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名誉毀損の対処法 公開日:2020.2.17  更新日:2020.2.18 弁護士監修記事

名誉毀損を刑事告訴する方法|告訴できる状況と必要な手続きについて

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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何かトラブルがあっても「警察はなかなか動いてくれない」という話は聞いたことがあるかもしれません。これはある意味正しいです。

例えば、インターネット上での誹謗中傷トラブルについても、警察に相談・通報しても相手にしてもらえないことは多いです。

もっとも、インターネット上の誹謗中傷についても、これが犯罪行為に該当する場合には、警察に刑事告訴することで、警察が捜査を開始するということはあります。

この記事では、インターネット上の誹謗中傷についての刑事告訴を簡潔に解説します。

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インターネットの誹謗中傷が犯罪となる場合とは

インターネット上の誹謗中傷が犯罪となるケースとしてもっとも典型的なものは、これが名誉毀損罪に該当する場合が考えられます。

名誉毀損罪とは、相手の社会的評価を下げる可能性がある具体的な事実を公然と摘示した場合に成立する犯罪です。

インターネット上の誹謗中傷が以下の3つの要件をすべて満たす場合には、名誉毀損罪が成立する余地があります。

  • 具体的な事実を挙げるものであること
  • 事実の内容が社会的評価を下げる可能性があること
  • 事実の摘示が公然の場で行われること


ここでいう「具体的な事実」とは、単なる感想や意見を超えて、客観的な事実確認の対象となり得る内容であることをいいます。

基本的には、挙げられた事実が真実か虚偽かは、上記の要件では問われません。ただ、公益性のある真実である場合には、違法性が否定され、処罰されない可能性もあります。

名誉毀損罪の法定刑は3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金です。

【詳細】名誉毀損とは|成立する要件と訴える方法をわかりやすく解説

名誉毀損になり得る事例

名誉毀損となり得る投稿の具体例を挙げておきます。

  • ◯◯さんは以前に暴力事件を起こして刑務所に入っていた
  • ◯◯さんは借金を繰り返して自己破産寸前だ
  • ◯◯さんは会社の後輩と不倫をしている

上記事例の投稿内容は「事実かどうかの確認対象となり得るもの」ですので、具体的事実を挙げるものといえます。

そして、その内容は対象者の社会的評価を低下させる可能性があります。そのため、インターネットという不特定多数がアクセスできる状態でこのような事実を投稿する行為は、名誉毀損行為として処罰対象となり得ます。

名誉毀損となりにくい事例

他方、次のような投稿は、名誉毀損となる可能性は高くありません。

  • ◯◯さんはバカだ
  • ◯◯さんは見た目が気持ち悪い
  • ◯◯さんはセンスがない

このような投稿は、投稿者の個人的な感想・意見をいうものであり、事実確認の対象となるものではありません。

もちろんこのような投稿は「誹謗中傷」として不適切ではありますが、名誉毀損となるかと言われるとなりにくいと言わざるを得ません。

もっとも、このような投稿は対象者の名誉感情を害するものであり、侮辱行為として別途犯罪が成立する余地がないではないことは留意しましょう。

刑事告訴をしたら加害者はどうなるのか

インターネット上の投稿について刑事告訴が受理されたとします。その場合、加害者はどうなるのでしょうか?

可能性としては、以下のような対応が挙げられます。

  • 捜査の対象となる
  • 逮捕・告訴されることもある
  • 起訴されて有罪になれば刑罰が科される

捜査の対象となる

警察は告訴を受理した場合、告訴事実について捜査する義務があります。

そのため、加害者は捜査機関の中で捜査対象者となり、インターネットの投稿から本人の情報が割り出され、被疑者として取り調べ等を受ける可能性があります。

逮捕・勾留されることもある

捜査は、被疑者の身柄を拘束しないまま進められる場合もありますが、被疑者に逃亡や罪証隠滅のおそれが認められる場合、被疑者を逮捕・勾留して身柄を拘束することもあります。

逮捕による身柄拘束期間は比較的短期間ですが、勾留は比較的長期となり、被疑者の日常生活に多大な影響が生じる可能性があります。

起訴されて有罪になれば刑罰が科せられる

警察が捜査結果を踏まえ、検察官は「刑事裁判で責任を問うべきか?」を判断します。

検察官が裁判所に刑事裁判を起こすことを『起訴』といい、加害者は刑事裁判で有罪・無罪の判断、有罪である場合にいかなる刑罰を与えるべきかの判断を受けることになります。

刑事裁判で有罪となれば法定刑の範囲内で刑罰が下されることになります。

刑事告訴をするには告訴状を提出するのが一般的

刑事告訴は、刑事訴訟法という法律によって「書面または口頭」で手続きをするとされています。

捜査機関側から刑事告訴を促すような場合には口頭での告訴で処理が進められることもありますが、被害者側から積極的に告訴したい場合には告訴状を提出するのが通常です。

告訴状の提出方法

告訴状の提出先に法律上の制限はありません。ネット上の誹謗中傷について告訴する場合には、どこの警察署に対しても告訴が可能です。

告訴状を提出した捜査機関は、建前上はこれを受理しなければならないとされていますが、実際には受理する・しないについて厳しい審査を受けます。

捜査機関が犯罪事実が明白であると認めた場合には告訴を受理しますが、そうでない場合には告訴を受理しないという扱いを受けることもあるそうです。

このように告訴状を提出しても必ずしも受理されるわけではないということは留意しましょう。インターネット上の誹謗中傷の場合、加害者が特定されていない場合には告訴状が受理されないことが多々あるそうです。

告訴状の書き方

告訴状の書き方について特段のルールはありません。

一般的には、告訴人となる被害者の住所・氏名、被告訴人である加害者の住所・氏名、犯罪被害の具体的内容、適用される罰則条項を記載します。

告訴状は手書き・PCのどちらで作成しても構いませんが、通常はPCで作成します。用紙のサイズも自由ですが、やはり通常はA4サイズで作成します。

※刑事告訴には時間制限がある

刑事告訴は、告訴期間という時間制限があります。

すなわち、名誉毀損のような親告罪(告訴がなければ犯罪として立件されない犯罪)については、告訴は犯人を知ってから半年間内と決められています。

そのため、インタ-ネットでの名誉毀損行為については、発信者情報開示請求などの民事的手続により加害者が特定されれば、その特定時点から半年以内に刑事告訴するかどうかを決断しなければいけません。

刑事告訴は弁護士に依頼することも可能

刑事告訴の処理は、告訴状の作成を含めて弁護士に一任することもできます。

というより、実際に捜査機関に刑事告訴を受理させるには、ネット上の誹謗中傷が名誉毀損にあたることを証拠に基づいて説得的に主張する必要があります。

何としても刑事告訴したいのであれば、弁護士のサポートを受けるべきでしょう。

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弁護士への依頼のメリット

ネット上の名誉毀損について弁護士に依頼するべき理由は、上記のような刑事告訴の成功率を上げるという以外にもあります。

例えば、刑事告訴を行う前提として、多くの場合は民事的な手続を通じて加害者を特定する必要があります。このような処理も法律や手続の知識・経験がないと難しいことが多いため、弁護士のサポートを受ける必要が高いといえます。

インターネット上の誹謗中傷について、最終的に加害者を刑事告訴することを目標とするのであれば、加害者の特定のための民事的処理、加害者の告訴のための刑事的処理と民事・刑事両側面での対応が必要となります。

このような対応を素人が日常生活の中で行うことは非常に難しい場合が多いです。したがって、事実上、弁護士のサポートは必須といえるかもしれません。

弁護士への依頼費用の目安

ネット上の名誉毀損トラブルについて弁護士に依頼した場合の費用は、加害者の特定に50~80万円程度、刑事告訴に30~50万円程度はかかります。

したがって、実際に加害者の刑事責任を追及したいと考えるのであれば、それなりの費用がかかることは覚悟する必要があります。

なお、仮に刑事告訴をしても、最終的に刑事事件として立件され、起訴までされるかどうかは捜査機関次第であるため、弁護士費用を払っても刑事処分が下されないこともありますので、この点は留意しましょう。

名誉毀損の刑事告訴に関するQ&A

警察はあまり積極的に動いてくれないって本当?

残念ながら本当です。ネット上の誹謗中傷は日常的に発生していますし、その数も膨大です。他方、警察の人員には限りがあり、全ての事件に対応することは事実上不可能です。

そのため、ネット上の誹謗中傷の事件性が明らかでない場合や緊急性が乏しい場合は、ほとんど相手にされないことの方が多いと思われます。

したがって、殺害予告をされているなどのよほどの事例でなければ、まずは警察よりも弁護士への相談を検討するべきでしょう。

ネット投稿が削除された後でも刑事告訴はできる?

ネット投稿が削除されていたとしても誹謗中傷があったことを証明する証拠を確保しておけば、これに基づいて刑事告訴することは可能です。

もっとも、上記のとおり、ネットの誹謗中傷について名誉毀損などの犯罪で刑事告訴する場合、犯人を知ったときから6ヶ月の告訴期間内に告訴をする必要があることは留意しましょう。

まとめ

ネット上の誹謗中傷トラブルと刑事告訴について簡単に解説しました。

警察はネット上の誹謗中傷トラブルに対しては正直消極的です。そのため、よほど悪質かつ緊急性のあるもの以外は、まずは弁護士に相談して対応を検討するべきでしょう。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事はIT弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※IT弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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