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転職会議における口コミ削除依頼の全方法公開!|なぜ弁護士に依頼するのか
掲示板・SNS削除 名誉毀損 風評被害 ネット詐欺・金銭トラブル 2018.10.30 弁護士監修記事

転職会議における口コミ削除依頼の全方法公開!|なぜ弁護士に依頼するのか

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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「転職会議」など、企業の口コミを書き込める転職情報サイトでは、企業に関する誹謗中傷を含む書き込みや、ありもしない内容の書き込みをされてしまうことがあります。どのように削除依頼すればよいでしょうか?

悪質性の高い誹謗中傷記事は、企業のイメージダウンのみならず、信用失墜による業績不振や社員の辞職などにつながることがあります。最悪の場合、倒産の危機に追い込まれることもまったくないとはいえません。

この記事では、転職口コミサイト『転職会議』に書き込まれた誹謗中傷口コミの削除依頼の方法や、弁護士へ依頼する場合の費用などについてご紹介します。

転職会議とは?

転職会議における口コミ削除の方法を解説する前に、転職会議とはどのような口コミサイトなのかについて理解しておきましょう。

転職会議とは、株式会社リブセンスが運営している転職情報サイトで、転職に関する『口コミ情報』を閲覧したり書き込んだりできるのが特徴です。

無料の会員登録をすると、誰でも気軽に利用できますが、気になる企業の口コミを閲覧するには、利用する本人が働いたことのある企業の口コミを書く必要があります。

転職サービスの中で日本トップクラスの会員数を誇り、国内最大級の100万件以上の転職口コミ情報を保有しています。10万件以上の求人情報も掲載しており、専門のエージェントが行う転職支援サービスなども利用できます。

基本的には、企業に関する口コミ情報を閲覧できるため、転職活動に役に立ちます。

ただ、中には根拠が全くない口コミ投稿もあります。「将来性がない」、「質が悪い」といった企業のイメージダウンにつながる口コミから、トラブルが発生することもあります。
 

転職会議にて悪い口コミを削除するには?

転職会議に書き込まれた悪質な口コミを削除するためには、転職会議を運営する株式会社リブセンスに対して、記事削除請求をするところからスタートします。

口コミの削除依頼は直ちに行いたいところですが、簡単に削除手続きが進むわけではありません。

書き込まれた口コミに対して、その書き込みが本当に特定人の権利を侵害していることについての立証が必要となるからです。

書き込みが権利侵害となるかどうかを説得的に主張するためには、口コミの内容が「名誉毀損」「侮辱」「プライバシー権侵害」などに該当することを、具体的な根拠を持って明示する必要があります。口コミを書かれた企業側が、これらを主張・立証しなければなりません。

詳しくは「プロバイダ責任制限法」という法律を参照する必要があります。

この法律は、特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害があった場合について、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示を請求する権利につき定めるものとする。

引用:プロバイダ責任制限法第1条

プロバイダ責任制限法は正式には、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」といって、インターネットにおけるプロバイダやサイト運営者の責任を一定に制限する法律です。

誹謗中傷による口コミがあった場合には、プロバイダ責任制限法第4条1項に従って、当該口コミが条件に該当するかを調べます。その条件とは以下の通りです。

一 侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。
二 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。

なお、転職会議にて書き込まれた口コミが、名誉毀損または権利侵害に該当するかどうかは、ネット犯罪に詳しい弁護士に相談して対応を決定されることが望ましいです。
 

転職会議における口コミ削除依頼の方法

転職会議に書き込まれた誹謗中傷等の口コミが、弁護士との協議の末、権利侵害に該当する可能性が高い場合、転職会議を運営する株式会社リブセンスに対して、口コミ削除依頼を行います。

ここでは、転職会議における口コミ削除依頼の方法と手続きの流れをご紹介します。

リブセンスに対して任意での削除依頼

転職会議に掲載された誹謗中傷の口コミを削除する方法として、転職会議を運営している株式会社リブセンスに、『任意での削除依頼』を請求します。

任意での削除請求とは、メールなどで直接、該当記事の削除を依頼することです。該当記事を伝えるだけでなく、プロバイダ責任制限法に基づいて、権利侵害の有無について的確に主張する必要があります。

ネット犯罪に詳しい弁護士と相談の上、削除請求を行うとよいでしょう。

リブセンスに任意での削除依頼を請求して、記事削除の必要ありと判断されれば良いのですが、そうでない場合には削除は行われません。

リブセンス側からすると、簡単に口コミ投稿者の記事削除を行うことは投稿者からの信頼をなくす恐れがありますし、口コミサイトとしての公平性が保てなくなる可能性があるためです。

株式会社リブセンスの利用規約には、「削除権限」については次のように記載されています。

次のいずれかに該当すると弊社が認めた場合、情報の違法性・規約違反の有無に関わらず、関連する情報について、弊社は、本サイトからその全部もしくは一部の削除または公開範囲の変更等の措置を行うことができるものとします。

1.公的な機関または専門家(国、地方公共団体、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限および発信者情報の開示に関する法律のガイドラインに規定された信頼性確認団体、インターネット、ホットライン、弁護士等)から、投稿された情報について、違法性、公序良俗違反または他人の権利を侵害する等の指摘、意見表明があった場合。

2.権利者と称する者から、投稿された情報が自分の権利を侵害する旨の申告があった場合。

明らかな権利侵害があった場合には、削除請求にリブセンスが応じます。その場合、記事削除にかかる日数は概ね1〜2週間となります。
 

裁判所から仮処分申し立て

株式会社リブセンスが任意での記事削除依頼に応じない場合には、『裁判所での仮処分手続き』へ移行します。

そのような場合には、「裁判所への仮処分申し立て」を行い、裁判所から株式会社リブセンスに対して記事削除命令を出してもらう必要があります。

仮処分を申し立てると、裁判所は誹謗中傷記事の内容が申立人の権利を侵害しているかを判断し、当該記事が削除に該当するかを審査します。

プロバイダ責任制限法に基づいて該当記事の審査が行われるほか、株式会社リブセンスに対しても審尋による弁明の聴取が行われます。

裁判所は、記事削除の必要ありという審査結果となった場合、リブセンスに対して記事削除命令を出します。
 

リブセンス側へ誹謗中傷口コミの削除命令

裁判所から記事削除命令が出されると、リブセンスは記事を削除することとなります。

裁判所による仮処分では、申し立てから記事削除までの期間は約1ヶ月です。

記事削除命令が出された時点で、リブセンスはこれに従うことになりますので、誹謗中傷による被害を最小限に抑えることができます。
 

プロバイダの特定

ネット上の誹謗中傷記事については、該当記事の削除だけでなく、プロバイダ責任制限法に基づいて犯人を特定することも可能です。誹謗中傷記事の犯人を特定するためには『発信者情報開示請求』を行う必要があります。

発信者情報開示請求とは、誹謗中傷記事を投稿した犯人特定の情報を開示するにあたって必要となる手続きです。発信者情報開示請求によって明らかとなる情報は、以下のとおりです。

  • 発信者氏名
  • 発信者住所
  • 発信者メールアドレス
  • 発信者IPアドレス
  • IPアドレスと組み合わされたポート番号
  • 侵害情報に関与している携帯電話等の端末からのインターネット接続サービス利用者識別符号
  • 侵害情報に関与するSIMカード識別番号
  • 侵害情報の送信日時や時刻(タイムスタンプ)


株式会社リブセンスが任意での開示請求に応じてくれれば良いのですが、その可能性は低いといえます。リブセンス側からすると発信者は顧客であり、個人情報保護の義務があるためです。

なお、発信者情報開示請求とさきほどご紹介した任意での削除請求は、並行して行う必要があります。このあたりは、ネット犯罪に詳しい弁護士に相談することで、スムーズに対応してくれます。

任意での発信者情報開示請求に応じてもらえない場合には、記事削除の依頼時と同様に裁判所での仮処分手続きを申し立て、リブセンスに対して発信者情報開示命令を出してもらう必要があります。

発信者情報開示命令が出されると、発信者のIPアドレスが明らかになります。
 

プロバイダに対し発信者情報開示請求

発信者情報開示命令により、IPアドレスが特定できた場合には、IPアドレスからプロバイダを特定し、当該プロバイダに対して発信者情報開示請求を行います。

この場合の発信者情報とは、犯人の氏名や住所、メールアドレス等が該当します。

ただし、任意での発信者情報開示請求に応じてくれればよいのですが、プロバイダとしても顧客の個人情報保護の観点から、多くの場合、任意での開示には応じてもらえません。その場合には、プロバイダに対して訴訟を行う必要があります。
 

プロバイダに対し発信者情報開示請求の訴訟実施

プロバイダに任意での発信者情報開示請求に応じてもらえない場合には、裁判所での訴訟に移行します。仮処分よりも厳格な手続きを要するので、判決までには約3〜6ヶ月かかります

訴訟の結果、開示命令が出されれば、プロバイダ側から口コミ投稿者の氏名やメールアドレス、住所等が開示されます。ここまできて、ようやく犯人を特定することが可能となります。
 

犯人特定

プロバイダが開示した情報をもとに犯人を特定した後は、誹謗中傷口コミによる被害に対する損害賠償請求など、必要な手続きに移行することになります。

悪質性が高い口コミの場合には、警察に被害届を提出し、刑事告訴・犯人逮捕に至るケースもあります。犯人特定後の対応についても、弁護士とご相談の上、慎重に決めることをおすすめします
 

転職会議における口コミ削除依頼の特徴とは?

転職会議における口コミ削除依頼の流れは、ほかの口コミサイトや掲示板などと基本的には同様です。

ただし、転職会議では、投稿者が口コミの書き込みをした日時と実際にサイトにアップロードされた日時が異なる場合があり、通信ログの保存期間に注意が必要です。

通信ログとは、コンピューターの通信記録や利用状況、履歴といった情報のことで、プロバイダはこの通信ログに保存期間を設けています。一般に、通信ログの保存期間は3ヶ月〜6ヶ月と言われています。

投稿者による書き込みの後しばらく経ってから該当記事が掲載されるケースでは、通信ログの保存期間も過ぎてしまう可能性があります。発信者情報開示請求の対応が遅くなると、開示する情報が残っていないという事態も考えられます。

このことから、転職会議で発信者情報開示請求をする際は、弁護士とも協議の上、早急に手続きを開始することが望ましいです。
 

転職会議口コミ削除における弁護士費用

転職会議における口コミ削除の弁護士費用は、基本的には、誹謗中傷記事の削除請求や発信者情報開示請求の料金を参考にしてよいでしょう。

法律相談料

ネット犯罪における法律相談料は、1時間あたり5,000〜10,000円が目安となります。ただし、法律事務所によっては初回の法律相談料は無料という場合もありますので、詳しくは弁護士事務所へご確認ください。
 

着手金

誹謗中傷記事の削除請求についての着手金は約10〜20万円が、発信者情報開示請求に関する着手金は約20万円が、それぞれ相場です。

これらの料金はあくまで目安となりますので、詳しくは弁護士事務所へ相談してください。
 

任意での削除依頼費用

転職会議を運営する株式会社リブセンスに対して、任意での削除請求を行う場合の費用は、5〜10万円前後となります。これはあくまで任意での費用目安となりますので、ご注意ください。
 

記事削除請求に関する仮処分申し立て費用

リブセンスに任意での記事削除請求に応じてもらえない場合には、裁判所への仮処分申し立てをする必要があります。

この処分申し立てにかかる弁護士費用は、20万円前後と考えてよいでしょう。記事削除が成功した場合には、さらに別途で報酬金が発生致します。
 

記事削除費用(成功報酬)

誹謗中傷記事における記事削除では、10〜15万円程度の報酬金が発生します。
 

発信者情報開示請求費用

誹謗中傷記事削除費用については前述の通りですが、さらに犯人を特定し、損害賠償請求などその後の手続きに移行したいという場合には、発信者情報開示請求が必要です。

この場合、任意での請求から本訴訟まで段階的な手続きが必要となりますので、全ての費用を合算すると、発信者情報開示請求費用として30万円程度は必要となるでしょう。なお、犯人を特定できた場合の報酬金が別途発生することもあります。

詳しくはネット犯罪に詳しい弁護士に相談するとよいでしょう。
 

損害賠償請求費用について

発信者情報開示請求の手続きが順調に進むと、書き込みをした犯人が特定されます。以下では、犯人に対して損害賠償を請求する場合の費用について紹介します。

着手金

損害賠償請求における着手金は、20万円前後が相場となっています。このほか、裁判1回につき3万円の費用が必要となります。
 

成功報酬

損害賠償請求における成功報酬金は、回収額に応じて報酬金が設定されていますが、経済的利益の10〜20%と考えておくとよいでしょう。報酬金の詳細については、ネット犯罪に詳しい弁護士事務所へご確認ください。
 

まとめ

転職会議における口コミ削除依頼は、基本的には誹謗中傷記事削除依頼の手続きと変わりはありません。ただし、転職会議では投稿された記事がサイトに掲載されるまでにタイムラグが生じる場合があります。

犯人特定まで行いたい場合には、限られた通信ログの保存期間を考えると、発信者情報開示請求の手続きに早急に移行しなければなりません。できるだけ早い段階で、ネット犯罪に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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