「過去にROMを違法ダウンロードしたことがバレるのでは」「もしかしたら逮捕されるのでは」と不安を感じていませんか?
ROMの違法ダウンロードがバレる可能性はあります。
リスクを最小限に抑えるためには、正しい対処法を知っておくことが重要です。
本記事では、違法なROMダウンロードがバレる仕組みや逮捕の実態、問われる可能性のある刑事責任と民事責任について解説します。
誤ってダウンロードしてしまった場合の対処法についても紹介していますので、不安を解消するための参考にしてください。
匿名でのROMダウンロードでも、インターネット上の住所である「IPアドレス」などが通信履歴に残り、バレる可能性は十分にあります。
特に違法なダウンロードであれば、権利者や警察によってIPアドレスが特定され、この情報に基づき身元まで調べられる可能性があるのです。
ここでは、具体的にどのような理由で違法なROMダウンロードがIPアドレスなどの情報からバレるのか見ていきましょう。
違法にアップロードされたROMのデータについて、著作権者が利用者の身元を特定する主な手段のひとつが「発信者情報開示請求」です。
ただし、全てのダウンロード行為で直ちに特定されるわけではありません。
身元が特定されるまでの一般的な流れは、次のとおりです。
| 段階 | 著作権者の対応 |
| ①IPアドレスの開示請求 | 違法ダウンロードがおこなわれたと想定されるサイトの管理者に、IPアドレスの開示請求をおこなう。 |
| ②プロバイダ(通信会社)の特定 | 開示されたIPアドレスをもとに侵害者が利用しているプロバイダ(通信会社)を特定する。 |
| ③プロバイダに対して発信者情報開示請求 | プロバイダへの発信者情報開示請求が認められると、侵害者の個人情報が特定される。 |
特定した情報をもとに、著作権者は契約者に対して損害賠償請求などを進めます。
発信者情報開示請求については、以下記事で詳しく解説しています。
興味があればあわせて参照ください。
著作権者が警察に刑事告訴をおこない、警察の捜査によって違法ダウンロードがバレるケースもあります。
著作権侵害は「親告罪」にあたるため、著作権者が警察に告訴する(処罰を求める)ことで捜査が始まる仕組みです。
告訴を受けた警察は令状を取得し、違法サイトのサーバーやプロバイダから通信ログを押収します。
押収したログをもとに、ダウンロードした個人の特定を進めます。
刑事告訴手続きについては、以下記事で詳しく解説しています。興味があればあわせて参照ください。
全てのROMダウンロードが違法になるわけではありません。
取得方法やデータの性質によって、合法か違法かが分かれます。
かつてはエミュレータで遊ぶためにROMデータを入手する行為が広くおこなわれていました。
しかし、著作権法の改正により違法となる範囲は拡大しているので注意が必要です。
どのようなケースが違法・合法にあたるのか、具体的に見ていきましょう。
著作権違反となるのは、市販のゲームソフトなど著作権で保護されたROMデータを著作権者の許可なくダウンロードした場合です。
より具体的には以下のようなケースが考えられます。
■著作権で保護されたROMデータを、著作権者の許可なく・・・
私的利用の目的であっても、違法にアップロードされたデータだと知りながらダウンロードする行為は、著作権法違反にあたる可能性があります。
「無料で配布されていたから問題ないと思った」という主張は認められません。
著作権法違反とならないのは、主に以下のケースです。
| 違法とならないケース | 具体例 |
| 公式ストアでの正規購入 | ニンテンドーeショップやSteamなどからのダウンロード |
| 自分のソフトからの私的な吸い出し | 所有するカートリッジから、コピーガード(技術的保護手段)が施されていないソフトを自分で吸い出して自分だけで遊ぶ行為 |
| 著作権者公認の無料配布 | 公式に無料公開されているフリーゲームのダウンロード |
なお、コピーガードが施されているソフトの吸い出しは、私的利用であっても著作権法違反となります(著作権法第30条第1項第2号)。
また、違法になるケースに該当する行為をおこなったとしても、違法にアップロードされたデータだと知らなかった場合は、理論上は罪に問われません。
ただし、警察などに指摘された場合に故意でなかったことを証明するのは困難です。
「知らなかった」では済まない可能性があります。
ROMの違法ダウンロードが発覚すると、著作権法違反として刑事罰が科されるおそれがあります。
法定刑は「2年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金、またはその両方」です(著作権法第119条第3項)。
著作権法違反が成立するには、以下の要件を満たす必要があります。
| 要件 | 内容 |
| ①違法アップロード | ダウンロード元のデータが、違法にアップロードされた著作物である |
| ②有償著作物 | 対象の著作物が有償である |
| ③故意 | 違法にアップロードされたデータだと知りながらダウンロードした |
| (④継続性・反復性※) | ダウンロード行為を継続的または反復的におこなった |
※④の要件は、漫画・書籍・コンピュータプログラムなど「録音・録画以外の著作物」が対象です(著作権法第119条第3項第2号)。
音楽や映像(録音・録画)のダウンロードは、1回であっても刑事罰の対象になります(同第1号)。
刑事罰とは別に、著作権者から損害賠償を請求される民事上のリスクもあります。
違法ダウンロードのみをおこなった侵害者については、主として著作権法第114条3項の「使用料相当額」による算定が用いられます。
具体的には、当該著作物を正規に利用する場合に通常支払われるべき対価(例:ゲーム1本の販売価格、動画の配信視聴料、電子書籍1冊分の価格など)を基準とし、違法にダウンロードした本数・回数に応じて損害額が算定されます。
また、損害賠償額とは別に、訴訟に至った場合には、侵害行為と直接関係があると認められる範囲で、発信者情報開示請求に要した調査費用や、裁判所が相当と認める弁護士費用の一部が追加で請求されるケースもあります。
違法ダウンロードは犯罪ですが、現実的にダウンロードした側が逮捕されるケースは少ないです。
逮捕に至るケースが少ない理由として考えられるのは、主に以下の3つです。
違法ダウンロード罪を成立させるには、ダウンロードした本人が「違法なデータだと知っていた(故意があった)」と捜査機関が証明しなければなりません。
本人が「公式の無料配布だと思っていた」「正規品だと誤解していた」と主張した場合、故意を客観的な証拠で立証するのは難しいのが実情です。
また、違法にアップロードされたコンテンツをパソコンやスマートフォンに複製・保管した証拠を押さえる必要もあります。
しかし、個人の端末内のデータを把握するのは容易ではありません。
違法なROMダウンロードによる著作権侵害は原則として「親告罪」にあたるため、著作権者が刑事告訴しない限り、侵害者を起訴できません。
しかし著作権者が著作権違反で訴えるには、侵害者が違法にアップロードされたROMをダウンロード・保管していることを証明する必要があります。
著作権者が侵害者のパソコンやスマートフォンを調べて対象のデータが保存されていることを確認するのは簡単ではありません。
そのため権利侵害の立証が困難となり、著作権者が訴えるのを諦めてしまうケースが多いわけです。
違法アップロードをする人がいる限り、違法ダウンロードをする人も増え続けます。
そのため、大元である「アップロード側(サイト運営者や配布者)」を摘発するほうが、著作権の保護には効果的だと考えられています。
ダウンロードした人物が著作権者に与える損害はそこまで大きくない一方で、不特定多数に配布しているサイト運営者が与える損害は甚大です。
捜査機関が配布側の摘発に注力する分、ダウンロードする側が逮捕される可能性は相対的に低くなっています。
このように違法ダウンロードした侵害者が逮捕されるケースが少ないのは事実です。
しかし、必ずしも逮捕されないと言い切れるわけではありません。
次項ではROMダウンロードで特にダウンロードされやすいケースを解説します。
TorrentやShareなどのP2P方式のファイル共有ソフトを利用したROMダウンロードをした場合は、逮捕される可能性が上がります。
これらのファイル共有ソフトを利用すると、ダウンロードと同時にアップロードも発生します。
違法アップロードの場合、侵害者の特定に必要なIPアドレスがほかの利用者にも見える状態となるのです。
そのため違法ダウンロードだけする場合に比べ、個人の特定が簡単になり逮捕されやすいと考えられます。
また、違法アップロードに関しては、一定の条件を満たすと著作権者の告訴がなくても起訴できる「非親告罪」として扱われます。
そのため、ダウンロードしかしていないつもりでも、「違法アップロード」として逮捕されるリスクが高まります。

すでに違法なROMをダウンロードしてしまった場合は、放置せず速やかに対処してください。
今すぐ取るべき主な対処法は、以下の5つです。
ダウンロードしてしまった違法なROMデータは、使用せずにパソコンやスマートフォンからすぐに削除してください。
データを削除すれば、ファイル共有ソフトによる再配布などを防げます。
また削除したあとは、対象のROMを使用していないことの証明になるので、逮捕の可能性を軽減できるわけです。
ただし、違法ダウンロードをしたという事実は消えないので、削除するだけで逮捕を確実に回避できるわけではありません。
逮捕を回避するほかの方法もあわせて検討しましょう。
違法にダウンロードしたROMを共有・アップロードすると、以下のようにダウンロードよりもはるかに重い刑罰が科されます。
| 行為 | 罰則 |
| 違法ダウンロード | 2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金 |
| 違法アップロード | 10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金 |
SNSやファイル共有サービスでROMデータを共有する行為も「アップロード」にあたります。
問題を大きくしないためにも、ダウンロードしたデータの共有やアップロードは控えてください。
どうしても逮捕の不安が拭えず、精神的に追い詰められている場合は、警察への自首も選択肢のひとつです。
自首が成立すれば、刑罰が減軽される可能性があります(刑法第42条)。
また、「逃亡や証拠隠滅の恐れがない」と判断され、逮捕を回避できる可能性も高まります。
ただし、違法ダウンロードのみでアップロードまでおこなっていない場合、自首には慎重な判断が必要です。
違法なROMダウンロードによる著作権侵害は原則として親告罪であり、著作権者が告訴していない段階で自首しても、受理されずに帰されるケースがあります。
かえって、警察が事実確認の過程で権利者に照会する可能性も否定できず、結果として告訴に発展するリスクがある点には留意が必要です。
これに対し、Torrentなどのファイル共有ソフトを使用していた場合には、ダウンロードと同時にアップロードが行われ、違法アップロードに該当する可能性があります。
違法アップロードは法的評価が重くなりやすく、相対的にリスクが高い類型であるため、自首を含めた早期対応を検討すべきケースもあります。
このように、自首の是非は行為内容や発覚状況によって大きく異なるため、個別の事情に基づいて慎重に判断することが重要です。
難しい判断が求められることから、弁護士に相談することが強く推奨されます。
弁護士に依頼して、自首に同行してもらうことも可能です。
プロバイダから「発信者情報開示に係る意見照会書」が届いた場合は、絶対に放置せず期限内に回答してください。
回答期限は通常2週間程度です。
意見照会書とは、著作権者がプロバイダに対して契約者の個人情報の開示を求めた際に、プロバイダから届く確認の書面です。
これが届いた時点で、著作権者がIPアドレスやタイムスタンプなどの具体的な証拠を把握し、開示を前提とした手続を進めている段階にあることを意味します。
期限内に意見を提出しなかった場合、プロバイダは利用者の反論がないまま、提出されている証拠関係などをもとに、発信者情報を開示するかどうかを判断することになります。
客観的な証拠が揃っている場合には、回答しなかったとしても開示に至るケースが多く、放置によって開示を回避できる可能性は高くありません。
また、回答しないことで「反省していない」とみなされ、示談交渉で著作権者側が強硬な姿勢を取る原因にもなりかねません。
自己判断で虚偽の理由を書くのも危険です。
あとの裁判で不利な証拠として扱われるおそれがあるため、回答内容は慎重に検討してください。
意見照会書については、以下記事で詳しく解説しています。
興味があればあわせて参照ください。
違法ダウンロードで逮捕される不安があれば、弁護士に相談することが最も有効な対処法のひとつです。
自己判断で著作権者側に直接連絡を取ると、不用意な発言をしてしまったり、本来支払う必要のない高額な賠償金を請求されたりするおそれがあります。
自分だけで、著作権侵害をしてしまった場合の対応をするリスクは少なくありません。
その点、弁護士に対応の相談・依頼をすると以下のようなメリットがあり、上記のようなリスクを回避しやすくなります。
費用面が心配な方も、無料相談を受け付けている法律事務所が多いため、まずは気軽に問い合わせてみることをおすすめします。
ROMの違法ダウンロードは、発信者情報開示請求や刑事告訴によりバレるリスクがあります。
違法ダウンロードの刑事罰は「2年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金」です。
逮捕に至るケースは多くありませんが、民事上の損害賠償請求を受ける可能性は十分にあります。
意見照会書を放置すれば高額な賠償請求に直結する危険性もあるため、データの削除や弁護士への相談などの対処が重要です。
弁護士に相談すれば、自首の判断や意見照会書への回答について、法的な根拠に基づいた適切なアドバイスを受けられます。
万が一著作権者から賠償請求を受けた場合でも、弁護士が代理で示談交渉を進めてくれるため、漠然とした不安を抱え続ける必要はありません。
「ベンナビIT」では、ネットトラブルが得意な弁護士を地域や相談内容から探せます。
不安を抱えたまま放置するのが、一番リスクの高い行動です。
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