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ネットに住所が晒された時の対処法と犯人を訴える方法について
私的情報・画像流出 公開日:2019.7.10  更新日:2019.10.1 弁護士監修記事

ネットに住所が晒された時の対処法と犯人を訴える方法について

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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個人情報をネットに投稿されてしまった場合、その情報が悪用されて、あなたの実生活に被害を及ぶリスクがあります。

特に住所を晒されてしまった場合、あなたの周囲に悪質な嫌がらせが生じる可能性もありますので、早急な対応が必要かもしれません。

この記事では、ネットに住所を晒されてしまった際の対処法をご紹介します。個人情報の流出にお悩みの場合は、参考にしてみてください。

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ネットに住所を晒されたらまずサイトへ削除依頼を!

ネットに住所を晒された際にまず検討するべきは、書き込みがあるサイト(SNSや掲示板など)への削除依頼です。

大半のサイトでは、個人情報の書き込みを利用規約で禁じています。サイトのルールに従って削除依頼を出せば、削除に応じてもらえる可能性が高いでしょう。

削除依頼の手続きやルールは、サイトによって異なります。サイトの利用規約を確認の上、適切な方法で依頼を出してください。

【詳細記事】ネット誹謗中傷の削除方法|3つの相談先と費用の目安について

住所を晒す行為はプライバシー侵害に該当する

プライバシーに関する権利は、日本国憲法に基づく基本的人権です。

第13条 

すべての国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

【引用】日本国憲法第13条

プライバシー権は、私生活上の情報をみだりに公開されない権利と解釈されています。

プライバシーの権についての代表的な裁判は、『宴のあと事件』です。三島由紀夫の小説が実在の人物をモデルにしていたことから、読者が私生活をのぞき見するような描写を行ったことに対する損害賠償請求が認められた事件でした。

【詳細】東京地方裁判所 昭和36年(ワ)第1882号 昭和39年9月28日判決

この裁判では、プライバシー権について以下のような判断基準が示されています。

  1. 私生活上の事実、またはそれらしく受け取られるおそれのある事柄であること
  2. 一般人の感受性を基準にして当事者の立場に立った場合、公開を欲しないであろうと認められるべき事柄であること
  3. 一般の人にまだ知られていない事柄であること

上記のような事柄を満たすような情報は、個人のプライバシー情報として保護され、これをみだりに暴露するような行為は、プライバシー権侵害を構成します。

住所は、個人の私生活の本拠であると共に通常は公開を欲しないものであり、かつ広く公開されているものでもありませんので、個人の特定が可能な形で公表されればプライバシー情報となります。

したがって、個人を特定した上で、みだりに住所を公表する行為は、プライバシー権侵害を構成します。

※プライバシー侵害が認められないケース

なお、上記要件を満たしていても、プライバシーの侵害と認められないケースもあります。

プライバシー侵害が成立しないケース

  • 本人が情報公開を承諾している場合
  • 公開された情報に公共性があり、公開が公益に資すること
  • 情報公開に正当事由がある場合

プライバシー情報であっても、個人のプライバシー情報を公表されない利益と、一般国民が当該情報を知る権利を比較し、後者の方が前者に優越すると認められる場合には、プライバシーの侵害が成立しない。

【詳細】最高裁判所 平成6年2月8日判決民集48巻2号149頁

特に問題となるのは、やはり②です。例えば、個人の逮捕歴や前科といった情報は当然にプライバシー情報を構成しますが、人の犯罪歴は一般国民の重大な関心事であり国民にはこれを知る権利があります。

したがって、個人の犯罪歴に関する情報は、プライバシー権と国民の知る権利が激しく衝突する問題であり、これを公表・公開してもプライバシー権侵害を構成しないことも多々あります。

住所を晒した犯人を訴えたい場合

加害者に対して責任追及をするためには、当然、その身元を特定する必要があります。

当該特定には、書き込みがあったサイトと犯人が使用するプロパイダに対して、情報の開示請求を行うことが一般的です。基本的な流れは、以下の通りです。

犯人特定手続きの流れ

  1. 住所が晒されたサイトへ投稿者のIPアドレス開示請求
  2. 仮処分の決定を得る(※開示に応じてもらえなかった場合)
  3. IPアドレスからプロバイダの特定
  4. プロバイダへ投稿者の個人情報開示請求
  5. 裁判所の判決を得る(※開示に応じてもらえなかった場合)
  6. 加害者の特定


【詳細】ネット誹謗中傷の犯人特定方法|必要な期間と費用の目安を確認

なお、サイトやプロパイダへの開示請求は、裁判が必要になるケースがほとんどです。個人での対応は難しいので、弁護士への依頼をご検討ください。

犯人特定にかかる期間の目安

開示請求の手続きから加害者特定までにかかる期間は、6ヶ月〜1年がおおよその目安です。※被害内容やサイトによって手続きの期間は変わる

投稿者の特定は、とにかくスピードが大切です。発信者情報開示を行うためには、プロパイダの通信ログをたどることになりますが、この通信ログの保存期間は一般的に3か月~6ヶ月といわれています。なお、携帯会社の場合には3か月程度とさらに短くなる傾向です。

こう考えると、IPアドレスの開示請求は誹謗中傷の投稿から1ヶ月半以内には着手しておく必要があるでしょう。通信ログの保存期間を過ぎてしまうと、投稿者の身元特定はできなくなるのでご注意ください。

訴訟の相談は警察ではなく弁護士へ

インターネットに住所を晒す行為はプライバシーの侵害となることは上記の通りですが、プライバシーの侵害には刑事罰がありませんので、加害者の刑事責任を追及することはできません。

したがって、警察にプライバシー侵害があったことを相談しても、何ら対応してもらえないのが通常です。

そのため、ネット上で住所その他プライバシー情報をさらされたという場合に頼るべきは弁護士です。

もちろん、加害者特定のための各種手続きを独自にやることは理論上は可能ですが、法的な知識・経験のない素人では限界があるのが実情です。したがって、通常は弁護士への依頼となるケースが一般的です。

訴訟を検討したほうが良い状況

プライバシー侵害行為が執拗なもので悪質であったりとか、実害が出ているような場合は、法的措置を検討するべきかもしれません。

ここでは、法的措置を検討したほうが良いと思われる状況を2つご紹介します。

訴訟を検討したほうが良い状況

  • 削除をしても何度も晒しが繰り返される
  • 晒しにより実害を被っている

削除をしても何度も晒しが繰り返される

せっかく削除依頼で晒された個人情報を削除できても、再び同じ書き込みが繰り返されるようでは意味がありません。

このような場合は嫌がらせ目的であることが明らかであるため、事案としては悪質と言えます。

今後も同じような状況が続くことが考えるならば、法的措置まで検討したほうが良いかもしれません。法的措置の過程で加害者が特定されれば、加害者としても敢えて嫌がらせを続けようとは思わないはずです。

晒しにより実害を被っている

自身の個人情報が晒されたことで、家の入口やポストに対して悪質な嫌がらせが続けられるようになったり、ストーカーの被害に遭ったりなど実害を被るようになった場合。

情報を晒した人物を特定し、発生した被害について補償を求めることを検討してもよいかもしれません

もっとも、このような被害の全てがプライバシー侵害行為と因果関係を認められるわけではないことに留意して下さい。

弁護士へ手続きを依頼する際の確認事項

最後に、弁護士へ住所情報の流出トラブルの解決を依頼する際の、確認事項を2つご紹介します。

弁護士へ依頼する際の確認事項

  • 弁護士費用はいくら必要か
  • どの弁護士に依頼するべきか

弁護士費用の目安

弁護士費用の価格や料金形態は各事務所により異なっているため、ここではおおよその相場をご紹介します。

 

着手金

報酬金

裁判費用

削除依頼

裁判外

5万円~10万円

5万円~10万円

×

裁判

約20万円

約15万円

3万円

発信者の身元特定

裁判外

約5万円~10万円

約15万円

×

裁判

約20万円~30万円

約15万円~20万円

6万円

損害賠償請求

裁判外

約10万円

慰謝料の16%

×

裁判

約20万円

慰謝料の16%

3万円

訴訟にかかる費用は決して安価だとはいえません。費用の詳細は、依頼前に行う法律相談で念入りに確認しておきましょう。

弁護士の選び方

弁護士にはそれぞれ得意とする法律分野があります。ネット上のトラブル解決を依頼したい場合は、IT分野に注力をしている弁護士への依頼が望ましいです。

また、法律事務所に所属する弁護士の経験年数や過去の解決実績、またホームページ内の法律解説の分かりやすさなども、依頼を決めるポイントになるでしょう。

『IT弁護士ナビ』では、IT分野に強い弁護士事務所が見つけやすくなっており、無料相談も受け付けている事務所も存在します。依頼先を検討している場合は、ぜひ当サイトをご活用ください。

まとめ

誰にでも起こり得るインターネットでの個人情報流出は、プライバシー侵害となることを超えて、何らかの事件に発展する恐れすらあります。

このようなトラブル・被害に巻き込まれた場合には具体的な対応を積極的に検討してもよいかもしれません。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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