違法ダウンロードを理由に権利者からプロバイダを通じて開示請求をされることがあります。
もしプロバイダから意見照会書が届いた場合にはどのように対処すればよいのでしょうか。
本記事では違法ダウンロードによって開示請求を受けた場合の対処法について説明します。
現在置かれている状況を理解し、意見照会に回答したり、弁護士に相談したりしましょう。
開示請求をされたからといって、すぐに何かが生じるわけではありません。
しかし、違法ダウンロードは民法上の不法行為に該当する可能性が高いです(民法第709条)。
そのため、権利者は開示請求によって侵害者の連絡先を入手し、その後、損害賠償請求をおこなう予定だと考えられます。
開示請求をされた時点で「権利者が、法的措置に向けて動き始めている」と理解しましょう。
ここでは、違法ダウンロードで開示請求されたときの基本的な流れを解説します。
まずは、プロバイダから「発信者情報開示請求に係る意見照会書」という書類が届きます。
この意見照会書は「権利者に氏名や連絡先を教えてもよいか」を契約者に確認するための書類です。
照会書には、請求者の情報、侵害された権利の内容、対象となった作品名などが記載されています。
冷静になって照会書の内容を確認し「心当たりがあるかどうか」「どのように対応するべきか」などを考えるようにしましょう。
プロバイダの意見照会書には自身の意思を伝えるための「回答書」も添付されています。
回答書では、開示請求の同意・不同意の意思や不同意の場合はその理由を伝えることができます。
なお、期限は照会書を受領した日から2週間以内であることが多いため、忘れずに返送しましょう。
もし侵害者の情報が開示された場合、権利者から損害賠償を請求される可能性が高いです。
賠償金の請求方法はいくつかありますが、一般的には書面で請求されることが多いでしょう。
なお、権利者本人から直接請求されるケースもあれば、弁護士から請求されるケースもあります。
ここでは、違法ダウンロードで開示請求をされた場合の回答方法について説明します。
開示請求に同意しない場合は、回答書の「同意しません」という項目に「○」を付けます。
また、開示に同意しない場合は「開示しない理由」についても記載する必要があります。
違法ダウンロードに関して開示しない理由には、以下のようなものが挙げられます。
なお、同意しない理由は非常に重要になるため、正直かつ正確に記載することをおすすめします。
開示請求に同意する場合は、回答書の「同意します」という項目に「○」を付けます。
同意する場合は、特に理由などは求められないため、そのまま返送すれば問題ないでしょう。
その後、プロバイダが請求者(権利者)に対して契約者(侵害者)の情報の開示をおこないます。
ここでは、違法ダウンロードの開示請求について弁護士に相談・依頼するメリットを説明します。
プロバイダに提出する回答書についてアドバイスを受けられます。
たとえば「同意するべきかどうか」に関するアドバイスを受けられます。
また、同意しない場合には「理由」について何を書くべきかを教えてもらえるでしょう。
結果として、個人情報の開示や損害賠償請求といったリスクを軽減することにつながります。
弁護士には、開示されたあとの権利者側との交渉や法的手続きなども依頼することができます。
賠償金の減額交渉はもちろん、これ以上問題が発展しないよう対応してくれることが多いです。
また、手続きの多くを一任でき、時間的・精神的な負担を軽減できることもメリットといえます。
違法ダウンロードをすると、刑事罰を科されるリスクがあります(著作権法第119条3項)。
そのため、権利者側が刑事告訴をしたときの対処についても、弁護士に任せることが可能です。
刑事事件化した場合は逮捕や勾留によって、長期間、身柄を拘束されるリスクなども生じます。
弁護士に依頼し、身柄拘束の回避や不起訴処分の獲得を目指してもらうことが重要になるでしょう。
ここでは、違法ダウンロードの開示請求に関するよくある質問に回答します。
以下のようなケースでは、権利者に対して侵害者の氏名や連絡先などが開示されます。
なお、プロバイダから「あなたの氏名や連絡先を開示しました」といった通知は届きません。
実際に氏名や連絡先が開示されたかどうかは、損害賠償請求などがあってはじめてわかるでしょう。
開示請求(意見照会書)の無視は、おすすめできません。
意見照会書を無視した場合、プロバイダが権利者の請求に応じてしまう可能性があります。
特に開示させたくないケースでは、必ず期限内にプロバイダへ回答するようにしましょう。
開示請求をされたからといって、必ずしも逮捕されるわけではありません。
開示請求は、主に侵害者に対して損害賠償請求をするための準備としておこなわれます。
そのため、通常は刑事事件としてではなく、民事事件としての解決を目指していると考えられます。
ただし、違法ダウンロードした作品を販売しているなどの事情があれば、刑事事件化して逮捕されるリスクが高まるでしょう。
具体的にいつまでと説明することは難しいです。
一般的に、プロバイダのログの保存期間は「3ヵ月~6ヵ月」程度といわれることが多いです。
しかし、権利者がプロバイダに対して、ログの保全要請をしているケースも少なくありません。
ログが保全されている場合、保存期間の目安を過ぎたあとでも開示請求されることはあるでしょう。
家族が違法ダウンロードをした場合には「書式③-2」を使って意見照会書に回答します。
また、家族が違法ダウンロードをしていた場合も、早めに弁護士に相談・依頼すべきです。
違法ダウンロードは、民法上の不法行為に該当する可能性が高いです。
そのため、開示請求された時点で権利者側が損害賠償請求などに向けて動いていると考えられます。
開示請求を受けた際に適切に対応しないと、より大きな問題へと発展してしまうリスクがあります。
開示請求をされた場合には、できる限り早くITトラブルが得意な弁護士に相談するとよいでしょう。
「ベンナビIT」で開示請求された側の支援をしている弁護士を探して、まずは相談してみましょう。
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