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ネットに顔写真を晒された時の初動対応と削除・慰謝料請求の流れ

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無断で顔写真を撮影したり、撮影した顔写真をインターネットやSNS上に無断で公開したりする行為は、肖像権侵害にあたる可能性があります。

晒し行為の態様によっては、名誉毀損罪などの犯罪が成立する場合もあります。

被害を受けたら、まずは証拠を保存しましょう。

削除依頼・発信者情報開示・慰謝料請求など、被害の拡大防止・回復の措置を取れる場合があります。

本記事では、インターネット上に顔写真を晒された場合の初動対応、晒した相手を特定して責任を追及する手順を解説します。

慰謝料の相場や適切な相談窓口も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目次

ネットに顔写真を晒されたら今すぐ取るべき行動

インターネットやSNS上に顔写真を晒されたと気づいたら、投稿をスクリーンショット保存しましょう。

被害の拡大を防ぐためには、画像検索を利用して悪用や拡散されていないか調べるのも有効です。

投稿のスクリーンショットを撮り証拠を確保する

自分の顔写真が無断で晒された投稿を見つけたら、まずはスクリーンショットを撮り、証拠を保存してください。

投稿者の特定や責任追及にかかる法的手続には、権利侵害があった事実を示す証拠が必要です。

インターネットやSNS上の投稿は、削除や編集が容易であり、あとから確認できなくなるおそれがあります。

ブロックや通報は、証拠を保存したあとにおこないましょう。

証拠を保存する際は、URL・投稿日時・アカウント名などがわかるよう記録するのがポイントです。

コメント欄や動画投稿など画面遷移をともなうページは、動画による記録も有効です。

投稿数が多い場合などには、ブラウザの印刷プレビュー機能を使って、URLや日時入りのPDFとして保存する方法もあります。

画像検索を利用して悪用や拡散されていないか調べる

被害の範囲を正確に把握するため、パソコンやスマートフォンから画像検索を使い、顔写真がほかのサイトに転載されていないかを確認しましょう。

すでに複数のSNSや匿名掲示板に転載されていれば、被害が拡大するおそれがあるためです。

画像検索の手順は、以下のとおりです。

デバイス 使用ツール 操作の手順
パソコン Google画像検索またはGoogleレンズ 画像検索の画面を開き、保存した顔写真をアップロードするか、検索欄にドラッグして検索する
スマートフォン GoogleアプリのGoogleレンズ Googleアプリを開き、検索窓のレンズアイコンから顔写真を選択して検索する

検索の途中でほかのSNSや匿名掲示板への転載を見つけた場合は、URLや投稿日時がわかるようスクリーンショットを撮りましょう。

ネットに顔写真を晒す行為は違法?該当しうる権利侵害と犯罪

他人の顔写真を無断で晒す行為は、肖像権の侵害に当たります。

氏名や住所をあわせて公開すれば、プライバシー侵害が成立する可能性もあります。

顔写真に侮辱的な言葉や事実を添えて投稿されている場合は、名誉毀損罪や侮辱罪が成立する可能性もあるでしょう。

性的な画像であれば、リベンジポルノ防止法違反として刑事罰が科されることもあります。

肖像権侵害|顔写真の無断撮影・公開

本人の許可なく顔写真を撮影したり、撮影した写真をインターネットやSNSに公開したりする行為は、肖像権の侵害にあたる可能性があります。

肖像権とは、自分の顔や容姿をみだりに撮影・公表されない権利です。

法律の条文に直接明記されていないものの、過去の裁判例の積み重ねによって法的な保護が認められています。

肖像権には、以下の3つの権利が含まれると考えられています。

肖像権

肖像権侵害の成立要件、肖像権侵害にあたるケースの具体例などを見ていきましょう。

肖像権侵害の判断基準

肖像権侵害の成否は、人格的利益の侵害が受忍限度を超えるかどうかという基準で判断されます(最高裁平成17年11月10日判決)。

受忍限度を超えるかどうかの判断には、以下の6つの要素が考慮されます。

考慮要素 考え方
被写体の社会的地位 被撮影者が政治家などの公人や著名人などの場合には、侵害性は低く評価される。一方、被撮影者が一般私人であれば、侵害性が高く評価される。
撮影されたときの活動内容 撮影・公開された写真の内容が私生活や他人に知られたくない状況であれば、侵害性が高く評価される。公務・公的行事への参加中や、公開イベント・記者会見でのスピーチ中などは、侵害性が低く評価される。
撮影された場所 自宅・ホテル個室・病院内など私的空間での撮影は侵害性が高く評価される。公園・公道など公共の場所での撮影は、侵害性が低く評価される。
撮影・公開の目的 当初の撮影目的と利用が一致していれば、侵害性は低く評価される。一方、当初の目的を逸脱した転用利用は、侵害性が高く評価される。
撮影・公開の方法 被撮影者が撮影を明示的に拒絶している場合や、隠し撮りの場合は侵害性が高く評価される。多人数が写り個人に焦点が当たっていない場合は、侵害性が低く評価される。
撮影・公開の必要性 撮影・公表の必要性が高ければ侵害性が低く評価され、必要性が低ければ侵害性が高く評価される。

肖像権侵害が認められやすいケース

インターネットやSNS上に顔写真が晒された場合に、肖像権侵害が認められやすいのは以下のようなケースです。

  • 撮影を拒否したにもかかわらず撮影されたうえ、無断で公開された
  • 自宅やホテルの個室など、私的な空間での姿を撮影・公開された
  • 不特定多数が閲覧できる媒体に、無断で顔写真を公開された

撮影の拒否を無視する行為は、侵害性が高く評価されます。

手でカメラのレンズを遮る、顔を覆い隠すなど、拒否の意思が明らかな場合も同様です。

私的な空間での撮影は、被撮影者に大きな精神的苦痛を与えます。

たとえば、自宅でくつろぐ姿・下着や水着姿・酩酊時の写真などを投稿されたケースです。

SNSでの公開は拡散・保存されやすく、不利益が大きくなるでしょう。

許可を得て撮影した写真でも、本人に断りなく公開すれば、肖像権侵害が成立し得ます。

肖像権侵害が認められにくいケース

肖像権侵害が認められにくい主なケースは、以下のとおりです。

  • 公共の場で撮影された風景写真に、たまたま写り込んでいた
  • 写真が不鮮明で、自分の顔だと判別できない(解像度を上げれば特定できる場合を除く)
  • 出演者やスタッフとして参加したイベントの写真に写っていた

公共の場所では、特定の人物を狙った撮影でない限り、受忍限度を超えるとは評価されにくいでしょう。

肖像権は許可なく自分の容ぼうや姿を撮影・公表されない権利なので、誰であるかが判別できなければ、権利が侵害されたとはいえません。

イベントの出演者やスタッフは、記録や広報のための撮影・公表をある程度受忍すべきと考えられます。

ただし、宗教に関わる行事や、出自・性的指向などに関わるイベントでの無断撮影・公開は、肖像権侵害が認められることがあります。

プライバシー侵害|氏名・住所など私生活情報の暴露

顔写真とあわせて氏名・住所・勤務先・学校名などの私生活情報を晒された場合は、プライバシー侵害が成立する可能性があります。

プライバシー権は、私生活をみだりに公開されない権利で、肖像権と同じく判例で認められた人格的な利益です。

プライバシー侵害が成立するのは、次の4つの要件を満たす場合です。

  • 私生活上の事実、または事実らしく受け取られる事柄である(私事性)
  • 一般の人の感覚で公開してほしくないと考えられる情報である(秘匿性)
  • まだ広く知られていない事柄である(非公知性)
  • 本人が実際に不快・不安を覚えた(不快・不安の発生)

ただし、不法行為が成立するかどうかは、公開する側の利益と公開された側が受けた不利益を天秤にかけて判断されます。

前者が後者に優越する場合、不法行為は成立しません。

名誉毀損罪|社会的評価の低下

顔写真とともに、社会的評価を下げる具体的な事実を公然と示した場合は、名誉毀損罪が成立する可能性があります。

名誉毀損罪は、公然性・事実の摘示・名誉の毀損の3つの要件を満たすと成立します。

示した事実が真実かどうかは問われません。

たとえば、「○○は不倫している」「○○は会社の金を横領して解雇された」といった文章を顔写真に添えて投稿する行為などが該当します。

SNSや掲示板は不特定多数が閲覧できるため、公然性が認められやすいでしょう。

有罪となれば、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科されます。

刑事責任とは別に、名誉権の侵害(名誉毀損)として、民事上の責任(損害賠償請求など)を問われる可能性もあります。

侮辱罪|具体的な事実を示さないからかい行為

事実を示さずに「ブス」「バカ」などの言葉を顔写真に添えて公然と侮辱した場合は、侮辱罪が成立する可能性があります。

侮辱罪は、具体的な事実を示さなくても、公然と人を侮辱すれば成立し得ます。

2022年の法改正で法定刑が引き上げられ、1年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料となりました。

刑事責任とは別に、名誉感情の侵害を理由に民事上の責任を追及される可能性もあります。

「バカ・ブス・デブ」など具体的な事実を含まない純然たる罵倒でも、悪質性や頻度によっては、損害賠償(慰謝料)請求の対象となり得ます。

著作権侵害|自身で撮影した写真の無断使用

自分が撮影した写真を、第三者に無断で転載された場合は、著作権侵害が成立する可能性があります。

写真も、撮影者の思想または感情を創作的に表現していれば、著作物として保護されます。

構図・光・シャッターのタイミングなどに工夫があり、創作性が認められる写真であれば、自撮り写真も保護の対象となるでしょう。

他人の著作物である写真を無断でSNSなどに転載する行為は、著作権法上の複製権および公衆送信権を侵害します。

自分で撮った自撮り写真をSNSに載せたあと、無断で転載された場合は、著作権を侵害されたといえる可能性があります(単純な記録写真を除く)。

【媒体別】晒された顔写真をネットから削除する依頼方法

インターネットやSNS上に無断で晒された顔写真を削除する方法は、投稿された媒体によって異なります。

まずは各サービスの運営者(コンテンツプロバイダ)に報告するのが基本です。

2025年4月施行の情報流通プラットフォーム対処法により、大規模SNS事業者には削除申出から原則7日以内の結果通知義務が課されています。

X(旧Twitter)の場合

X(旧Twitter)では、投稿画面からの報告のほか、ヘルプセンターの報告フォームから削除を依頼できます。

Xは、住所や電話番号などの個人情報のほか、私的な状況で本人の同意なく撮影・共有された画像の投稿を禁止しています。

フォームには、問題となる投稿の内容に応じて入力すべき事項が順番に表示されるため、案内に従って入力しましょう。

通常は、数日以内にX運営からメールまたはアプリ通知が届き、削除の可否や追加確認の連絡が入ります。

Instagramの場合

Instagramでは、投稿の報告メニューからの報告のほか、ヘルプセンターの報告フォームから削除を依頼できます。

運営元のMetaは、他人の連絡先情報・自宅の住所・身分証明書などの共有を禁止しています。

報告フォームを利用する場合は、案内に沿って対象投稿のURLなどを入力して送信しましょう。

写っているのが本人かどうかを確認するため、後日、写真付きの身分証明書の提示を求められることがあります。

自分で撮影した自撮り写真を無断で転載された場合は、著作権報告フォームも利用できます。

YouTubeの場合

YouTubeでは、まず動画の投稿者へ削除を依頼し、応じない場合にプライバシー侵害の申立て手続きへ進みます。

YouTubeは、本人を特定できる情報や本人が写っている動画を、本人の同意なく投稿することを禁止しています。

専用フォームの案内に従って、動画のURLや自分が映っている箇所などを入力しましょう。

申し立てを受けると、投稿者にまず対応の機会が与えられ、対応がなければYouTubeが内容を審査して削除の可否を判断します。

著作権侵害の申し立てと異なり、プライバシー侵害の申し立てでは、申立人の情報は投稿者に共有されません。

ブログや匿名掲示板の場合

個人ブログは、まず記事の投稿者や管理人へ削除を依頼し、応じない場合はブログサービスの運営会社へ申請します。

匿名掲示板は、サイトごとに定められた削除ガイドラインと削除依頼の窓口に従いましょう。

主なブログ・掲示板の削除依頼の窓口や削除ガイドラインは、以下のとおりです。

媒体 削除依頼の窓口またはガイドライン
Amebaブログ Amebaヘルプ|お問い合わせ
Amebaヘルプ|削除請求(送信防止措置の申出)
はてなブログ はてなのサービスで私の権利が侵害されています – はてなヘルプ|お問い合わせ
はてな情報削除の流れ - Hatena Policies
livedoor Blog ブログ記事の削除依頼 – livedoorお客様サポートセンター
FC2ブログ 不適切サイト報告・異議申し立てフォーム
note リクエストを送信 – noteヘルプセンター
5ちゃんねる 削除ガイドライン - 5ちゃんねるwiki
爆サイ.com 削除依頼について|爆サイ.com
したらば掲示板 お問い合わせに関する注意事項 - したらば掲示板

運営側が応じない場合に晒された顔写真を削除する方法

サイト管理者やSNS事業者が任意の削除に応じない場合は、情報流通プラットフォーム対処法に基づく送信防止措置依頼を利用してみましょう。

同法に基づく送信防止措置に応じてもらえない場合は、削除の仮処分命令の申立てを検討します。

情報流通プラットフォーム対処法に基づき送信防止措置を依頼する

任意の削除に応じてもらえない場合は、情報流通プラットフォーム対処法に基づく送信防止措置依頼を検討します。

一般社団法人テレコムサービス協会は、同法の運用に関するガイドラインを制定し、書式(通称:テレサ書式)を公開しています。

削除依頼の場面では、送信防止措置依頼書の利用が可能です。

大手プロバイダ各社の運用も、基本的にはガイドラインに沿っているので、書面での削除依頼はテレサ書式を使うのがおすすめです。

削除依頼を受けたプロバイダは、他人の権利が不当に侵害されていると信じるに足りる相当の理由があった場合、当該投稿を削除できます。

相当の理由がないときは、発信者に連絡をとれない場合を除き、発信者に意見照会をおこなうのが原則です。

意見照会を受けた発信者から反論がない場合、プロバイダは投稿を削除できます。

裁判所に削除の仮処分命令を申し立てる

テレサ書式による削除請求に応じてもらえない場合は、削除の仮処分命令の申立てを検討します。

削除の仮処分とは、裁判所に申し立てて、特定の投稿について「仮に削除すること」を命じてもらう手続きです。

申立てが認められるのは、以下の要件を満たす場合です。

  • 被保全権利(仮処分命令によって保護されるべき権利)がある
  • 保全の必要性がある

インターネット上の投稿は拡散性が高く、削除が遅れるほど回復が困難になるおそれがあります。

肖像権やプライバシー権などの被保全権利が存在し、同権利への違法な侵害が認められるのであれば、通常は保全の必要性も認められます。

仮処分が認められる場合、相手方に損害が生じたときに備え、担保金の供託が求められるのが一般的です。

裁判所が削除命令を出すと、プロバイダ側が削除対応をおこないます。

顔写真を晒した犯人を特定して訴訟を起こす手順

投稿者が匿名アカウントを利用している場合は、発信者情報開示手続により、氏名や住所を特定できる可能性があります。

相手が特定できれば、交渉または訴訟上の損害賠償請求が可能です。

被害が悪質なケースでは、刑事告訴を検討する場合もあります。

1. サイト管理者やプロバイダに発信者情報開示請求をおこなう

発信者情報の開示を受けるためには、投稿に使用されたアクセスプロバイダの特定が必要です。

サイト管理者(コンテンツプロバイダ)への削除依頼時に、IPアドレスなどのアクセスログの開示も請求するのが一般的です。

IPアドレスの開示を受けたら、投稿に使用されたアクセスプロバイダを特定します。

アクセスプロバイダを特定する際は、「whois検索」を使用します。

検索エンジンで「whois」と入力して検索すると複数のサイトが表示されるので、使いやすいものを選んでください。

アクセスプロバイダを特定できたら、発信者情報の開示とログ保存を要請しましょう。

開示請求方法には、ガイドライン(テレサ書式)による任意請求と、訴訟提起の2つがあります。

まずは任意請求を試み、応じてもらえない場合に訴訟提起を検討するのが一般的です。

2. 特定した犯人へ内容証明郵便を送り示談交渉をおこなう

発信者を特定できれば、不法行為に基づく損害賠償(慰謝料)を請求できます。

まずは、発信者に内容証明郵便を送付して、示談交渉による解決を試みましょう。

発信者が交渉に応じて合意が成立した場合は、示談書を作成します。

示談書には、慰謝料の金額や支払方法・支払期日などのほか、再発防止のために以下のような条項を設けるのが有効です。

  • 二度と同様の行為を繰り返さないと誓約する条項
  • 違約した場合の損害賠償の予定条項

3. 示談が決裂した場合は民事訴訟を提起する

交渉での解決が見込めない場合には、民事訴訟による解決を検討できます。

ただし、ほかの権利が侵害されている場合を除き、肖像権侵害による損害賠償(慰謝料)は低額になる傾向があります。

事案によっては交渉による解決のほうが費用対効果が高い場合もあるため、訴訟提起を検討する場合は、事前に弁護士への相談がおすすめです。

4. 悪質な場合は刑事告訴により警察の捜査を求める

顔写真を晒されただけでなく、名誉毀損行為や営業妨害行為など刑罰法規に触れる行為を受けた場合は、刑事告訴を検討します。

刑事告訴は、発信者の特定前でも可能です。

刑事告訴をおこなう場合は、事前に所轄の警察署に相談するなど、警察と連携を取りながら証拠資料の収集に協力することが必要です。

警察に相談に行く際は、事実経過を時系列でまとめた資料を持参しましょう。

顔写真をネットに晒された際の慰謝料相場

慰謝料の金額は、肖像権侵害だけなのか、名誉権やプライバシー権も侵害されているのかによって変わります。

公開の範囲や悪質性、被害者の年齢などによっても金額が左右します。

肖像権侵害のみの場合

悪口などがなく、単に顔写真を無断で公開された場合の慰謝料相場は、10万円〜50万円程度です。

リベンジポルノのように精神的被害が深刻な場合には、100万円を超える慰謝料が認められるケースもあります。

名誉毀損や侮辱が伴う場合

肖像権だけでなく、名誉権やプライバシー権も侵害した場合は、増額される可能性があります。

権利侵害の類型別の慰謝料の目安は、以下のとおりです。

権利侵害の類型 対象 慰謝料の目安
名誉毀損(名誉権侵害) 個人 10万円〜50万円程度
法人 50万円〜100万円程度
名誉感情の侵害(侮辱) 個人 数万円〜十数万円程度
プライバシー侵害 個人 10万円〜50万円程度

ネットに顔写真を晒された際の主な相談窓口

本章では、インターネットに顔写真を晒された場合の主な相談先を紹介します。

1. インターネット人権相談受付窓口|まず無料で相談したいとき

インターネット人権相談受付窓口は、法務省の人権擁護機関が運営する無料の相談サービスです。

ネット上の誹謗中傷やプライバシー侵害に関する相談は、Webフォームから申込可能です。

送信後、最寄りの法務局からメール・電話・面談のいずれかで回答が届きます。

内容によっては、法務局からプロバイダやSNS事業者へ削除要請がおこなわれる場合があります。

ただし、要請に強制力はなく、発信者の特定や損害賠償請求はできません。

いきなり弁護士や警察に相談するハードルが高いと感じる場合など、まずは無料で相談したいときに向いています。

2. 警察|脅迫やリベンジポルノ被害があるとき

身の危険を感じる場合や、リベンジポルノの被害を受けている場合は、警察に相談しましょう。

最寄りの警察署のサイバー犯罪相談窓口や生活安全課が窓口になります。

緊急性のない相談は、警察相談専用電話#9110の利用を検討しましょう。

電話をかけた地域を管轄する警察本部の相談窓口につながり、サイバー犯罪に詳しい担当者から適切な助言を受けられます。

3. 弁護士|手続きを一貫して任せたいとき

法的措置を検討している場合は、弁護士への相談が有効です。

弁護士に依頼すれば、投稿削除を求める仮処分から投稿者の特定、損害賠償請求・刑事告訴まで、一貫したサポートを受けられます。

相談時はスクリーンショットや投稿URLなど証拠を事前に保存しておくとスムーズです。

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顔写真を晒された場合は弁護士への依頼がおすすめ

インターネットに顔写真を晒され、法的措置を考えている場合は、弁護士への依頼がおすすめです。

弁護士に依頼するメリット

弁護士に依頼すると、削除依頼から投稿者の特定、損害賠償請求まで一貫したサポートを受けられます。

加害者と直接やり取りせずに済むため、精神的な負担も軽減されるでしょう。

削除依頼・投稿者の特定・損害賠償請求など、肖像権侵害への対処は専門性が高い分野です。

削除依頼や発信者情報開示請求では、どの権利が、どのような理由で侵害されているのかを法的に組み立てて主張する必要があります。

弁護士のサポートを得れば、法的な検討や主張の構成を任せられるため、プロバイダが削除や開示に応じる可能性が高まります。

弁護士の選び方

インターネット問題の解決に注力し、削除や発信者情報開示の実績が豊富な弁護士を選びましょう。

弁護士選びのポイントは、以下のとおりです。

  • インターネットトラブルに注力しているか
  • 削除請求・発信者情報開示手続の実績が豊富か
  • 解決の見通しと費用対効果を具体的に説明してくれるか
  • 迅速な対応が望める体制を整備しているか

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初回無料相談を活用して、複数の法律事務所で法律相談を受け、具体的かつわかりやすいアドバイスを得られるか確認するのも有効です。

弁護士に依頼をするタイミング

弁護士への依頼のタイミングは、個々の状況や希望によって異なりますが、相談が早いほど選択肢が広がります。

弁護士に相談すれば、権利侵害を立証するために、どのような証拠を収集すべきか、具体的なアドバイスを受けられます。

証拠の不備が原因で投稿者を特定できなくなったり、警察や裁判所に動いてもらえなくなったりするリスクを軽減できるでしょう。

アクセスログの保存期間は数ヵ月程度と短く、検討に時間をかけると投稿者の特定に必要な情報が消去される可能性も否めません。

被害に気づいた段階で弁護士に依頼すれば、証拠が確保でき次第、速やかに削除請求や発信者情報開示手続に移行できるでしょう。

顔写真をネットに晒されて不安な方は「ベンナビIT」で弁護士に相談

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ネットの顔写真晒しトラブルに関するよくある質問

本章では、インターネットに顔写真を晒されたトラブルに関する疑問にQ&A形式で回答します。

Q. 加工して顔の一部を隠した写真でも肖像権侵害が成立しますか?

一部を加工して隠していても、本人とわかる状態であれば、肖像権侵害が成立する可能性があります。

たとえば、モザイクが薄かったり目隠しが小さかったりして、本人が特定できるときには、権利侵害が認められる場合があります。

Q. DMで送った写真を「晒す」と脅されている場合はどうすればよいですか?

実際に晒されていなくても、「晒す」と告げて相手を脅す行為そのものが、脅迫罪や強要罪にあたる可能性があります。

相手の要求(金銭や関係の継続など)には応じず、やり取りの画面をスクリーンショットで保存したうえで、弁護士や警察に相談しましょう。

Q. 顔写真を勝手にプロフィール画像にされたら何罪になりますか?

日本の法律上、SNSで他人になりすますだけでは、直ちに犯罪とされるわけではありません。

ただし、なりすましの態様によっては、名誉毀損罪や侮辱罪、詐欺罪などの犯罪が成立する可能性はあります。

なりすまし被害を放置すると、家族や友人も犯罪に巻き込まれる可能性があるため、一刻も早い対処が必要です。

被害に気づいたら、なるべく早く弁護士に相談してください。

Q. ネットに顔写真を晒されると今後の生活や就職に影響はありますか?

顔写真がデジタルタトゥーとしてネットに残り続けると、就職活動や結婚などに悪影響を及ぼすおそれがあります。

近年は、企業の採用担当者が、応募者の名前や画像をネットで検索することも増えているといわれます。

将来のリスクを断つためにも、気づいた時点での早い削除対応が必要です。

まとめ|顔写真が拡散される危険を避けるためにも弁護士へ無料相談を

インターネットやSNS上に無断で顔写真を晒された場合は、速やかに証拠を保存したうえで、弁護士に相談しましょう。

証拠を保存する際は、URL・投稿日時・アカウント名などがわかるよう記録するのがポイントです。

被害拡大を防ぐためには、検索エンジンの画像検索機能を利用して、ほかのサイトへの転載がないか調べるのが有効です。

本人の許可なく顔写真を撮影したり、撮影した写真をインターネットやSNSに公開したりする行為は、肖像権の侵害にあたる可能性があります。

投稿内容によっては、名誉権やプライバシー権の侵害が同時に問題になることもあるでしょう。

インターネット上に投稿された情報は、半永久的に残る可能性があります。

拡散による被害拡大を防ぐためにも、「ベンナビIT」を活用のうえ、早期に弁護士に相談してください。

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豊田 雄一郎 (東京弁護士会)
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編集部

本記事はベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビIT(旧IT弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。

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