を落とすような発言をされて売上が落ちたり、問い合わせの電話が鳴り止まなかったりと仕事に支障がでる場合に問える罪のこと。

例えば、「〇〇ってお店は賞味期限切れの食材を使っている」などの発言をした場合は信用毀損罪

お店の従業員が裸の画像を Twitter にアップした場合は業務妨害です。現在は不用意なネットの発言で閉店まで追い込まれるケースも少なくありません。

『信用毀損及び業務妨害』に該当するような発言をされ被害に遭った場合には、早急に対処しましょう。

(信用毀損及び業務妨害)

第二百三十三条 虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

引用:刑法第233条

 

誹謗中傷で逮捕または損害賠償金を払った事例

ネットで誹謗中傷した人は本当に逮捕できるのか…疑問ですよね。

この章では、実際に逮捕された例をご紹介します。誹謗中傷の被害に遭っている方は、ネットの発言だからと諦めずに対処しましょう。

 

『名誉毀損』で逮捕されたケース

少年(19)が男子高校生(18)をSNSで中傷する書き込みをして、2018年1月に逮捕されたニュースです。

少年が行ったことは2015年7月~2016年9月まで男子高校生に、『さまざまな女ユーザーに迷惑行為を行い、最終的にはそんなことをやっていないと逃げ惑っている』などと中傷した書き込みをしたこと。

ネットでの名誉毀損は逮捕されないことが多いが、今回逮捕されたのは被害者が自殺まで追い込まれてしまったという精神的苦痛の深刻さが影響していると考えられています。

参考:ネット中傷の疑いで少年逮捕、被害者自殺…名誉毀損で「逮捕」にまで至るのはなぜか?|BIGLOBEニュース

 

『侮辱罪』で損害賠償金の判決が下されたケース

インターネットの動画配信サービスや Twitter などで在日朝鮮人のフリーライターへの侮辱行為や社会的評価を低下させた投稿を書き込まれ、損害賠償して認められた事件です。

結果的に、加害者に77万円の支払いを命じる判決が下されました。

参考
事件名:損害賠償、同反訴請求控訴事件
裁判所:大阪高裁
裁判日付:平成29年6月19日
事件番号:平28(ネ)2767号
文献番号:2017WLJPCA06199002

 

『脅迫罪』の損害賠償金の判決が下されたケース

衆議院の自民党の杉田水脈(50)さんの Twitter に、娘を脅迫をするような書き込みをした浜松市東区の無職男性(41)を略式起訴(簡単な起訴手続き)した事件です。

Twitterには『国会議員をやめていただけないでしょうか』『あなたの娘さんに被害が被るかもしれませんよ』などの書き込みをしたことにより、東京簡裁が罰金10万円の支払いの略式起訴の判決を下しました。

参考:杉田水脈議員脅迫罪で罰金刑 ツイッターに「娘さんに被害」|iza

 

『信用毀損及び業務妨害』の損害賠償金の判決が下されたケース

神奈川県の会社員(20)の会社員の男性が、『熊本で動物園のライオンが逃げた』と Twitter でデマをツイートして業務妨害で逮捕された事件です。

このツイートにより熊本市の動植物園の職員は、電話問い合わせに対応することにより業務を妨害されました。

参考:「熊本地震でライオン脱走」Twitterにデマ拡散の男を逮捕|ITmdiaNEWS

 

誹謗中傷の被害に遭ったときの対処法3つ

ネットで誹謗中傷されたときの対処法を3つご紹介します。

①自分で削除依頼をする

掲示板やSNSで誹謗中傷の被害に遭い、書き込みを消してほしいなら以下の人や会社へ削除依頼をしましょう。

  • 書き込みをした本人
  • サイト管理者
  • サーバ会社

ただし、削除依頼したからといって絶対に対応してくれるとは限りません

無視されてしまうことも少なくありませんので、誹謗中傷の証拠を画像で保存またはプリントアウトして残しておきましょう

 

②法務省に相談する

自身で削除依頼しても対応してくれない場合は法務省に相談してみましょう。法務省にネットでの誹謗中傷について相談することでサイト運営者に削除依頼してもらえます。

ただし、法務省も法的権限はないため絶対に削除してもらえるとは限らないことは覚えておきましょう。

 

③弁護士に依頼する

どうしても削除もしくは誹謗中傷した人に慰謝料請求したい場合は、弁護士の力を借りることをおすすめします。

弁護士は法的な理由をつけてサイト運営者に削除依頼をするので、サイト運営者も削除に応じてくれやすい傾向がありますし、誹謗中傷されたときから時間が経っていなければ、相手を特定して慰謝料請求をすることも可能です。

誹謗中傷された人の書き込みが許せないなら弁護士に依頼しましょう。

【関連記事】誹謗中傷への事前対策と被害に遭った場合の対処方法のまとめ

 

 

誹謗中傷の被害に遭わないための対策

ネットでの誹謗中傷を防ぐ最大の対策はネットに自身の情報を載せない・書き込みをしないこと。ネットで発信をしたい人は、できるだけ自身を特定されるような個人情報まで書き込みしないように気をつけましょう。

 

まとめ

ネットだろうと誹謗中傷をされたのであれば、書き込みをした人は罪になります。

もし、あなたがネットで誹謗中傷の被害に遭っているなら、サイト運営者またはサーバ会社に、誹謗中傷された証拠を提出して削除依頼をしてください。

どうしても書き込みを削除したい or 書き込んだ人を許せないなら弁護士に依頼しましょう。

費用が気になる方は以下の記事をチェックしてみてください。

【関連記事】

この記事が、誹謗中傷に悩まされずにSNSやブログを楽しむ一助となれば幸いです。

参照元一覧
この記事を監修した法律事務所

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法律事務所アルシエン
清水陽平 弁護士 (東京弁護士会)
インターネット上の法律問題について途を切り拓いてきた弁護士。​日本初の案件を多数取り扱っており、誹謗中傷の削除、発信者情報開示請求、損害賠償請求など、相談者のお悩みに沿った解決策を提案。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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