最近では、有名人だけでなく一般人のなりすまし被害も発生しているようです。
なりすましアカウントの言動が本人による言動と誤解されれば、現実の交友関係に支障をきたす可能性も十分にあるでしょう。そのような事態を避けるため、なりすまし被害にあった場合は、放置するべきではありません。
この記事では、インスタのなりすまし被害への対処法を紹介します。アカウントの削除依頼や加害者の特定などを検討されている場合は、参考にしてみてください。
インスタでのなりすましにお悩みのあなたへ
インスタでなりすまし被害を受けていて「アカウントを削除したい」「相手を訴えたい」と悩んでいませんか?
結論からいうと、なりすまし被害でお悩みの方は弁護士への無料相談をおすすめします。犯人特定の手続きは自分でもできますが、発信者情報開示請求や損害賠償などの問題が関わるため、弁護士に相談しておくと安心でしょう。
弁護士に相談することで、以下のようなメリットが得られます。
- なりすましの犯人の特定方法がわかる
- 犯人の特定ができるか相談できる
- 犯人特定にかかる費用がわかる
- 犯人への損害賠償請求が可能かわかる
当サイトでは、ITトラブルの解決を得意とする弁護士を地域別で検索することができます。 無料相談はもちろん、電話で相談が可能な弁護士も多数掲載していますので、まずはお気軽にご相談ください。
なりすましによって問われる可能性がある罪
名誉毀損
なりすましアカウントを利用して、本人の評判が落ちるような発言を行うことは、名誉毀損となる余地があります。
例えば、以下のような投稿が考えられます。
3人と不倫してるけど奥さんにまったくばれていない (不貞行為をしていることの自認行為)
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あたしお酒強いから酔ってても運転は大丈夫。よく飲みながら運転している。(犯罪行為を行っていることの自認行為)
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プライバシー侵害
プライバシー侵害とは、個人の私生活上の事柄を許可なく公開する行為です。
どのような情報がプライバシー情報に該当するかについて明確な基準はありませんが、一般的には、以下の3つの条件を満たす情報がプライバシー情報となるものと考えられています。
- 私生活上の事実または私生活上の事実と受け取られるおそれのある事実
- これまで公開されていない事実
- 一般人の感覚からして公開をほっしないと思われる事実
例えば、『家族構成』『前科』『病歴』『出自』『身体的特徴』などの情報は、一般的にはプライバイシー情報に当たりやすいといえます。
なりすましアカウントを使って、本人のプライバシー情報と誤信されるような情報を暴露する行為は、それが真実でなくてもプライバシー権侵害に該当する可能性があります。
肖像権侵害
肖像権侵害とは、自身の肖像(容姿や姿勢)を勝手に公開されることによる権利侵害です。
肖像権が発生するかどうかについても明確な基準はありませんが、一般的には以下のような考慮要素を総合して肖像権の有無について検討することになります。
- 個人の特定・識別が可能である
- 公開されておらず、公開を許可していない
- 不特定多数に対する公開がされている
- 肖像の公開による実害がある
なりすまし行為の加害者を特定する方法
インスタのなりすましによる被害を受けた場合、加害者を特定したいと考えるのが通常です。しかし、どのような場合でも加害者が特定できるわけではありません。
しかし、なりすまし行為の結果、上記のような権利侵害が生じているような場合には、加害者の特定が可能かもしれません。
なりすまし行為の加害者加害者を特定できるまでの大まかな流れは、以下の通りです。
加害者特定手続きの流れ
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- インスタのサーバー管理者への加害者なりすまし行為に係るIPアドレス開示請求
- 開示されたIPアドレスからプロバイダの特定
- プロバイダに対する開示されたIPアドレスを利用した者のい契約者情報の加害者開示請求
- 加害者の加害者特定
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上記の手続きは裁判が必要になるケースがほとんどです。専門知識がないと対応は難しいので、弁護士へ相談しての対応を検討したほうが良いでしょう。
なお、2022年10月27日までに改正プロバイダ責任制限法が施行されます。改正プロバイダ責任制限法では、従来2段階の裁判手続が必要だった発信者情報開示請求を、1回の非訟手続によって行うことができるようになります。これにより、被害者側の負担が軽減すると考えられるでしょう。また、ログイン時情報の発信者情報開示請求は、一定の条件はあるものの、明文で認められるようになります。
特定にかかる期間の目安
インスタへの開示請求から加害者を特定できるまでの期間は、6ヶ月程度がおおよその目安です。
特定にかかる期間の目安
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IPアドレス開示請求(仮処分)
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1~2ヶ月
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個人情報開示請求(裁判)
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3~4ヶ月
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※特定には時間制限がある
加害者特定に必要な情報であるIPアドレスには保存期間があり、インスタへの投稿やログインから、3ヶ月がおおよその目安と言われています。
この期間を過ぎてしまうと、加害者の特定はできなくなるのでご注意ください。開示請求の手続き期間も考慮して、遅くても被害から1ヶ月以内には、特定手続きに着手しておきましょう。
警察は相談すれば動いてくれるのか
なりすまし行為だけでは事件性がないので、警察が動くことはありません。しかし、なりすましの結果、名誉毀損や業務妨害などの犯罪行為が行われているというケースでは、警察が動く可能性があります。
具体的には、警察に対して告訴(犯罪事実を指摘し訴追を求めること)を行うことで、警察が事件として立件し、捜査を開始する可能性があります。
最寄りの警察署または『サイバー犯罪相談窓口』へお問い合わせください。
刑事事件として立件されるかは警察の判断しだいです。事件性がないと判断されて対応されないケースも多々あるので、その場合は弁護士への依頼をご検討ください。
なりすまし被害は弁護士への依頼がおすすめ
加害者を特定した後に慰謝料請求を検討している場合は、弁護士への依頼が有効です。
なりすまし行為が違法な権利侵害行為に該当するような場合には、加害者特定後に民事裁判で損害賠償を求める余地もあります。
この場合も専門知識が不可欠ですので、ご自身だけでの対応に不安を感じるのであれば、弁護士への依頼をぜひご検討ください。
加害者へ請求できる慰謝料の相場
なりすまし被害で請求できる慰謝料は、被害の内容によって変わりますが、以下の金額がおおよその目安といわれています。
名誉毀損(一般人)
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10〜50万円
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名誉毀損(事業主)
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50〜100万円
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プライバシー侵害
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10〜50万円
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プライバシー侵害(ヌード写真の公開)
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100万円以上
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弁護士への依頼費用の目安
弁護士への依頼費用の目安は、以下の通りです。※弁護士事務所によって金額や料金体系は異なる
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着手金
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報酬金
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裁判費用
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削除依頼・IP特定
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裁判外
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5~10万円
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5~10万円
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×
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裁判
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約20万円
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約15万円
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3万円
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発信者の身元特定
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裁判外
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約5~10万円
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約15万円
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×
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裁判
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約20~30万円
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約15~20万円
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6万円
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損害賠償請求
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裁判外
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約10万円
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慰謝料の16%
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×
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裁判
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約20万円
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慰謝料の16%
|
3万円
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なお、加害者の特定にかかった費用は、加害者に請求が認められるケースもあります。ただし、裁判官の判断しだいなので、必ず請求できるとは限らない点にはご留意ください。
まとめ
インスタでのなりすまし被害に対する対処法は、以下の2通りです。
- インスタ運営への削除依頼
- 加害者を特定して訴訟する
なりすましの被害が『名誉毀損』や『肖像権侵害』、『プライバシー侵害』などの違法な権利侵害となるような場合は、加害者を特定した後、損害賠償を請求できる可能性があります。
弁護士の法律相談を利用すれば、ご自身の状況でのベストの対処法を確認できます。どのように対処するべきかお悩みの場合は、法律相談サービスはお気軽にご利用ください。
インスタでのなりすましにお悩みのあなたへ
インスタでなりすまし被害を受けていて「アカウントを削除したい」「相手を訴えたい」と悩んでいませんか?
結論からいうと、なりすまし被害でお悩みの方は弁護士への無料相談をおすすめします。犯人特定の手続きは自分でもできますが、発信者情報開示請求や損害賠償などの問題が関わるため、弁護士に相談しておくと安心でしょう。
弁護士に相談することで、以下のようなメリットが得られます。
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- 犯人特定にかかる費用がわかる
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