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ネット誹謗中傷 公開日:2019.12.12  更新日:2019.12.12 弁護士監修記事

ネットで誹謗中傷をしてしまった|逮捕の可能性とその後の対処法を解説

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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ネットで誹謗中傷をしてしまった場合、その内容次第では開示請求により身元を特定されて、警察沙汰に発展するケースもあります。

被害者から慰謝料を請求されたり、逮捕されたりする可能性もゼロではありません。

この記事では、誹謗中傷をしたらどうなるのか、その後はどのような対応が必要になるのかについて、加害者向けに簡潔にご紹介します。

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ネット誹謗中傷で逮捕される可能性はある

警察は民事不介入が原則のため、ネット誹謗中傷の対応には積極的ではないのが実情です。

しかし、被害者が警察に告訴状(処罰を求める届け出)を提出し、それが受理された場合には、捜査機関には捜査の義務が生じます。

捜査の結果犯罪事実が確認されれば、投稿者が被疑者として逮捕される可能性も十分あります。

例えば、誹謗中傷の内容が『名誉毀損』『リベンジポルノ』『信用毀損・営業妨害』など犯罪に該当する場合が想定されます。

ネット誹謗中傷で罪に問われる事例

被疑者を逮捕するかどうか、起訴するかどうかは捜査機関側で判断する事柄です。「このような投稿をしたら逮捕/起訴」のような明確な基準はありません。

一応の参考例として、誹謗中傷による刑事事件の事例を2つご紹介します。

個人ブログによる誹謗中傷

地元新聞に掲載された男子中学生に対して、男子中学生の本名を記載した誹謗中傷をする記事を公開し、侮辱罪により略式命令が下された事件。

詳細記事 中学生を匿名ブログで中傷 66歳男性に侮辱罪で略式命令

男子中学生とその家族は弁護団に相談を持ちかけ、開示請求によりブログの管理者が特定されます。

その後、弁護団は警察署へ侮辱罪での告訴状を提出し、刑事裁判により科料9千円の略式命令が下されました。

有名人に対する誹謗中傷

がん闘病中のタレンドである堀ちえみさんのブログに誹謗中傷を何度も書き込み、脅迫容疑で警視庁から書類送検された事件。

詳細記事 堀ちえみのブログに誹謗中傷「死ね消えろ」、50代主婦が書類送検

堀ちえみさんの関係者が警視庁に被害届を提出し、開示請求により50代の主婦が加害者であると特定。

「死ね消えろ馬鹿みたい」「死ねば良かったのに」などの書き込みが脅迫容疑となり、加害者は書類送検をされました。

ネット誹謗中傷はどこから犯罪になるのか

ネット誹謗中傷で問われる罪は多数ありますが、典型的なものは名誉毀損です。

もしネットへ投稿した誹謗中傷が以下のすべてに該当する場合は、名誉毀損罪に該当する可能性があります。

  • 個人の特定が可能である。
  • 不特定多数が投稿を閲覧できる
  • 具体的な事実を指摘しており、相手の社会的評価を低下させる可能性がある

ここでは、どのような誹謗中傷が名誉毀損として扱われるのかについて解説いたします。

個人の特定が可能である

名誉毀損は、被害者の社会的評価を保護法益とする犯罪です。

社会的評価は現実社会での評価であるため、個人の特定がない場合には現実社会の評価に影響しないとして、名誉毀損が成立しない可能性が高いです。

例えば、ネット上のHNを挙げて誹謗中傷しても、HNと現実の誰かの結びつきが明白でない限り、名誉毀損が成立する可能性は低いと言えます。

不特定多数が投稿を閲覧できる

匿名掲示板やSNSなどへの投稿は誰でも閲覧が可能ですので、ネット誹謗中傷のほとんどはこの条件を満たしていると言えます。

他方、個人間でのラインやDMでのやり取りは第三者から内容が見えないため、名誉毀損となる可能性は低いです

もっとも、個人間のやり取りであっても、「殺す」等のメッセージを送ることは、脅迫罪等別の犯罪となりますので、絶対にやめましょう。

具体的な事実を指摘しており、相手の社会的評価を低下させる可能性がある

具体的な事実とは、本当か嘘か確認の対象となり得るような事柄を意味します。また、当該事実が相手の社会的評価を下げる可能性があるものであることも必要です。

例えば、「○○は不倫をしている」という投稿は事実確認の対象となるうえ、相手の社会的評価を低下させる可能性がある事実といえます。

対して、「○○は浮気性だ」という発言は、個人の主観・感想に過ぎず、事実確認の対象となり得るとは言い難いでしょう。

なお、「バカ」「アホ」「クズ」など事実でない発言であっても、場合によっては侮辱行為として違法となる可能性があります。

匿名投稿でも開示請求で身元を特定される

ネット誹謗中傷について違法性がある場合、被害者は発信者情報開示請求を通じて加害者の身元を特定することが可能です。

なお、被害者がインターネットプロバイダ(ネット事業者:携帯3キャリアやBIGLOBE、OCNなど)に対して発信者情報開示請求を行うと、投稿者(契約者)には同プロバイダから、被害者へ情報を開示しても良いかを確認する意見照会書が届きます

これを拒否することは可能ですが、その場合、被害者は訴訟手続を通じて情報開示を求めることになります。裁判所が情報開示を命じた場合、投稿者の意向とは無関係にプロバイダ事業者は投稿者の情報を開示します。

このように、違法な投稿を行った投稿者は、後日、自身の個人情報が被害者側に知られてしまうリスクを負います。なお、身元特定までの期間はサイトによって異なりますが、4〜6ヶ月がおおよその目安と言われています。

詳細記事 発信者情報開示請求が届いたらどうなる?その後の流れと対処法を解説

ネット誹謗中傷で科される罰則

被害者に身元特定をされた場合は、刑事または民事の責任を追及されることになると考えられます。

  • 刑事:加害者への刑事責任の追及(刑事告訴)
  • 民事:加害者への民事責任の追及(損害賠償の請求)

刑事|罰金・懲役刑など

警察が刑事事件として立件した場合、犯罪事実が認められるとして起訴(刑事裁判にかけられること)される可能性があります。

刑事裁判で有罪となれば、加害者には一定の刑事罰が科されますし、当然、前科も付きます。

ネット誹謗中傷に関与する犯罪の刑事罰は、以下の通りです。

名誉毀損罪

3年以下の懲役または50万円以下の罰金

侮辱罪

拘留または科料(1,000円以上1万円以下の罰金)

脅迫罪

2年以下の懲役または30万円以下の罰金

信用毀損及び業務妨害

3年以下の懲役または50万円以下の罰金

民事|損害賠償の支払い

誹謗中傷により他者の権利を侵害した場合は、被害者に対して損害賠償の義務を負います。

損害の一部である慰謝料については、ネット誹謗中傷の場合の相場は、以下の通りです。

名誉毀損(一般人)

10〜50万円

名誉毀損(事業主)

50〜100万円

侮辱

1〜10万円

プライバシー侵害

10〜50万円

プライバシー侵害(ヌード写真の公開)

100万円以上

加害者は上記の慰謝料だけでなく、被害者が加害者の身元特定にかかった費用の全部又は一部も賠償しなければならない場合もあります。

誹謗中傷をしてしまった場合の対処法

最後に、誹謗中傷をしてしまった場合の取るべき対応を以下の3つの状況別にご紹介します。

  • 相手がまだ気がついていない場合
  • 相手からクレームを受けた場合
  • 身元を特定された場合

相手がまだ気がついていない状況

相手が誹謗中傷に全く気がづいていない場合には、トラブルに発展する前に投稿を削除してください

投稿の削除方法はサイトによって異なるので、利用規約を確認の上、削除を申請しましょう。もしご自身での削除が難しい場合は、弁護士への相談を検討してみてください。

もっとも、削除しても投稿をしたことの責任が消滅することはなく、後日、投稿行為が発覚すれば削除済みであっても上記の民事・刑事の責任を負う可能性はあります。

したがって、誰かを誹謗中傷するような投稿はそもそもしないということがもっとも重要です。

相手からクレームを受けた場合

この場合、相手は誹謗中傷行為を認識しており、また、あなたに対する責任追及の意思もあるといえます。放置した場合、トラブルに発展する可能性は高いでしょう。

まずは、手遅れかもしれませんが、相手に誹謗中傷をしたことを謝罪し、可能であれば誹謗中傷の投稿もすぐ削除してください。

これで解決しない場合には、相手と解決に向けて話し合ってください。

当事者間の話合いで解決しない場合には、弁護士に対応を依頼することも検討に値するでしょう。

身元を特定された場合

被害者が投稿者の身元を特定した場合も基本的な対応は上記と同じです。

まずは話合いで解決を試みて、難しい場合は弁護士に対応を依頼することを検討しましょう。

なお、この段階では相手は刑事告訴や民事訴訟など色々なオプションがありますから、基本的に投稿者の立場は弱いと思われます。

まとめ

ネットへの誹謗中傷の投稿を行うと、最終的に身元を特定されて刑事、民事両面で責任を負う可能性があります。

そもそも、第三者を誹謗中傷する行為をインターネット上で行う必要はまったくありません。このような投稿は、無用のトラブルに発展するだけですので、絶対にやめましょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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